パジャパ!
多少時系列がおかしく感じられるかもしれませんが、以降の話で過去編の前と繋がる予定です。申し訳ないです。
「ねぇ、アンジェ。パジャパしよう!」
テンションも高めに私はそう言った。
「アジャ・・・ぱー?」
ちょっと慌てすぎでしたね。
「パジャマパーティー、つまり、お泊まり会?」
その言葉の意味するところが分かったところでアンジェの瞳がまぁるく開き、輝く。答えは、少なくともアンジェの意志は問うまでもなさそうだ。
「お父さんに言ってくるねー」
家がパン屋を営んでいるだけに朝は忙しいので、アンジェがOKだからといって即実行というわけにはいかないのだ。でも・・・、
「アンジェー!まだ日取りとか言ってないよ!!戻っておいで!」
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結局、いきなり明日、というわけにはいかないので、ガノフさんと相談して今週末ということになった。
週末といっても休みではない。食堂「ひまわり」はもちろん、アンジェの店も休みではない。むしろパン屋というのが各家の食卓を担っているだけに下手に休みにしたくないのだそうだ。
「パン屋さん同士で相談して、順次休みをとったらどう?」
といったら真剣に考えていた。
むふー。
実のところ楽しみなのは私も一緒だ。
パジャパことお泊まり会、一度やってみたかったのだ。
流石にアンジェのお家では邪魔になるので、会場は私の家だ。
家といっても役所から借りたアパートみたいなもので、”渡来人”へのサービス扱いらしい。
台所などの設備は十分だけど、流石にお風呂はないので共同浴場へ行くことになるかな?
いつもよりちょっと贅沢な食材を購入してみたり、お酒も準備しました!"現実"では未成年だけど、"真実世界"では15歳以上は成人扱いなのでお酒を飲んでもいいのです。
食堂が仕入れているお酒屋さんで女の子向けのお酒を聞き出して購入しました。
「ふんふんふ~ん♪」「はいは~い、今行きまーす」「ありがとうございました~」
パジャパを行うことに決めてから週末までの3日間、私はご機嫌さんで、クルクルと小気味よく各テーブル間を回り、注文を聞いて回ったりしたのだった。
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レイダは最近浮かれがちな、リデルを叱ろうと思ったことがこの3日間で20を超える。しかし、一度として実行できなかったのは、リデルがうっかりお皿を落としたりすることはなかったことと、
炎に飛び込む我のように、陽気を放つリデルに誘われて馬鹿な男達が連日訪れ、過去最高の売り上げを記録したからだ。
「はぁ、私も後10若ければねぇ・・・」
ただ一人その呟きを耳にした彼女の夫は沈黙を持って答えたのである。




