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「「ただいま帰りました。」」
セナの助手達が帰ってきた。助手達はすぐに仕事用の黒い服に着替え、リビングに来た。
「この後は仕事だから食べ過ぎないようにしなさい。」
「「はい!」」
セナの助手は双子だ。表ではそれぞれ紫花朱凛、紫花藍凛と名乗っているが、裏ではユウリ、ルランと名乗っている。二人とも黒髪に垂れ目で琥珀色の瞳、華奢な体躯で可愛らしい顔立ちだ。ユウリは右に、ルランは左に泣き黒子がある。
ユウリとルランは目を輝かせて席に着く。二人の対面にセナも腰を下ろした。
「「いただきます。」」
ユウリとルランは仲良く手を合わせて食べ始める。セナは普段、料理をしないため、彼女の手料理を食べるのは久しぶりなのだ。
(一度やったことは忘れないのよね。料理も忘れてなくてよかったわ。)
「いただきます。」
セナもてを合わせて食べ始める。三人は食べ終え、食器を片付けてボロアパートを出た。ボロアパートの駐車場に停められていた車に乗り込み、ユウリの運転で車が動き出す。
「今回の依頼主は代金の支払い、渋らなかった?」
セナは隣に座っているルランに昨夜の依頼完遂の代金を貰えたのか確認する。裏では値切り交渉をする奴は信用できない。一度決めた額を快く支払わないことは論外なのだ。セナは今まできちんと支払っていても値切り交渉をしたり、少しでも全額支払うことを渋った依頼主とはすぐに縁を切ることにしている。そのため、代金を貰えたかの確認はとても大切なのだ。
「はい。きちんと全額、耳を揃えてその場で現金でお支払いいただけました。」
「良かったわ。この後の仕事が増えなくて。あとは…」
セナが一通り、確認しておきたいことをルランから聞き終えたところで目的地である立派な日本家屋の屋敷に着いた。
「ユウリ、ルラン、今日はここで何が起こっても静観していなさい。」
「「御意。」」
セナは車から降りる直前、ユウリとルランに命令した。二人は一瞬、理由を聞こうと口を開けたが、すぐに閉じ、恭しく頭を下げた。二人にとってセナの言葉は絶対なのだ。セナからの言葉ならどんなことでも信じ、実行する。それがどんなに理不尽でも。
セナ達が車から降りるとすぐに車内にスーツ姿の男性が乗り込み、車を車庫の方へ運んでいった。三人はそれを見送ってから屋敷に入った。
屋敷の玄関はとても広く、セナ達が先程までいたボロアパートの一室が簡単に入るほどだ。
(広いわね…管理が面倒臭そう…)
セナが屋敷の管理が大変そうだと初めてこの屋敷に来た時と同じ感想を抱いていると、廊下の奥から一人のスーツを着た男性が歩いて来た。
「セナちゃん、久しぶり。君が僕の呼び出しに応じてくれるとは思わなかったよ。」
廊下の奥から来た男性は月守組というヤクザの組の現組長だった。紺色の髪に朱色の瞳をしており、そこそこ綺麗な顔をしている。どこからどう見ても二十代前半にしか見えないが、実年齢は三十代後半だ。年齢詐欺もいいところである。
「こんばんは。翔琉さん、今日呼び出ッ…」
セナが自分が呼び出された理由を尋ねようとした。しかし、セナはすぐにバックステップでその場を退いた。
ドスッ…
セナが先程までいた場所には銃弾がめり込んでいた。
「随分な歓迎ね。」
(一年前もこうだったわね…)
セナは楽しそうに口角を上げた
セナから見たら翔琉はそこそこですが、十分綺麗な顔をしております。主要メンバーは皆そうです。セナは自分の顔に見慣れているだけです。




