うわさのもふもふ
二層ボス部屋前。
自衛隊の諸君はいませんでした。
昨日あの後インターネットで自衛隊の動向を調べたら、どうやら午前中は一層、午後は二層に移動しているらしい。
午前中、一層に来た冒険者が午後二層に行くことを見越しての布陣だと思われる。
流石に一層で最低限のレベリングの後、二層ボス部屋でいきなりレベリングは危険なので、通常フィールドのモンスターを倒して安全圏までレベルを上げるとなると、朝一で来ても午前中いっぱいはかかるだろうし。
事前情報通り一層ボス部屋に自衛隊がいたけど、まだ午前中だから二層は放置なのだ。
両方に隊員を貼り付けるとなると二倍の人員が必要だからね。
上には六人いたから、少なくとも七千人以上、サポートに人員を含めれば一万人以上動員されているはずだ。
これの二倍なら二万人。休み無しってわけにもいかないだろうから、交代要員含めればさらに倍に膨れ上がっても不思議じゃない。
自衛隊の皆様ご苦労さまです。なんとか最小の人数で回しているという感じだね。
その点三層以下だと、エリアを選べばその適正レベル帯ではどうにもできないモンスターが出ないところもたくさんあるし。
基本的に関東圏なら問題なく先に進めるはずだ。
武器や防具をちゃんとしてレベルを適正レベルまで上げればだけどね。
三層ならそれなりに稼げるはずだし、適正レベルまでレベルを上げる頃には最低限の装備はそれなりに揃えられるはずだ。
そのため三層以下に自衛隊は見当たらないらしい。
他の冒険者もそれを見越しているのか、ボス部屋前には誰もいなかったし、トボトボとw 帰っていくやつもいなかった。
「じゃあ、ボス部屋に入るぞ。今日は三人いるから、僕は手伝わないでいいよね? みんなのレベルも上がっているし」
僕が混ざると、みまもりがまた下がりそうだからね!
いぇすろりーたのーたっちだ。
「だいじょうぶー」
「問題ありません」
「本当にだいじょうぶなんですか?」
「多分毛玉だと思うけど、一応純華ちゃんはレベルが低いから、後方上からのしかかるように押さえつけよう。足で蹴られたり噛みつかれたりしないように注意すれば問題ないと思う」
「わかりました」
「千紗とリザは左右から抑え込んでね。二人共体重が軽いから足を固定するような感じにするといいと思う」
「わかったー」
「命令受諾」
「あと他の冒険者が来たときどうするか決めておこうか」
「URアイテムを取るのも目的ですのでサクッと倒して、新たなもふもふ探しの旅に出ましょう」
「リザがそれでいいのなら、そうしようか」
どうせリザ以外倒せる人間はいないのだ。
千紗ならメイス持たせればいけるかもだけど、あのもふもふ具合だからなぁ。
時間がかかりそうだ。
「それから毛玉でなかった場合は即倒していいのか?」
「状況次第?」
「妾もそれで。例えば巨大ピーターくんとか出てきても着せる服がありません」
「そうですよね。あと小さすぎるのも。それならボス部屋以外でも捕まえられますし。ボス部屋ならではというのを堪能したいです。他の冒険者が来たらここ明け渡さないといけないんですよね?」
「そうだな。優先権は後からきた方にあるからね。じゃあ、そういう方針で」
三人を伴いボス部屋に入る。
「うん、まごうことなき最強最大の毛玉だね!」
おそらく昨日から放置されてたやつだろう。
「じゃあ、みんな気をつけてね」
「みんなーいっくぞー」
「「おー!」」
みんなリュックを置いて毛玉に飛びついた。
「うはぁ! 毛玉サイコー!!」
「同意。大人しくするです。すぐにもふり倒してあげますので」
「ふわふわ、ふわふわです! 天国に行きそうです」
うん、楽しそうで何よりw
「さて、僕はおトイレでも作っておきましょうかね」
女の子がいつでもいたせるようにご奉仕しないとw
今回はボス部屋の中でテントを立てるだけにする。
スライム部屋じゃないから、消化液も飛ばしてこないし、外から他のスライムも侵入してこない。ボス部屋の結界は、規定以上の人間を排除するとともに他のモンスターも出入り禁止の結界なのだ。
そのため、人工的な結界は不要で、テントだけ立てればいい。
僕は三人の様子をみまもりながら、テントを立てていく。
