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クスッと笑えるコメディ短編集  作者: 秋月心文


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2/7

採点中に心が折れました

「どうしてこうなった?」

 テストの答案の採点を始めた教員の武田は思わず、そんな声を出した。


 秀才の有田は、問題の答えを書く場所を1つずつ間違えていた。

 まぁ、あいつでも、間違えることがあったのだろう。


 後ろの席の山口は、問題の答えを書く場所を2つずつ間違えていた。

 いや、おかしいだろ。


 江口は、有田の答えを鏡で写したような回答をした。

 こいつ、鏡を使ってカンニングしたな。

 有田に合わせて、回答欄も1つずつずれてるし、全ての文字が鏡写しだ。

 たとえば、答えがROMAのところは、ЯOMAになっている。

 読めないとは思わなかったのか?

 ロシア語で受験するつもりだったのか?


 山田は、全部Bと書いていた。

 ここまで、諦めるとはいさぎよいな。


 小野は、数学のテストの回答を、英語の答案に書いていた。

 X=5Aって、英語の答えとしておかしいとは思わなかったのか?

 数学のテストは明日の予定なんだが、なぜ、その答えを知っている?


 渡辺は、答案用紙の裏に絵画を書いてきた。

 答案用紙には「芸術点」をくださいと書いてある。

 芸術点って、どんな英語のテストだ。


 川上は、答案用紙に、山折り、谷折りの線を入れて、

 僕の紙飛行機が一番飛びますと書いてきた。

 裏には丁寧に折り方が書かれていた。

 どこを目指してるんだお前は。


 結局、一番点数が高かったのは、全部Bと書いた山田だった。


 ……5点。


 これがクラス最高点だった。


 このクラス、本当に進級できるのか?

 お読みいただき、ありがとうございます!


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