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転生業務日誌 ~転生神はつらいよ~  作者: 酔生夢死


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 番外3‐2 ハーレム王は命がけ!?破 『鬼龍院零夜の場合』

(´・ω・`)カマキリの交尾って1週間ほど続くんですよね

後、カマキリって交尾後に共食いするイメージがありますが、結構オスは逃げ出していて生存率は高いそうですね


今回は第3話の転生後の話です

「おかえりーレイヤ君。まさか俺がコンタクトを取る前に戻って来るとは、お兄さんも目を持ってしても見抜けなかったよ」


 気が付くと、デカい黒革のソファーに寝転がって呆れた様子のホスト風()金髪イケ()メン野郎()が目の前にいた。

 というよりも、俺が異世界へ行く前のコイツがいた場所に戻っていたらしい。


「……あれ? さっきのは夢?」


「んなわきゃねぇよ。お前は異世界3日目で死んで此処へ戻ってきたんだよ」


「はぁ!? じゃ、じゃあ村の皆は!? 無事なのか?」


「スゲー、お前アソコまでされたのにそんな事言えるお前マジ尊敬するわ……いや、意識が朦朧(もうろう)としていて覚えてないだけか? ああ、安心しろ。村の娘たちは全員無事。それどころか今は冬眠の熊宜しく家で大人しくしているよ」


 金髪野郎の言葉を聞いてホッとした。

 皆が無事で良かった……あそこの人はみんな良い人たちばかりだったからな。


「マジでお前覚えてないの? 初日に村巡りしたとか、2日目の攻防とか、死ぬ直前に後ろから入れられた事とか」


「なにそれ?」


 俺が最後に覚えているのは初日の夜にみんなに宴を開いて貰って楽しく飲み食いした事だけだ。

 代々村に伝わる秘伝の特製ジュースとか甘い中に独特な風味があって美味しかったのは覚えている。


「……まあ、お前がそれでいいなら良いや。じゃ、引き続き頑張ってね」


「おう! 今度こそハーレム王になって来るぜ!」



「で、今度は街中スタートか」


 こういう時はまず冒険者ギルドで登録するのがセオリーだよな。

 それで登録時にステータス調べられて、予想外の数値にギルド内を騒がせるんだよな!

 それに異世界転生モノ3大フラグのギルドの受付嬢、姫様、奴隷は欠かせないっしょ!。(独自調べ)

 そんなこんなで酒場で冒険者協会の場所を聞いて向かったのだが……


「なんでだろう……俺が入った瞬間、思いっきり見られてるんですが」


 扉を開けた瞬間、教会内の冒険者たちの視線が俺に集中した。

 値踏みというか好奇の視線というか、物凄く視線を感じる。


「いらっしゃいませ! 本日はどのようなご用件でしょうか?」


「えーっと、冒険者になりたいんですけど」


 何でだろう。 今一瞬、ギルド内の空気がざわついたような?

 んでもって、視線が強くなった気がする……?

 周囲の雰囲気に戸惑っている俺を余所に登録はスムーズに進んで、特に何かある訳でもなく普通に冒険者となった。


「あのクソ金め……チートじゃねぇじゃんかよ……」


 華々しく冒険者デビューを目論んでいたのに、初っ端から出鼻を挫かれた。

 そんな俺に3人組の女冒険者たちが話しかけてきた。


「よう、アンタ今から依頼か?」


「だったら、あたし達の荷物持ちをやってくれない? 依頼料は高額払うからさ」


「ついでに色々教えてあげるよ。良いでしょ? ハイけって~」


 俺が返事をしない内にポンポンと話しが決まってしまった。

 まあ、美人だし色々期待できそうだから気にしないぜ! ゲへへ~。



「……うああああああ!?」


「おはよ~、そして、おかえり~」


 目を覚ますと前回と同じように金髪野郎(転生神)が目の前にいた。

 (うな)されていた様で汗がダラダラと流れ、服が張り付いて気持ち悪い。


「ハァ……ハァ……ハァ……あれ? 確か俺は3人の美女と依頼の為に森まで行って、それで……」


剣士(ソードマン)のリオ、弓兵(アーチャー)のヴェル、僧侶(レリック)のシエラの3人だな。あいつらはあの辺でも有名な新人狩りだよ」


「そ、そんな馬鹿な、だって俺はあの人たちと!」


 そう、俺はあの人たちと良い雰囲気になり、そして誘われるままに……


「あ~、良い事を思い出している最中に悪いけど、ここへ帰ってきた経緯のおさらいな? お前は3人の冒険者と共に以来の為に森へ行って、そこで3人共と男女の仲になった訳だ」


「おう!」


「んで、そこでお前たちはエルフと出会ったんだよ」


「あー、そういえば森の中で女の子と出会って、その子の村まで送り届けたな」


 そうだ、そこでお礼に家に泊めて貰う事になって、夕食をご馳走になってたら体が熱くなって、それから……


「お、俺……俺は……!?」


「思い出したか、前回と同じくエルフに薬を盛られて女冒険者達と一緒に、文字通り絞り取られて死んだんだよ。しかも、そこのエルフたちは初めてだったらしくて薬の加減を間違えて一晩で心臓が止まったんだよ」


