閉塞の地探索:開闢の光炉
水路を下りて、灼熱の謎の管理室を抜けた先は、一切の光がない通路だった。時たまに水が通路の床の水溜りに落ちる音がするだけで、右手の蛍光照明で浮かび上がるのは、上下左右のコンクリートの継ぎ目と自身の吐く白い息くらいだった。地面には靴跡もなく、砂っぽさもない。
使用された形跡がない。縦に伸びる継ぎ目を数えながら通路を歩いていき、二回左に曲がると、暗闇の中に手元の照明よりも明るいものが現れた。通路が額縁の様に光を切り取っていた。今度は何が出てくるのやら。光に近付けば、またしても広い空間に出た。
ドーム型の壁からせり出した網目の足場に居るようで、眼下には発光する巨大な球体がある。光に色味はなく、しいて言うなら、太陽光と似たように周りの景色を削り出している。目が痛むほど眩しい訳ではないが、手すりに手を置いて「日焼けしそう」と感想が白い息と一緒に出た。
球体の周りには塗装された金属の足場が這っている。管理盤と似た計器が置かれていて、足場の下に大きな筒が埋まっていた。右手に下に降りる階段があり、降りるのを妨げるように柵が閉じられている。階段に近付くと、注意書きがあった。
光炉操作権限を持たないものは、別階段を利用してください。
柵の取手を押し引きすると、金属が擦れる音がするだけだった。下に降りようと思えば降りられそうだが、ロープで降下しないといけない。体力を温存したいし、観光気分で遊ぶのは止めよう。
他に降りられる場所を探して見回す。すると、通ってきた通路の隣に似たような暗がりが口を開けていた。あそこに行けばいいのか。ふたつの暗がりに向かってつま先を向けると、こつ、と足音がした気がした。
「驚いた。ここに来る子がいるとはね」
音の方向に身構えると、金髪を三つ編みにした長身痩躯の男が立っていた。白い布を巻きつけたような服に、宝石と金の装飾が幾つも付いている。じゃらり、と装飾品で音をさせて手を顎に当てた人は、瞬きをした後に微笑んだ。
「天然の火消しなのか」
手を下ろした三つ編みの人は、「おいで」と手招きして暗がりに歩みを進める。その眼は確かに紫色で、王女の顔がちらつく。警戒してその場から動かずにいると、振り返ったその人は言った。
「道案内をしてあげよう。時間はかからない方がいいだろう?」
その口からは、白い息が出ていない。人じゃない。幻覚でもないなら、何なのか。様子を伺いながら右手の照明を握り込むと、紫色の眼が細められた。
「私は、ちょっと太陽の力を借りられるパートタイムな神様で、ここの管理人だ」
相手は意味不明な事を言ってのけた。眉を寄せて様子を伺うと、眉を下げて微笑みかけられた。
「君がここを弄ると、困るから……来てくれないと困るな」
頭をかいて苦笑いする様は、人らしい仕草だった。地図を流し見た時に、地下道の地下に居て書かれていなかった。辺りを探索するより良いかもしれない。悩みつつも頷いて、脱出の為についていくことにした。
暗闇の通路に入ると、自称神様の姿が溶けるように消えた。狭い通路を見回せば、声が聞こえてきた。
「あぁ、ごめん。ちょっと待ってね」
指を鳴らした音が響くと、ランタンが宙に現れて、自称神様の姿も浮かび上がった。にっこりと笑って手を振るその人は、隣に立ってきた。
「物体としての身体がなくてね。光がないと君には見えないのさ」
光を重ねて立体を浮かび上がらせるような感じだろうか。
「そう。よく解っているね」
考えたことに合いの手が入ってきた。心が読めるのか。じっと自称神様を見れば、ランタンを身体の前で揺らしながら言った。
「すまないね。君から出ている波形を読んでいる。延び延びになったものでも、逆算すればわかるからね」
「……神様も計算するのですね」
「計算しているわけではないけれど、例えとしては似ているね」
どうやら相手に合わせた会話を試みてくれるらしい。ありがたいなと思ったら、「どういたしまして」と微笑まれた。
「ここで提案なのだけど」
仕切り直すように、ランタンを胸の前で掲げたかと思うと、自称神様はこちらをじっと見てきた。
「君が居るべき場所に行くには、二時間以上はかかる。昔話でも、歩きながら聞いていかないかい?」
獲物を見つけた狩猟者の眼をしていて、拒否権はないと悟った。
「結論から言うと、君が見たものは、恒星という概念の権能の一部だ」
そう言って、自称神様は話し始めた。暗い脇道には目もくれず、ひたすらにまっすぐ進んでいるので、話がよく頭に入ってくる。
魔素が溢れはじめ、生態系が異常な速度で変異していく時代があった。同時に、その時代は寒冷期も襲っていた。作物は育たず、家畜は変死し、在野の物を採取して食つなぐには人が多すぎた。だから、というには荒唐無稽な言葉が続いた。
