30話 二度目の人生にチート能力を
(´・ω・`)ひっさびっさの投稿にドキがムネムネしてます……
書き溜めてから一気に放流しようと思ってましたが、無理だったので諦めました。
最近、お米を炊く時にいつも思うんですけど、『無洗米』って研ぐ必要が無いだけであって完全に洗わなくていい訳じゃないんですよね。
ただ水を入れただけじゃあゴミも浮いてますし、糠臭くなりますし、研ぐ必要はなくても多少は洗わないと美味しくないんです。
だからあれは『無洗米』ではなくて『無研米』って書くべきだと思います。
「という訳で、神の間へようこそ。貴方には転生する権利が与えられました」
「はぁ、どうも……えーっと、という訳ってどういう訳?」
「つまり日本人なら三食ご飯を食べろと言う話です」
「どうしよう、意味が分からない」
パン食など邪道です。
日本人ならパンをおかずにご飯を食べなさい。
ちなみに私は炒飯や卵掛けご飯ならおかずで食べられます。
噂ではササニシキをおかずにコシヒカリを食せる猛者がいるそうなので、まだまだ未熟でお恥ずかしい限りです。
「とりあえず、君は誰なんだ? 気が付いたらこんな真っ白は部屋に居て、俺と君しか居ない訳なんだけど……」
「とんでもねぇ、あたしゃ神さまだよ」
「ははは、面白い。それで本当は?」
ムムム、毎食ご飯3杯お代りしても変わらない、この神様ボディが憎らしい!
仕方ありません。
ここは古くから説明する時に使われる魔法の言葉を使うとしましょう!
「嘘ではありません。斯々然々という訳なのです」
「うおっ!? 口じゃあ斯斯然々としか言ってないのに、説明している内容が聞こえる。気持ち悪っ!?」
ふう、どうやら上手く行ったようですね。
さて、それでは話を進めて行きましょう。
「こほん……それでは改めまして、おめでとうございます。先ほども話したように貴方には転生する機会が与えられました。その際、こちらからは細やかですが転生特典を付けさせて頂きます。ユーアーラッキーボーイ!」
「あーはい、ありがとうございます……?」
「全く、宝くじの1頭が当るよりも幸運な事だというのに気の無い返事ですね。まあいいでしょう、それでは張り切ってどうぞ!」
そう言って私はある物を懐から取り出します。
取り出されたソレを見て彼が目を丸くしてますね。
「これって……ガラガラくじ?」
「はい、新井式回転抽選器です」
「あ、それそんな名前なんだ……で、それは一体?」
「この新井式回転抽選器で差し上げる特典を決定して貴方に特殊能力、所謂『チート能力』を差し上げます。上は天地創造から下はカスまで、あらゆる能力を取り揃えていますよ。あ、極稀にハズレも出るので気を付けてください」
「くじでどうやって気を付ければいいんだよ……」
こう、腰を落として丹田に力を篭めて「へきょっ」って感じに気を付ければいいんですよ。
コツは少し重心を前にする事ですね!
「チート能力の中には、神の一手を目指す囲碁棋士の霊が憑りついたり、カンすれば必ず嶺上開花で上がれたり、将棋盤に潜れたりするチートもありますよ」
「やけに使う場面が限られたチートだな!」
でもチートには変わりないですよ?
使わなければ全く意味のないチートですけどね!
「……それで俺が転生する世界はどんな所? 剣と魔法のファンタジー? それとも科学が発達した近未来? ひょっとして異能存在する現代?」
「いえ、貴方には二度目の人生を送って頂きます」
「だから、それはどんな異世界……え?」
おや、もう気が付きましたか。
一応これも転生ですし、一時期はとある二次創作で物凄くはやったジャンルですよね。
「ええ、これから貴方に転生して頂く世界はたった今、貴方が死んだ世界になります」
「え、二度目の人生ってそう言う?」
「大丈夫ですよ。その世界には他に能力者などいませんし、世界が崩壊の危機や侵略者による攻撃などは全くありません。勿論、貴方のご両親は極普通のサラリーマンと専業主婦ですし、中学2年生になる妹さんは貴方をオタクと蔑みながらも2年前から興味を持ち始め、投稿サイトに自分を主人公にした登場キャラ達とのラヴコメ二次創作小説まで投稿していますが、極普通の一般家庭ですよ」
「妹の事は知りたくなかった衝撃の新事実ですよ!?」
「安心してください。まだ腐ってはいません。精々、主人公とライバルキャラが自分を取り合うシーンを妄想している程度の可愛いもんですよ」
「いや、真面目一辺倒で『マンガなんて小学生が読む幼稚な本』なんて言って俺をバカにしてた妹がそれをやってるのに衝撃を受けてるんだが……」
「人は変わって行く生き物なんですね……」
「そんな変化は知りとうなかった!」
現実はいつも残酷なんですよ。
大人になるって悲しい事なのね……私は成長しないんで分かりませんけど。
「だから1度きりの人生、日々を後悔しないように生きましょう!」
「俺はもう死んでるけどね」
やだな~、だからこれから転生するんじゃないですか。
後悔だらけだった人生をやり直すチャンスですよ!
