何かの作業の光景4
「あーあーあー、てすてすてす。」
「おっけーきてるきてる。もうちょい長いのちょーだい。」
「まいくちぇっくまいくちぇっくわんつーわんつー。ほんじつはせいてんなりほんじつはせいてんなり。」
「おっけー、マイクテストかんりょー。」
「あーい。」
「喉の調子おっけー?」
「おっけー。」
「舌の調子おっけー?」
「おっけー。」
「じゃあリハ行きまーす。」
「あーい。」
「…ん~、」
「どうでしたー?」
「ごめんね-、もうワンパターンもらえるかな。」
「はーい、りょーかいですー。」
「もう少し高音で言ってみて。」
「あーい。」
「…ん、」
「どうでしょうー。」
「………ん。こっちのがしっくり来るね。おっけー、本番こっちでいっちゃおー。」
「あーい。」
「どーする?一回休憩入れる?それとも、もうこのままいっちゃう?」
「ん-、今の感覚忘れたくないからなぁ。このままいっちゃいたいんだけど、いい?」
「おっけーおっけー、のんぷろぶれむよ?じゃー、さっきの感じで本番いっちゃおー。」
「あーい。」
「あいっ!おっけー!いただきましたー。」
「あーい、ありがとうございましたー。」
「本番、今日イチ出たね~。さすがプロ!」
「これで飯食べてますからねー。」
「よっし。じゃー、このまま次もいっちゃう?」
「あー、ごめん。ちょっと間取らせて-。次のって全く違う感じでしょ?気持ち切り替えなきゃなんないから、一回出るー。」
「おっけーおっけー、のんぷろぶれむよ-?。じゃあ、さっきの『瓶ビールの栓を引っこ抜く時の気持ちいい音』は、あれでいただいちゃいまーす。はい!次、『割り箸が綺麗に真っ二つに割れたときの気持ちいい音』、15分後にリハ行きまーす。」
「20分にして-?」
「おっけーおっけー、のんぷろぶれむよ-?休憩20分でーす。」
こうして、
某所録音スタジオで録音された、各種の、『気持ちいい音』は、
極秘裏に、世の中の様々なものにプログラミングされ、
あの気持ちの良い音を、今日も世界のどこかで響かせているのです。
それにしても、
あの音たちを、全て人が、己の発声能力を駆使して生み出していたとは、なんとも驚きです。
以上、気持ちいい音を生み出す光景、でした。
つづく
注:この作品はフィクションです。
そんなのも面白いかな、とか、考えてみたりしてます(^-^)。




