姉妹の光景3
「そんなことない!絶対にない!」
「あんたねぇ…。ちょっと強情過ぎるんじゃない?」
「強情なのは月姉でしょ!?何を意固地になってんのよ。」
「意固地にはなってない。なってるのはあんた。」
「なってない!私は本当にそう思ってるからそう言ってるだけ!」
「そうやって凝り固まってるのを、意固地、って言うのよ。」
「ちーがーうっ!!違うったら違うっ!!」
「具体的な意見も言わずに相手のことを否定するのは意固地になってる証拠よ。」
「むきーっ!!冷静に論理的なことを言いおって~この姉貴は~!リア充だからか!リア充だから論理的なことを言えるのか!!」
「論理的なのとリア充とは関係ないでしょ。」
「うわ-!リア充を否定しないし!余裕か!余裕なのか!余裕のよっちゃん近所のみっちゃんなのか!」
「何よそれ。」
「ぐぬぬ、ことごとく冷静に反応しおって~…。よーし。そこまで言うなら第三者に判断してもらおうじゃないか。」
「誰によ。」
「我が家で第三者といえば花見ちゃんしかいないじゃない。」
「…猫よね?花見ちゃんは。」
「猫だからこそよ。猫だからこそ先入観無しで公平な判断をしてくれるはず!」
「…あなた、相当無茶苦茶なこと言ってるけど、わかってる?」
「全ては承知の上!」
「……………あ、そう。」
「というわけで、花見ちゃん登場!」
にゃ~を
「じゃあ花見ちゃんに聞いて、それで決めるよ?文句ないよね?」
「…はぁ。まぁ、いいわよ。それであんたが納得するなら。」
「よーし!じゃあいくよ?花見ちゃん。よーく聞いてね?」
にゃ~を
「あんパンの中身は粒あんがいい!」
にゃ~を
「こしあんがいい!」
にゃ~を
「……………」
「……………」
にゃ~を
にゃ~を
ふにぃ
「月姉。」
「なに?」
「私は、大切なことを学んだよ。」
「どんな?」
「私たちの言い争いなんて、ちっぽけなものだったんだ、って。」
「そうね。」
「粒あんでもこしあんでも、日々食事が出来るということに感謝しなきゃいけないのよね。」
「…ちょっと話が大きくなってるかな。」
「花見ちゃんに教えてもらったよ。」
「鳴いてただけだけどね。」
「というわけで、間食で買ってきたあんパンが、月姉の好きなこしあんじゃなくて粒あんだった件は、これにて一件落着、ってことで。」
「ならないわよ。」
「なんでよーっ!」
「私はちゃんと、こしあんのあんパン、って頼んだでしょ?それを間違えたことは、一件落着にはできないわ。さ、どういうことか、きっちり弁明してもらおうじゃない。」
「この意固地ーっ!!」
つづく
注:この作品はフィクションです。
姉妹喧嘩は猫がなだめる、が、再発(^_^;