「あと、やり様によってはハーレムも可能ですよ。目指せ男の夢!」
「うん、知ってるアドレスが家族と男友達オンリーだった俺にハードルが高すぎる事を言うな」
「えー、転生したらとりあえずハーレムを目指す物なんじゃないんですか?」
「いやいや、それは穿ち過ぎでしょ。確かに憧れはするけどハードルが高すぎ……」
「でも、今まで転生した方の9割9分は転生後に女性を囲ったり囲われたりしてハーレムを形成していますよ?」
「欲望に正直だなぁ!?」
いや~、寧ろ異世界で良くあるの価値観じゃあ稼げて余裕がある人間が囲って養わないと、人口的にも経済的にもギリギリですからねぇ。
産めや増やせやとまでは言いませんけど、村なんかだと基本は一人っ子でちょっと余裕があって2人が限界ですし、大人になれば2人目以降は家を追い出されるのがデフォですからねぇ……ああ、世知辛い。
「その点こっちは現代社会ですから、自分は働かずに貢いでもらうなんて事も可能ですよ! よっ、ヒモ男!」
「本気で人聞きが悪いな!」
いいじゃないですかヒモハーレム。
彼女産む人、僕育てる人なら効率良いですし。
「あ、倫理的云々が気になるなら、成人するまでに一夫多妻制を採用させていきますよ?」
「俺の為だけに日本の法律が変わっちゃうの!?」
まあ、それもチートの一つという事で、何一つ問題ありませんね!
「さあ、この新井式回転抽選器を回して、新井式回転抽選器の中にある玉を出しちゃってください。金の玉が出れば大当たりですよ!」
「うん、そんなに正式名称を連呼しなくていいから……というかこれ、ハズレたらペナルティとかあるの? 良くあるマイナススタートとか」
「いえいえ、本当に何もありませんよ。そもそも宝くじに当たるよりも稀な確率に当たったんですから、当然の権利ですよ。あ、でも神様よりも強くは出来ないので注意してくださいね」
「それは制限的な意味で?」
「いえ、単純に神を超える存在を作り出せないという技能的な問題です」
ついでに言うと神様を作り出すのは割と簡単に出来ちゃいます。
簡単な所ではオリジナルが髪の毛一本引き抜いてフッと吹き飛ばせばその髪が分体に変わります。
中にはそれで調子に乗って分体を作り過ぎて禿げた方もいるくらいですからね。
「神でも禿げには勝てない……コレって何気にすごくないですか?」
「え、何が?」
もう、ノリが悪いですね。
ちなみに件の神はカツラを被って誤魔化してるつもりらしいです。
ちょっと前まで禿げてた人が突然フサフサになるって、ちょっと無理ありませんかね?
あの方に会う度に、視線が上に行くのを我慢するのが大変なんですよ。
「まあ、そんな事はどうでもいいです。ほら、早く回してください」
「俺、あんまりくじ運良くないんだけどなぁ」
そう言いながら新井式回転抽選器のハンドルを手に取って回し始めました。
中の玉がガラガラと音を立てて掻き回されています。
そして、一周した所で新井式回転抽選器の口からポロッと玉が一つ飛び出しました。
その色は……
「おめでとうございます! 空五倍子色、空五倍子色の玉が出ました! というかこれ何等になるんでしょうね!?」
「俺が知るかよ! というかなんだよ空五倍子色って!」
私も分からないので、知りたい方はググってください。
えーっと、ちなみにこの玉は3.7564等らしいですね。
「おめでとうございます。3.7564等なので、異世界基本パック(異世界言語+鑑定+アイテムボックス)とチート能力1つとチートアイテム1つが付きます。好きなチート能力と欲しいアイテムを言ってください」
「そんな突然言われても思い付かねぇよ……」
「何でもいいですよ? 不老不死でも無限の才能でも世界の根幹に作用するような能力でも、いっそ能力を作る能力でも差し上げましょうか?」
「待ってくれ……いきなりでそんな事を言われたって思い付かない」
えー、今までの人は割とすぐに答えてくれましたよ?
そうまるで自分がそんな状況になる事を予知していたかのように……痛たた。
「では適当に過去の例からこちらで選んで置きますね」
「ああ、それで頼む」
それでは飛び切り面倒で凶悪な物を選んでおきましょうか。
とりあえず、チート能力にはステータスやスキルを弄れる【メニュー画面表示】も付けておきましょう。
あ、でも本人のキャパシティが足りないですね……仕方ない、チートアイテムとして箱庭レベルの小世界を作って彼とリンクさせましょう。
モデルはファンタジーな世界で良いで、人間に当たる生物は作らずに幻獣が君臨する世界にして……
良し、これでキャパシティはこれで解決ですね!
でも、これについては向こうに着くまで黙っておきましょう。
サプライズって奴ですよ!
「それでは最後に、こちらに転生承認の署名と拇印をお願いします。あ、名前は生前のもので結構ですよ」
「なんか、急に役所染みたな」
「一応、ここもお役所みたいな物ですからねぇ」
書面に名前と拇印がある事を確認しました。
これにて全ての工程を終了した事を確認してから、転生の準備に入ります。
「ご苦労様でした。それではあとはそちらの門を潜れば、晴れて次の人生が始まります」
「ありがとうございます。……正直、衝撃的な家族の真実を知ってあまり気乗りはしないんですけど」
「ちなみにご両親の【明るい家族計画】のしまい場所は寝室の箪笥の上から二番目の右の引き出しの奥ですよ。いや~、未だに夫婦の仲が良いご両親とは羨ましいですね」
「だからそう言うのを聞きたくないんだよ!? もうこんな所に居られるか! 俺はさっさとあの門を潜るぞ!」
「それでは良い人生を~。あ、それと貴方が良く知っている幼馴染さんの中学生頃の趣味はですね~」
「ウオォォォ!」
あらあら、飛び込む様に門の中へ入って行ってしまいました。
全くそんな必要が無いのに不思議ですね。
まあ、転生が待ちきれなかったのでしょう……ふふふ、そう考えるとクリスマスプレゼントを開ける子供みたいで可愛らしいですね。
何はさて、今回の業務はここで終了です。
えーっと、次の方は……え、享年96歳で心筋梗塞からの転生?
ちょっと無理ないですかねぇ……
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。




