表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「愛や多様性の犠牲者が誰になるか分かってんのか!」悪役顔の公爵令嬢イザベル、綺麗事で国を壊すバカどもを現実でボコす内政改革  作者: 猫目こね
イザベル十三歳。初等部二年生/イザベル十五歳。中等部二年生〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

99/107

81話 国外の情報 1−1




「イザベル様…。

私たちは約三ヶ月ごとにドワーフ、獣人、魔族、エルフの順に、内情を見てまいりました。」




対面に座るルーラが、引き締まった表情でそう切り出す。

すると、その隣で少し胸を張ったエドモンが補足を入れた。




「ちなみにイザベル様、私たちはちゃんと学院に休学届を出して行きました!

留学中も死ぬ気で勉強して中等部の卒業試験の時だけ帰ってきて受けて一発合格したので、籍はそのまま高等部に上がっております!」




「うるさいわよ、エドモン。

今私が説明しているんだから、ちょっと黙らっしゃい。」




シュン…。




ルーラの一喝で、一瞬で大型犬のようにショボくれるエドモン。




「すみません、イザベル様。順を追ってお話しいたします。

私たちの領地にイザベル様が来られた際…ハム侯爵領の『虹の広場』にあった、既に解体済みの『パラダイス学園』のことを覚えていらっしゃいますでしょうか。」




「えぇ、なかなか刺激的な体験だったからよく覚えているわ。」




革新派が掲げた「異種族との共生」の象徴であり、実際は生徒からの性的搾取場になっていたあの学園だ。




「あそこで私たちは、元・兄ハレムに虐げられておりました…。

ですが、皮肉にもそこに通う異種族の生徒たちとは、そこそこの交流を持てていたのです。

…いえ、正確にはこちらから近づいたわけではなく、ドワーフの男子生徒が私に、獣人の女子生徒がエドモンに付きまとっていたのですが。

今回は、その二人を上手く利用して、それぞれの国へ留学が可能となりました。」





(わぁーーーお。手段を選ばないその姿勢は素晴らしい。

でも、要はストーカーを利用したわけでしょ?

すんごい危険な手法を取ったね…。


※危ないので、良い子は絶対真似しないでね。)





「魔族の国に関しては、学園で唯一、私たちにとっての『友人』になれた魔族の生徒がおりましたので、彼女を伝って魔族の国へ行くことができました。」




(お〜、二人に友達がいて、なぜか安心したわ。)




「そしてエルフの国は…、学園内にいたエルフはプライドが高すぎて友人どころか知人とすら呼べない関係でした。

ですが、どうやら裏で元・兄ハレムと男女の仲だったようでして…。」




ルーラがニヤリと口角を上げた。




「彼女自身、ハレムへの未練は皆無だったものの、『人間に身体を許した』という事実が本国に知れ渡れば大!大!大っ醜聞になります。

そこを少し…脅迫いたしまして、エルフの国への入国ルートを確保いたしました。」





「国外へ行くのは、やはり大変な道のりだったのですね。」




「あはは。とんでもないです。

イザベル様のお役に立てることが、私たちの悲願ですので!

前置きが長くなり、申し訳ありません。

ここからが本題です!

まず、前提として……、どの異種族も一様に『人間は格下の存在だ』と見下しています。」




ルーラのその言葉に、私は静かに頷いた。





( 知 っ て た 。 )





「最初に訪れたのは『ドワーフの国』です。

実態は、ベルドレッド公爵領の『虹の広場』での様子と大差ないと思われます。

ドワーフと言えば卓越した技術を持つ…というイメージがありますが、それは一部に限った話。

大半の民は、酒と異性への欲が凄まじいだけの、欲に飲まれた者たちでした。」





(酒を飲んで欲に飲まれてるの、マジ滑稽。)





「ただ、治安に関してはさほど悪くありません。

彼らは『ドワーフ同士で常に監視し合っている』のです。

異種族からどう見られるかは気にしてないようですが、同族から『意気地なし』『不真面目』と思われるは絶対に嫌だ!という自尊心が強い民族のようですね。

公爵領の虹の広場で彼らが大人しいのは、身内同士で勝手に監視し合ってるからなのかもしれません。」




同族の目を気にする身内主義だからこそ、コミュニティさえ作らせておけば勝手に自浄作用が働くということか。




(じゃぁ、初めて私が虹の広場へ行った時の、ドワーフの荒れ放題っぷりは何だったの?

って一瞬疑問を持っちゃったけど、人間の国を下に見ているわけだから「ここでは何やってもいい」って思ったんだろうな。

でも今は適切に管理しているから、自浄作用が戻ったってことかな?)




私は勝手に納得した。




「なるほどね。内政はどうだったの?」





「これといった大きな問題はなく、他国との戦争に対しても極めて現実的でした。


『俺たちは絶対に負けないから、売られた喧嘩ならいつでも買ってやる。

だが、しなくて済むならそれに越したことはない』


というスタンスです。

多少の汚職はあれど、上層部は至って冷静でした。

現地の有力者に、我が国がやっている『虹の広場(ガバガバ受け入れ体制)』について意見を求めたところ、フッと鼻で笑われました…。


『俺たちはあんなバカな真似はしない。

商売の場としては利用価値があるが、あんな無防備に誰でも招き入れるのはリスクが大きすぎる。

人間はいつも面白いこと(バカなこと)をやるなと思ったよ』


…と言ってました。」





(だっよねーーー!!そうだよねーーー!!)




ブックマーク・評価・お気に入りなど

お願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
下のバナーを1日1回ポチッと押していただくだけで、アルファポリスでのランキングが上がり、作者の執筆の励みになります…! 「なろうのアカウントを持っていないから評価できない」という方も、このバナーならワンクリックで応援していただけますので、ぜひイザベルへの応援としてクリックをお願いします!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