運命を救う二人の光景2
「来ました。」
「来ちゃったの?」
「来ちゃいました。」
「来なきゃよかったのに。」
「仕方ありません。これが私達の仕事ですから。」
「まぁね~。じゃあ、ちゃちゃ、っとやっちゃうか。で?今日は何?」
「大統領の救出です。」
「あ~。よくあるやつね。」
「大統領の乗った専用機が、謎の飛行生命体により襲撃を受けるため、これを阻止。大統領の運命を救え。とのことです。」
「…ってことは、今回はずっと飛んでる系?」
「飛んでる系ですね。」
「うわ~………。やだな~それ。飛ぶのって疲れるからな~。」
「飛行手当出るみたいですよ?」
「当たり前よ。でなきゃやってらんないっての。」
「………あ、追伸がありました。」
「え?」
「追伸。報告に来る時に、手土産として、黄金芋ぷりん羊羹スペシャルを買ってきてね♪。とのことです。」
「………相変わらずね、ディスティーナ様。」
「建前上、ディスティーナ様は動けませんからね。」
「建前上、ね。」
「えぇ。」
「…ま、私達の上司なわけだし。実際には偉ーい女神様なわけだし。建前上、同じ場所に居続けていなきゃならないのもつまらないだろうし。毎度毎度面倒ではあるけど、これくらいの我が儘は聞いてやりますかね。」
「はい。」
「しっかし、何?黄金芋ぷりん羊羹スペシャル?」
「はい。」
「なんなの?その甘ったるくどそうな名前の食べ物は。」
「黄金芋を使って作成したプリンをペースト状にし、羊羹として仕上げた後に、中にカラメルソースをたっぷり注入した一品だそうです。」
「何故プリンを羊羹にする必要があるのか?。そもそも、プリンから羊羹は作れるのか?」
「企業秘密、だそうです。」
「都合の良い言葉よね。」
「はい。」
「ま、いいわ。で?今日の仕事先、場所は?」
「ワールドナンバー240851。ポイントM20753‐948210地点です。」
「黄金芋ぷりん羊羹スペシャルが売ってるのは?」
「駅前です。」
「ふむ。となると、駅前で黄金芋ぷりん羊羹スペシャルを調達した後、現地移動して大統領救出。完了後、運命の部屋。って流れかしら?」
「一番無駄がないですね。ただ、空中戦で黄金芋ぷりん羊羹スペシャルがどうなるかが不安ですが。」
「ま、大丈夫でしょ?世界移動してから、わざわざこっちに戻ってきて、そこからまた運命の部屋行くのも面倒くさいから。」
「確かに。」
「よし、じゃあまずは黄金芋ぷりん羊羹スペシャルを買ってきて。」
「あなたは行かないんですか?」
「行かないわよ?」
「何故。」
「ワイドショーが途中だから。」
「録画しておけばいいじゃないですか。」
「何言ってるのよ。こういうのは、リアルタイムで見ることに意味があるのよ。」
「そういうものですか?」
「そういうものよ。」
「よくわかりませんがわかりました。」
「よろしい。」
運命を救う二人。
いまだ、自宅近辺から動かず。
つづく
注:この作品はフィクションです。
黄金芋ぷりん羊羹スペシャル…。
自分で考えといて言うのもなんだけど、甘ったるい名前だ(-ω-;)




