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姉妹の光景4

「…雨だねぇ。」

「そうね。」

「…はぁ。」

「憂鬱そうね。」

「そりゃそうよ~。出掛けなきゃならないんだよ~?こんな天気の中~。」

「出掛ける、っていうか、出勤でしょ?」

「そう。」

「なら仕方ないじゃない。」

「そうかもしんないけどさ~。」

「晴れの日もあれば雨の日もある。そういうもんでしょ?」

「……………………。」

「…………何?」

「月姉は自宅勤務だからそんなこと言えるんだよ!自宅労働者だから!自宅警備員だから!」

「人をニートみたいに言わないで。私は小説家。ちゃんと出版社と契約結んで作品書いて収入得てるんだから。」

「毎朝毎朝出掛けなければならないという苦しみを知らない時点で似たようなものだ!」

「じゃあ、今日から自分の稼ぎだけで生活してね。」

「え、…それは~、そぉれぇわぁ~~~~~。」

「すがりつくような視線やめて。」

「…う~、悪かったわよぉ、ニートと同列扱いして。ごめんなさい。」

「よろしい。」

「…でもでもね?理解はして欲しいのよ。この憂鬱さ。特に雨の日の朝。」

「わからなくはないわよ。靴も服も荷物も濡れるし、電車は人混みと湿気でべたつくだろうし、髪のセットは決まらないし。」

「その点自宅勤務は?」

「除湿機かけた部屋の中で好きな音楽かけながら、たまに花見ちゃんと遊びつつパソコンに向かって作業。」

「むきゃーーーーーーっっっっっ!!!!そこもか!そこでもか!!そこでもリア充炸裂か!!!」

「別にリア充ってわけじゃないでしょ?仕事してる、って意味では同じなわけだし。」

「中身が違う中身が!!」

「…そんなに羨ましい?」

「羨ましい!」

「なら、やればいいじゃない。」

「へ?」

「そんなに羨ましいなら、あなたもやればいいじゃない、小説家。別に特殊な資格がいるわけでもないし、パソコンあれば執筆出来るし、パソコンなければ原稿用紙に書いてもいいわけだし?やろうと思えばすぐにでも名乗れるわよ?小説家。」

「……………いや、それは~。」

「何?」

「…私、文才無いから。」

「でも羨ましいをんでしょ?」

「いや、その、羨ましいのは、家から出ずに仕事が出来る、というところで、別に小説家である必要はないというか…?」

「要するにぐーたらしたいってことね?」

「ぐほっ!!…そんなにストレートに言われるとは…」

「だいたいわかるわよ、姉妹なんだから。」

「そうでしか…。」

「けど、私からしてみたら、あなたの方が羨ましいところもあるけどね。」

「え~?そう?」

「だって、毎月お給料もらえるでしょ?」

「そりゃ、まぁ。」

「私、仕事した分しかもらえないから。」

「まぁ、そうだろうけど。」

「そう簡単にはクビにされたりしないでしょ?」

「まぁ、一応。」

「私、仕事来なければそれまでだから。自力でアピールするしかないから。」

「アピール、って、どうやって?」

「出版社に作品を持ち込む。ま、流されることが多いけどね。運が良ければ話を聞いてもらうくらいは出来るけど。」

「………そういうものなの?」

「業界全部がそうってわけじゃないでしょうけどね。」

「……………厳しい世界だね。」

「ま、いいとこもあれば悪いとこもある。それは、どの世界でも同じことよ。」

「……………。」

「ところで、まだ家にいていいの?」

「………へ?」

「時間。」

「……………」

























「行って来まーーーすっっっっ!!!!」


ドドドドドどどどどど……………















「行ってらっしゃい。」





つづく





注:この作品はフィクションです。

シルバーウィーク、すっかりだらけてしまった(^_^;

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