「お、大人しくなりました?」
上に乗っかっている純華ちゃんだと、押さえつけられて動かなくなったのか、抵抗を諦めたかよくわからないようだ。
「妾のほうは抵抗がなくなりました」
「千紗の方も大丈夫そう」
「では暴れるとまずいので、純華ちゃんは一旦降りてください」
「はい。わかりました」
馬乗りになっていた純華ちゃんが恐る恐る地面に降り立つ。
「妾と千紗でいっせいに手を離しましょう。暴れるようならすぐ捕まえられるように」
「わかったー」
「では、数を数えますのでゼロのタイミングでお願いします」
「りょーかい」
「三……二……一……ゼロ」
二人がぱっと手を離すが、毛玉が暴れる様子はない。
「大丈夫そうですか?」
「うん! やっちゃえー」
「作戦開始します」
「ええっ、わ、わたしも行きます!」
左右から千紗とリザが飛びつき、少し出遅れた純華がそれに続いた。
「ほんとにふわふわもこもこです! こんなのぬいぐるみだって売ってません!!」
まあ売ってないだろうな。
一応モンスターグッズとして、おもちゃ屋に行けばモンスターのぬいぐるみとかフィギュアとか人形とか売ってるけど、これだけの毛玉を人工的に作るのは難しいのか、せいぜい通常サイズくらいしか見かけたことはない。
このサイズの毛玉だと絡まったりすぐにぺしゃんとなりそうだしね。
ファンタジーな毛玉なので、いつでもふわふわもこもこだ。
女児の吸引力が変わらないふわもこってところだろうw
「ちょっと僕はおトイレ用のスライム探してくるから、危ない事するなよー」
「「「はーい!」」」
このまま愛でていたけど、おトイレの確保は最優先だ。
でないと恥ずかしい汚物をいつまでも抱えていないといけなくなる。
その様子をみまもるもいいかもだけどw
いやいや、紳士たるもの少女の最大幸福を追求しないとね。
己の欲求を優先させては紳士とは呼べないだろう。
僕はリュックから昨日夜なべして作ったw 旗を何本か持って外に出る。
ボス部屋って場所にもよるけど、ここのだと陸上のトラック並みにあるんだよね。
一周四百メートルはたっぷりある。
その周りをぐるりと回りながら美少女たちのおトイレにふさわしいやつを探していく。
「クリアよ、君に決めたw」
早速クリアスライムを見つけたので一本旗を立てる。
「ウィンド、君はキープくんだw もし足りなかった場合いつでも呼び出せるよう待機していてくれたまえ」
我ながら酷い扱いだw
とりあえず人数分確保した後、少女たちを愛でに戻った。
「うん、ブルマが埋まってるようにしか見えませんw」
三人共頭からもふもふに突っ込んでるから、外からじゃいきなりブルマから生足が生えているようにしか見えないw
中には夢中になりすぎて体操服が胸の方のけっこうやばいところまでまでめくれ上がっている子もいるし!
純華ちゃん! 君のことだ!!
もしかしてわざと!
お腹でモフろうと自分でめくってないですか君?
おとなしいのか大胆なのかわからなくなってきたよ。
「なんかこう、壁に空いた穴に突っ込んだら途中で抜けなくなって、後ろからエロいことされちゃう漫画かAVのような構図だね!」
もふもふに夢中で、お尻がもぞもぞ、服もめくれ上がってて、ますますそうとしか見えない。
やってることは無邪気なんだろうけど、ブルマに生足生おへそだとマジAVにしか見えないよ。
僕がロリ王とか噂されるのもわかろうものだ。
今度ブルマ以外の古着確保しとこうかな。
ブルマばかりというのも味気ないし。たまには別のかっこうも、って、ちがーう。
普通のかっこうもさせてますよとアピールしとかないと、受付のおねーさんにいつ通報されるかわからないからね!
それにスカート姿なら生ぱんが見れる、って、ちーがーうー。
それじゃ、更にたいーほのピンチだ。
こうなると、ブルマのままがいいのか?
てか、何真剣に悩んでんだよ!
自分の好きなものを着てもらえばいいさ。
僕はただそれを愛でるだけでいい。
別の冒険者が来るまで小一時間ほど、色とりどりのブルマが埋まっては悶えるさまをじっくりとみまもり、愛でたのだった。
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