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つむぎ訳・旧約聖書 神様と人類のやらかし記録  作者: 五平


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24/40

第24話:ダビデ、石つぶてで巨人を倒す。〜見た目最強への下克上〜

えー、みなさんこんにちは。春日部つむぎです。


前回、初代国王サウルくんは「神様の言葉」よりも「人の目」を優先してしまい、神様からの信頼を失ってしまいました。王様という肩書きはあっても、その心は不安と孤独でボロボロ。

そんな中、次に選ばれたのが、羊飼いの末っ子少年・ダビデくんです。


彼はまだ、王冠よりも羊の杖が似合うただの子供。

でも、そんな彼が「見た目最強」の絶望を打ち砕くことになります。

それでは、第24話「ダビデ、石つぶてで巨人を倒す。」いってみましょう。


---


3メートルの絶望、ゴリアテ


イスラエル軍と敵対するペリシテ軍が、再び国境に迫っていました。

両軍が谷を挟んで向かい合う中、ペリシテ軍から一人の怪物が現れます。その名はゴリアテ。

身長は約3メートル。頭には青銅の兜、体には巨大な鎧、手には電柱のような槍。その姿は、歩く要塞そのものでした。


ゴリアテは毎日、イスラエル軍の前に立って叫びます。

「おい、臆病者ども! 誰か一人、俺とタイマン張れる奴はいないのか! 俺が負けたら降参してやる。だが俺が勝ったら、お前たちは一生俺たちの奴隷だぞ!」

この挑発に、屈強なイスラエル兵も、背の高いサウル王も、恐怖でガタガタ震えて逃げ出す始末。この絶望的な叫びは、なんと40日間も続きました。


「神様を馬鹿にするな」と怒る少年


そんな中、戦場に兄たちの弁当を届けに来たのがダビデくんです。

ゴリアテの暴言を聞いた彼は、怯える兵士たちを見て不思議に思いました。

「あの巨大な男は一体何様だ? 生ける神様の軍隊を馬鹿にするなんて、許せない!」


ダビデくんはサウル王の前に進み出ました。

「王様、あの男のことで震える必要はありません。僕が行って戦います」

サウル王は呆れました。「無理だ、お前はただの子供。相手は子供の頃から戦場で生きてきた戦士だぞ」

でもダビデくんは自信満々です。「僕は羊を守る時、襲ってきたライオンやクマを素手で倒してきました。神様はあの猛獣から僕を守ってくれた。あの巨人も、クマと同じです」


サウル王は試しに、自分の重い鎧と剣をダビデに着せてみましたが、サイズが合わなすぎてダビデは一歩も動けません。

「……やっぱり、これはいりません」

ダビデくんは、王様の鎧を借りるのではなく、自分が羊飼いとして身につけてきたやり方で戦うことを選んだんです。鎧を脱ぎ捨て、川原で拾った5つの滑らかな石と、いつも使っている「投石器」だけを持って、巨人の前に飛び出しました。


たった一発、信頼の弾丸


丸腰の子供がやってくるのを見て、ゴリアテは爆笑しました。

「おいおい、俺を犬だと思ってるのか? 棒切れ一本で戦うつもりかよ! すぐに鳥の餌にしてやるわ!」


ゴリアテは「自分の力」と「重装備」を信じていました。

しかし、ダビデくんはこう叫び返しました。

「お前は剣や槍を持ってくる。だが、僕は、お前が馬鹿にした神様の名によって、お前に立ち向かう! 戦いに勝つのは武器の力じゃない、神様なんだ!」


ダビデくんは走りながら、投石器に石をセットし、勢いよく振り回して放ちました。

ヒュンッ、と空を切る音。

放たれた一粒の石は、ゴリアテが唯一ガードしていなかった急所、おでこの真ん中に吸い込まれるように命中しました。


ドォォォォン……。

3メートルの山が崩れるような地響きとともに、最強の巨人がうつ伏せに倒れました。

武器も鎧もない少年の「信頼」が、見た目も力も最強に見えた巨人を打ち負かした瞬間でした。


補正の結末:ヒーロー誕生、そして嫉妬の嵐へ


この大金星に、イスラエル軍は沸き立ちました。「ダビデがやったぞ!」

逃げ腰だった兵士たちは勇気を取り戻し、一気に敵軍を追い払います。

ダビデくんは一夜にして国民的スターになりました。


町に帰れば、女性たちがこう歌って踊ります。

「サウルが殺したのは1,000人だけど、ダビデが殺したのは10,000人だ!」


これを聞いて、心が穏やかでいられないのがサウル王です。

「俺が1,000で、あの子が10,000だと? あいつに足りないのは、もう『王座』だけじゃないか……」

見た目に囚われた王様にとって、自分より輝く新しい才能は、もはや救世主ではなく「自分を脅かす敵」に見えてしまったんです。


さて。

憧れの王様のそばで仕えることになったダビデくん。

でもそこは、命を狙われる危険な宮殿でした。


次回、第25話。

「サウル、ダビデへの嫉妬で壊れていく。〜大好きが殺意に変わる時〜」


お楽しみに。……次は、王様が投げた槍が壁に刺さる、怖すぎるパワハラ追走劇のお話です。

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