「重力は魔素も集める。人工太陽を作って、魔素を集めて燃焼させれば、寒冷化も魔素過多も解消できると思った訳だ。人が生きやすい環境を増やすための道具として、開発された」
人を住める土地を広げるための光だから、開闢の光炉と呼ぶのか。しかし、にわかには信じがたかった。
「それで、作れてしまった、のですか?」
否定してほしくて言った言葉に、自称神様は頷いた。
「まあ、出来るように組まれているから、当然なのだけどね」
人は太陽と似たものを作れるらしい。壮大な話に、「すごいですね」と呟くと、自称神様は人差し指を立てた。
「でも、恒星の権能を別の場所に長期間保持されると、困った事が起こる」
楽しげに、聞いてくれと言わんばかりにこちらを見て来るので、そっと訊ねてみた。
「何が起こるのですか?」
「そばにある恒星の重力がほんの少し、本当に僅かだけど、減る」
「それって」
「予想の通り、一番近い太陽の重力は減れば、周りの惑星の周回軌道がずれる。結果、どうなったでしょうか?」
手のひらを出されて質問し返されて、浮かび上がる予想をひとつだけ上げてみた。
「寒冷化した、とか……」
「それも正解だけど、微差範囲だ。一番の問題は、異界門の出現率の上昇。通常の約十倍、文字通りの桁違いだ」
「そこまで増加するのですか」
「言っただろう?重力は魔素も集める。惑星が重くなり、魔素による現象や魔法を引き寄せやすくなって、ほんの少し太陽から外側に動いた。その差で異界門がつながりやすくなる。異界門からの魔素の流入増加、環境の振れ幅の増大……目論見とは真反対に作用してしまったわけだ」
疑問を埋めるように、先回りして答えてもらえることに驚きながら、コンクリートで阻まれ見えない空に思い馳せる。
「なんだか……よく解らない規模感の話ですね」
そんな壮大な話をされると思っていなかったから、王国の建国記とか灯光教の話とうまくつながらない。なんでそんな高等技術がここにあるのだろう?手に余る話をされたと言えば、金色の装飾品が、じゃらり、と音を立てた。
「膨張拡散の申し子である火消しが、その身に納まっていることの方がよく解らないけれど」
「……その、先ほどから、私を指しているのであろう異名は何ですか?」
「ん?そのままの意味だよ」
自称神様が首をひねってこちらを見てくる。まばたきをゆったりとしたと思えば、ぽっかりと口を開けた。
「わお、ははは!確かに、言語化出来ない分野ではあるけれども、そこまで矮小化されると火消しも理解できないか!」
そして破顔して笑い始めた。なんとなく馬鹿にされているような気がして眉を下げれば、自称神様は目尻を指で拭った。
「君さ、何かが起こるには理由と原因と要素が必要だと思っているな?」
「と、当然では?」
「じゃあ、なぜ君はここに在る?」
「えっと……」
答えを紡ごうとすると、何故か自称神様は私の唇の前に指を出して縫い留めた。
「断言しよう。君が考えた理由は、等しく幻想だと」
なぜ、というよりも先に自称神様はランタンを揺らした。
「宇宙を創る要素を探すのは理解できるが、理由と原因を求めてどうする。まず、あると思うのかい?」
「……あなたが理由の証明にならないのですか」
神様を自称するなら、宇宙の創生理由を知っていてもおかしくないだろう。じっと見返せば、紫の瞳が大きく見開かれた後に、瞼で伏せられた。
「これは、これは……一本取られてしまったね」
「では、創生理由を伺っても?」
「はっは!黙秘させてもらうよ」
神様を言い負かしたご褒美はいただけないらしい。知ったところで、なにがしかの感想を抱くだけの内容だ。知らなくても良いかと前を向けば、自称神様は一歩前に出て、スキップをした。
「そんなこんなで、ここには太陽の権能があり、非正規の神様が管理しているのさ」
創世の話はなかったというように、話をまとめた。通路は変わらず変化なく、暗がりが前に続いている。質問は許されているようだし、話題提供として気になる事を訊くことにした。
「管理する権利を奪い取った、とは違うのですか?」
足を止めれば、自称神様も立ち止まる。笑みが深まった自称神様は、数秒経ってから背を向けた。
「管理権限は遥か昔から手元にあるけれど、店仕舞いを進めているという方が正しいかな」
「店仕舞い?」
「灯光の証と呼ぶものは、太陽の権能の一部だ。それを人の身に入れる理由は何だと思う?」
次の問いかけに首をひねりつつ、答えてみた。
「人が死亡する事で重力の、権能の返却をする」
「正解。やっと二割が済んだところだ。昔は聖具経由でやっていたけれど、とても良い時期に霧の都が来てくれた」
「空に死者の魂を連れて行くというのも、返却のためですか?」
