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2-0 異変
光の届かない森。
雪は降り続き、地面を白く覆い隠している。
薄暗い森の中で――縄張り争いが行われていた。
異常に発達した爪で、すべてを切り裂くグロウグリズリー。
それに対峙するのは、強靭な顎と鋭い牙、そして圧倒的な速度を持つブラックパンサー。
どちらも種の上位個体。
熊の一撃は、当たればそれで終わる。
だがパンサーは、それを理解している。
踏み込まず、距離を保ち、翻弄する。
しかし――牙では分厚い筋肉を貫けない。
決め手がない。
均衡は崩れず、時間だけが過ぎていく。
本来であれば、このままどちらかが諦め、拠点へ戻る。
それで終わるはずだった。
違ったのは――
木陰に、一つの影があったこと。
小さなスライム。
ただ、それだけ。
その日。
森から、二つの強者が消えた。




