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酔狂〜紫硝の怪物達〜  作者: 紫月 凛
一章〜何でも屋と元若頭様の世話係〜
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すんません。執筆データが消えてまして…

書き直してたら途中でバックアップ?できると知ってそれをしました。それと、他の作品に浮気をしてました。ごめんなさい!


ブックマーク登録、ありがとうございます。

こんな不定期更新の作品を…

マジで感謝です!

 顕が去ったあとのロライの拠点は不気味なほど静まり返っていた。


「さてと、私はこの後どうするか。」


 セナは机から降り、拘束した人間で作られた山の中から一人の男を引きずり出した。その男はロライのリーダー格の男だった。セナはウエストポーチから取り出したスタンガンを男の肩に当て、躊躇いなくスイッチを押した。


「ギャァァァっ!死っ…がァァァっ!」


 男が激しく痙攣しながら悲鳴を上げても、セナは電流を止めない。


「煩いわね。日本製のスタンガンでは基本的に、相手を気絶させるほどの電気を流せないから。安心してね。」


 セナはニコリ、と慈愛に満ちた微笑みを浮かべながら、男にとっては最悪の事実を伝えた。


「知ってることを全て話してくれる?私は今、とっても機嫌が悪いの。返答次第ではうっかり貴方を殺してしまいそうなほどに、ね。」


 セナの背後の空気が肌を刺すような冷たいものになった。彼女は言葉に怒りを滲ませている。しかし、大多数の人間には分からないほど、微妙な変化だ。体に激痛が走っている男にその変化が分かるわけがなかった。


「やっ、止めっ、アグぁッ!」


「あら、ごめんなさい。これじゃあ、まともに話せないわね。」


 セナは心にもない謝罪を述べながらスタンガンの電源を切った。男はほんの数秒前まで続いていた激痛が響いているのか、未だに床で痙攣している。セナは男の頭を掴み、持ち上げることで自分と目線を合わせる。


「早く話してくださるかしら?」


 男はセナの()()()()()()()()殺気を真正面から浴びた。男は心臓を直接握られているような感覚に陥った。それでも、虚勢を張りたいのか、セナに見下すような視線を向ける。


「俺らのバックには国際異能研究所がついているんだぞ!?ハハッ!ザマァみやがれ!お前はもう終わ、り…ぁ?」


 セナのアメジストの瞳が怪しく光った。次の瞬間、男は最後まで言葉を吐くことすら許されずに息絶えていた。セナはその男の死体に見向きもせずにその場に放った。


     男はなぜ死んだのか?


 もし、この光景を目撃した者がいたならば、このような疑問を抱くことだろう。


 急所を刺されたのか?

 否、男の体からは血が流れていない


 殺傷力のあるスタンガンを使われたのか?

 否、男の体には火傷や水膨れなどができていない


 頭蓋を砕かれたのか?

 否、男の頭は変形していない。前提として、セナの細腕にそのような力はない


 ここまでくると、今度は男を殺したのはセナなのか、という疑問が脳裏をよぎるかもしれない。


 男を殺したのはセナだ。そのことは正しい。


―――セナの()()()()()から―――


「やっぱり、霊鬼(れいき)の制御は難しいわね。このコ、簡単に死んじゃった。まぁ、記憶は手に入ったからいいけど。」


 それは、セナのもう一つの異能だ。


===霊鬼===

 相手の魂を握り、記憶を奪うことができる異能。扱いは非常に難しく、相手の魂を破壊すると、ほぼ確実に異能者本人の魂も傷を負う。

========


 一般的に、異能者一人につき、有している異能は一つ。二つ以上は精神も肉体も耐えられないからだ。

 そもそも、異能については不明な点のほうが多い。異能者の数が全人口の百分の一以下しかいないからだ。しかも、そのほとんどは自分の異能を隠している。


「国際異能研究所………ねぇ。懐かしいわぁ。」


 セナの表情は穏やかな言葉とは裏腹に、見た者が凍りつくほど冷たい無表情だった。いつも浮かべている、人間が自然と警戒を解くような微笑みはどこにもない。その、虚無すら感じさせる無表情は彼女の美貌とも相まって、精巧なビスクドールのように美しい。


「昔あれだけボロボロになったのに。施設が炎に飲まれて、職員も異能者…子供達もほとんど死んだのにね。それを歴史の闇に葬って…………………また、子供を利用している?」


 セナの言葉には温度がない。AIに打ち込んだ文章を読ませているかのような平坦さだ。


「ふざけるなよ。」


 その言葉は怒りに震えていた。普段、感情を露にしない彼女が、ここまで感情を出すところは誰も見たことがないだろう。

 セナの近くにある、気絶した人間で築かれた山がすこしずつ陥没していく。肉が潰れ、骨が砕ける音が響く。さらには、倉庫内のソファや机、屋根や壁までもが見えない何かに押されるようにひしゃげてゆく。

 彼女の瞳は暗闇の中で紫色に輝いていた。硝子玉が月の光を反射しているような、神秘的な輝きは、炉の中で熱されている硝子そのもののようでもある。


「足りなかったのね。()()()()やっても。いいわ。お望み通り、もう一度潰してあげる。」


ドーンッ!!!


 倉庫が崩壊した。気絶している人間も、ソファも机も何もかも、全て瓦礫に埋まった。先程の大きな音を聞きつけた人間が何人か駆けつけてきた。慌てた様子で消防や警察に通報している。


―この事件は公にされることはなかった。目撃者はなぜか連絡が取れなくなり、関わった消防、警察関係者は遠方に転勤し、数日も待たずに殉職という名の口風刺がされた。また一つ、事件が闇に葬られた瞬間だった。

うん。異能の描写が未だに迷子だ。どしよ☆

助けてくれ〜!

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