「いいや。あれは関係ない」
灯光の証を打ち上げている訳ではないから違うのか。灯光の証を身に宿す人が増えたのは、幻霧郷との大戦期前だ。大戦のおかげで灯光の証を宿す人が亡くなる事で、太陽の権能が返却されると。
「権能の返却で、異界門による災害発生率が下がるのですか?」
「繋がってしまったものは仕方がないけれど、こちらからも、他からも、繋がりにくくなる」
「管理室に人が入れないように壊したのは、あなたですか」
踏み込んだ質問をしてみた。先ほどの権利剥奪の話ではぐらかされた気がしたので、はっきりと言いきれば、自称神様は目を細めた。
「元は、王位に選ばれなかった者が管理者となる筈だったけれど、不要な人材を排除する装置と化した。例え優秀でも、裏切られたと感じている者は……権能を悪用しかねないからね。壊れるようにした」
「そうですか」
神様の事情とやらを話す相手に、努めて短く答えた。人ひとりの感情や事情など、宇宙規模の事で考えている人には惑星の軌道よりも興味が無いはずだ。自己修復魔法の阻害仮説が正しい可能性が高い、という事に意識を向けて歩きはじめたら、「なるほどね」と自称神様が言った。
「君は……君を恐れる者に、そう言う思考になるように仕向けられたらしい」
考えすぎるのは幼少期から変わらないと思う。私の歩調に合わせてくる自称神様は、不敵に笑った。
「人類の特権は、現象の結果を観察から利用できる事だと、私個人は思っている」
「神様に個人という感覚があるのですか」
「あるよ?そうじゃないと、分霊という形で方々に顕現することが出来ないじゃないか」
話をずらさないでくれるかな、と睨まれた気がして、「すみません」と言えば、自称神様は話を戻した。
「君は、太陽の権能の一部である現象を消せる。それは自覚しているし、おかげでここにいる。なのに」
はっきりと言葉を区切った自称神様は自ら足を止めて、人差し指を私に向けて言った。
「その事実を曲解して、魔素を分解するなどという、些末な現象と思い込んでいる」
この数か月で、魔素を分解する魔素を放出する異能ではないかもしれないと、何度言われただろうか。フウジの薬づくりの時も、じい様にも、砂塵山河のササラにも、指摘された。
けれど、どう違うのか、比較対象がないのに判断しようがないじゃないか。観測もまともに出来ていないし、異能効果を断定した訳でもない。結論すらままならないから異能だというのに、曲解などと言われる筋合いはない。ぎり、と歯を噛んで睨めば、自称神様は両手をあげた。
「失礼、発言を撤回しよう。曲解ではなく、現象の観察の結果を受けた評価が、過少すぎる……と言いたい」
「魔法で太陽の権能を呼び出しているとして、それを消しているとするなら、魔法と魔素を分解していると言えるのでは?」
自称神様にとって、私の研究は無駄だとでも言いたいのだろうか。撤回を容認しつつも、仮説が間違っていると証明する手段があるのか。半ば怒りを滲ませて言えば、自称神様は両手をあげたまま肩をすくめた。
「その理論で行けば、現象の鎮静化はできない事になるけれど?」
「現象の鎮静化?」
知らない事を言われて、眉をぎゅっと寄せれば、自称神様は何度かまばたきをした後に手を打った。
「そっか、自覚がないなら、しょうがないってものだな。うん」
「どういうことです」
勝手に納得して終わらないで欲しい。答えの共有までして欲しいと内心で願えば、自称神様は「しょうがないな」と言った。
「君さ、意図的に太陽の権能……灯光の証とやらを消したことはあるかい?」
「ありますが……」
「どうやって?」
「水をかけました」
空いている左手で空を握って傾ければ、自称神様は「随分と即物的だ」と苦笑した。
「その時、どんなことを思って水をかけた?」
灯光の証を消そうと思った時のことを思い出す。一緒に嫌な思い出も出てきたが、自身の気持ちを呼び起こしてなぞった。
「……消えろって、思いました」
「うん。それで、消えたかい?」
「消えましたけど」
頷く自称神様に、半眼を向けてしまう。この人は、なにが言いたくて話し始めたのか。知っていることの確認をした以上は、結論が来るのかと待ち構えていたら、顔を近づけてそっと言った。
「その事実を前に、君の能力を操作して使い分けできていると、何故思わないのかな?」
自称神様はそう言った後、ゆったりと、速度を落として進んだ。歩幅を合わせると、細められた目がこちらを向いた。
「安心したまえ、君は異能を制御している」
こちらを見下ろすように、自称神様は言葉を続ける。
「その安寧を求める精神の元、日々苦心しながら」
言い聞かせるように、言葉を重ねて。
