小さな悪の組織の光景3
「俺たちはぁぁぁっ!!」
「俺たちはぁぁぁっ!!」
「あぁくのぉ!そしきだぁぁぁぁっ!!」
「はいはいはいはーいっ!!しつもんがありまーすっ!!」
「こらーっ!!名乗ってる途中に質問してくるやつがあるかーっ!!」
「おぉう!?なんかおこられたっ!おこられたっぽい!」
「いいか!悪の組織にとって、名乗ることはちょーーーーーう!重要なんだぞ!!これによって、周囲のみんな、及び、正義の味方が受ける印象やモチベーションやコンプライアンスが変わってくるんだ!」
「ふ、ふやぁっ!!。なんか、なんかなんか!よくわからないけどすごいっ!すごいっぽい!!」
「だから、名乗ってる最中にそれを遮るなんてことは、ぜっっったいにダメなんだ!わかったな!」
「うんっ!」
「で、なんだ?質問って。」
「あ、うん!えとね、んとね。ぼくたちの、あくのそしきのなまえって、なにかなぁ、って。」
「……………ん?」
「テレビとかの、あくのそしき、はさ、ぜんぶなまえがついてるでしょ?ひみつけっしゃナントカー、とか、はんざいそしきナントカー、とか。」
「………確かに。」
「ぼくたちいっつも、あくのそしきだー!っていってるけど、そのさきのなまえは、なんなのかなー、って。」
「………ついに、そこに気が付いたのか。」
「え?」
「いつか気が付く日がくるとは思っていたが、その日がこんなにも早く訪れるとはな。正直驚かされるよ。子供の成長の早さには。」
「え?え?。ぼくたち、おなじクラスだよね?」
「そうだ。だからこそ、わかることも、ある。」
「え?え?……………え?」
「というわけで!今日の議題はこれだ!悪の組織の名前を考えよう!」
「あ、きまってなかったんだ。」
「何を言っている!決まってなかった、じゃない!決めてなかったんだ!」
「いっしょなきがする…。」
「お前にはまだ早かったかな。この、言葉の微妙な違いを理解するのは。やはり、まだまだ子供だな。」
「だから、おなじクラスだよね?」
「お前も、大人になれば、わかる。」
「こないだしゅくだいわすれて、せんせいにおこられてたよね?」
「それは言うなっ!!!いいから悪の組織の名前を考えるぞ!!!」
「は~い。」
「組織の名前を考えるときは、まずは有名な諸先輩方の名前を参考にさせてもらおう。そこから、何かひらめくかもしれない。」
「おぉ~。たとえば?」
「有名なところで言えば、ショッカー、デストロン、黒十字軍、とかだな。」
「ふむふむ。じゃあじゃあ、それをぜーんぶごちゃまぜにして、」
「え?」
「デスカー軍。」
「…………なんか四六時中、ですかですかって相槌打ってる軍団みたいだな。」
「じゃあじゃあこれは?黒ストロー。」
「そんなストロー咥えたくないよ、なんだか。」
「十字ストッカー。」
「何溜めてんだよ俺達。キリスト教徒か。」
「字カーン。」
「もはや組織の名前感ゼロだな。」
「なんだよ~さっきからもんくばっかり~。」
「だってお前、ごちゃまぜにするばっかりだもん。参考にしろ、とはいったけど、それを使え、とは言ってない。」
「おぉ、なるほど。じゃあじゃあ、ショッカーを参考にして、」
「うん。」
「ミニカー。」
「おもちゃかよ。」
「マイカー。」
「欲しいのかよ。」
「レッカー。」
「事故ったのかよ。」
「アカンカー。」
「関西弁かよ。」
「しょっつる鍋。」
「いきなり、しょ、かよ。しかも鍋って。」
「しょうが焼き。」
「今度は料理シリーズかよ。」
「庶民の味。」
「好きだけど。」
「ショーン・マイケルズ。」
「待て待て待て待て!」
「なに?」
「お前…、おなじクラスだよな?」
「うん!」
「その知識はどこから来てんだよ。」
「えっとねぇ、んっとねぇ。」
ぼーん、ぼーん、ぼーん
「あ、3じだ。」
「おやつの時間だ!」
「じゃあ、またね~。」
「またね~」
「きょうのおやつはきんぴらごぼう~。」
「…おなじクラスだよな!?」
つづく
注:この作品はフィクションです。
せめて、芋にしてあげるべきだったか(^_^;