「そうだ……気が付いたらベッドに縛られてて……どんなに叫んでも誰も助けてくれなくて……」


「全く、俺が付けてやった能力を突破するってどんだけだよ。コレでも結構上位のスキル付けてやったんだぜ? それを力技で捻じ伏せやがって……どうなってるんだあの世界の住人は……」


 俺の耳は金髪野郎(転生神)の愚痴が入って来なかった。

 俺は異世界でハーレムを目指していたのに、蓋を開けてみれば敗戦一方……男としてのプライドはバキバキだった。


「そうだ……まだだ、まだ奴隷ハーレムという手がある!」


「え゛? まだやんの?」


「あたぼーよ! ハーレムができなきゃ何の為の異世界だっつうの!」


「……まあ、俺の頼んだことをやってくれれば、何でもいいや」


「つう訳で奴隷を買いたいから金くんね?」


「ずうずうしいなお前!?」


 ぶつくさ言いながらも金をくれたので、俺の中での金髪野郎(転生神)の好感度が少し上がった。

 まあ、男への好感度なんて幾ら上げても零だけどな!



 という訳で俺は、再び異世界へ降り立ったその足で奴隷商へと向かった。

 そこは店というよりもホテルのような建物で、内装も彫刻などが置かれホテルのラウンジの様にお茶を飲みながら談笑をしている人までいる。

 (しばら)く想像とのギャップに呆然としていると、カウンターからホテルマンのような職員がやってきた。


「いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件で?」


「奴隷を買いに来たんだけど、何処で買えばいいの?」


「そういう話ならこちらへどうぞ」


 そう言われて奥の応接間に通された。

 そこにいたのは現れたのは紳士風の老人だった。


「本日はどのような奴隷をご入り用ですかな?」


「10代後半から20代前半くらいの女性で家事ができる人がいいな。自分で自身を守れるくらいに戦えれば尚良しだ」


「なるほどなるほど……ですがそうなりますと些か値が張りますが」


「予算はコレくらいで」


 そう言って俺は小袋に入った金貨を見せた。

 すると老人は若干目を見開いて、頷くと俺を奥の扉へと案内した。


 扉の向こうはホテルの廊下に部屋が覗けるように、部屋の廊下側の壁に大きな窓が付いていた。

 部屋の中は10畳ほどの広さに5~6人の女性が生活しているようで、奴隷と聞いてイメージしていた悲壮さはなく、体のラインが分かる手術着のような簡素だが清潔な服を着ていて、表情も豊かに見える。


 どうやら向こうからこちらは見えないようで、窓から部屋を覗き込んでも向こうからの反応はなかった。

 どうやら同じような年代で部屋を区切っているようで、案内された所は要望通りの年代の女性がいた。

 どの女性も平均以上の容姿だったが、何となく俺の趣味に合わない。


「他には……あれ? この部屋は?」


 一番奥の部屋を覗くとそこは一人しかいなくて、部屋の中が若干汚い。

 中にいた女性は服が薄汚れたボロ着だったが、腰まで伸びた美しい黒髪に日本人らしい顔立ちの二重瞼(ふたえまぶた)にスッと通った鼻筋、儚げな印象も相まって、ハッキリ言って俺のストライクゾーンど真ん中だった。

 俺は即決即金で彼女を買った。


 その際、老人は彼女には欠点があると言っていたが俺は逆にそれでピーンと来ていた。

 大概、問題のある奴隷というのは化けるパターンが多く、欠陥もチート能力の弊害だったりするのがお約束だ!



「つう訳で、奴隷リオンを買ったのだ!」


「はい、宜しくお願いしますわご主人様!」


 リオンがニコリと俺に笑い掛ける。

 俺たちは今、リオンを買った余りの金で高級宿に泊まっている。

 部屋の中は想像以上に俺が知っているホテルの内装に近く、寧ろ魔法道具などを考慮すれば今までで一番ランクが高い部屋なのかも知れない。


「はぁ……今日は手続きとかで疲れたから今日はもう寝ようぜ」


「分かりました。それではお召し物を」


 少し恥ずかしかったがリオンに着替えを手伝って貰ってバスローブ的な物に着替える。

 こういうスキンシップも悪くないな。

 そうしてリオンと共にベッドに入り灯りを消すと、リオンが腕と足を絡ませてきた。


「ご主人様……貴方様に買って頂けなければ、私はあそこでどうなっていたか……しかも、こんな綺麗なお部屋のベッドで寝られるなんて夢のようです」


 リオンが耳元で囁くように何かを言っていたが、俺は熱っぽい吐息やら腕に絡む柔らかい感触やら足の感触やらで、全くそれ所ではなかった。

 幾ら前回そういう経験をして卒業したとはいえ、まだまだ慣れていないのには変わりなかった。


「どうか、私にお恵み下さいませ……」


 彼女は俺の手を自分の胸元に導き、熱っぽい目でジッと俺の目を見ながら、熱に浮かされたように呟いた。

 俺はそれを見た瞬間、頭の何かがプッツンと切れた。


最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

続きは本日21時に投稿します。

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