「産み落とされる前から、隣り合う親と弟を殺さぬために、制御した」
微笑みながら言い切った。
「望外の愛ある夜の子、制御を強いる者どもには、言い放て」
少し歩いて手を伸ばせば届く場所にいるのに、とても遠く、何故か空虚に見えた。
「権能を簒奪した者から、剥奪して何が悪いと」
暗い通路に浮かび上がるような自称神様に、私は手をあげて言った。
「そんなこと言ったら、戦争待ったなしなので、嫌です」
自称神様が「ふぐ」と笑いをこらえたのは、見なかったことにした。
「はー……上手く誘導できると思ったのに」
しばらく歩き続けて、体感で一時間以上が経った頃。ランタンを握る手を頭の後ろに、大股で歩く自称神様は、ため息を何度も吐いては愚痴をこぼしていた。
「君が権能返却を手伝うって言いだしてくれれば、もっと早く安定するのになぁ」
どうやら私に異能を乱用させて、灯光の証がある人々から奪い取らせる算段だったらしい。下手をすれば殺人になりかねないことを勧められていると気付いたら、自称神様は不貞腐れていた。
微笑みも、穏やかそうな雰囲気も投げ出して、どこか弟に似た振る舞いを見せる相手に、既視感を覚えた。
「やってみるという選択肢は」
「ないですね」
「その頑なな感じ、いい感じだ」
所長に似ている。外堀を埋めてこないので、思惑に乗るか乗らないかを選ばせてくれるところは似ていない。というか、私の知り合いの特徴をかき集めている?自称神様を眺めていたら、横目でこちらを見てきた。
「まあ、君の異能については本当のことだよ」
「制御云々のことですか?」
視線にしっかりと目を合わせると、自称神様は大きく頷いた。
「太陽という、君にとって巨大な権能に対抗するための異能だ。振れただけで魔法が壊れるとか、近くにあるだけで魔素が崩れる程度で済ませているというのに、これ以上は酷ってものだ」
「……やりたいと思いますけど」
制御して、魔素暴走を止める魔法にして、天蓋すらもぶち壊す。そんな夢を描いているのに、しない方が良いだなんて言わないで欲しい。
「魔術にしたいとか、魔法にしたいと言っている割に、君が他人を基準に考えていることが悪いのさ」
思考を読み切っている自称神様は、肩をすくめて言った。
「他人の言葉は、自らの感覚以上に正しいと思うのかい?」
言葉よりも気持ちを伝えられる手段がある事は知っている。職業柄、今日正しいと書かれた文字が、明日には間違っていたと書き直されることは多い。けれど、自分の感覚もまた、揺れ動いて信用ならない。だからか、私の口は当たり障りない返答をしていた。
「人の期待に応えたいと思うのは、悪いというのですか?」
「誰もが出来ないと嘆くことを克服してこそ、魔法である。己の心身が良いと感じる変化を得られてこそ、魔術と呼ぶ」
魔術基礎教本の出だしに書かれている文言だ。過去の偉人の言葉をなぞった自称神様は口を弧にして眉を下げた。
「他者の現実を共有できない身体で、自身の現実に変化をもたらさないものを実現しようというのは、何も作っていないのと同じだと思うがね」
ぴたりと脚を止めると、自称神様は微笑んだまま振り返った。見透かしたように見てくる眼が居たたまれなくて俯いた。
「灯光の証を消せるのは、そうなって欲しいと君自身が描いたから。君の同僚が望む物を作れたのは、同僚が想像できない現実を君が見せたからだ」
「自分の現実を変えるために、異能を使えば……誰かが不幸になります」
「不幸も、迷惑も、かければいい。嫌ならば、その不幸すらも上書きしてしまえばいいだろう?」
また口車にのせられそうな雰囲気がしてきた。けれど、自称神様の言葉は正論のように思えて、何も言い返せなかった。
「ほら、また言葉になびいている」
「では、どうしろと?魔素が見えないのですから、周りの言葉をきいて、努力することの何が悪いというのですか……」
「努力?」
せせら笑うような声に、肩が揺れた。そっと顔を覗き込まれて、唇を噛んだ。
「お前のしていることは、出来ぬことを言い訳に、知識を知恵にしない、学びたがり。何もしていないのと同じだ」
紫の視線がこちらを見て笑っている。まるでじい様みたいな口調で、責め立ててくる。そこに、さざなみの音がした。
「手始めに、自分の五感に変化を作りなさい。……君には、おまけだよ?」
周りが明るくなった。顔をあげれば、誰も居ない。眼前に雲間から光が降り注ぐ海が広がっていた。吹きつける冷たい風に身体を震わせる。
白昼夢でも見たのか。それを否定するように、ゆらめく白い光のランタンが左手にあった。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次話は制作中です。2026.9.20




