学校の光景2
「あ、」
「お、」
「………こんにちは。」
「こんにちは~。昨日ぶりだねぇ後輩くん。」
「はい。」
「元気にしてたかい?」
「はい。」
「うむうむ、イイネッ!」
「…ありがとう、ございます。」
「あはは、まだ慣れないか。2回目だもんね。」
「いえ…。」
「相変わらず花壇の掃除?うむうむ、良い感じだね。」
「はい…。あ、でも、今日は、掃除よりも、お世話の方、かな。ゴミとか、少なかったので…。」
「あ、そう?少なかった?ゴミとか。」
「はい。」
「お~、そっかそっか。早速効果が出たか~。うむうむ、良い感じだね。」
「え…?」
「ん?」
「…あの、…何か、してくれたんですか?」
「まぁ、一応ね。風紀委員としての権力を、ちょっとばかり行使してみただけよ。」
「はぁ…」
「どの程度効果があるのかは、正直疑問だったけどね。でも、キミが楽になったって言うなら、やってよかったよ、うん。」
「………あの、」
「ん?」
「…何、したんですか?」
「だから、風紀委員としての権力をね?ちょこっと、行使したのよ。」
「……………。」
「どうした?何か不安?」
「………はい。」
「私が一体何をしたのか。わからないのが不安?」
「………権力で押さえつけられた力は、必ず反発して、跳ね返ってきますから。」
「………なるほどね。確かに、それもそうね。」
「………。」
「けど。だからといって、ルールを破るものを野放しにしておいていいのかしら?」
「………、」
「そういう奴等は言うの。わかりきったルールで縛り付けるから破りたくなるんだ、って。わかりきってるならするんじゃないわよ。ねぇ?」
「…それは、そうですが…。」
「…ま、後輩くんの言いたいこともわかるわよ?あいつら、絶対私のことを嫌ってるし、いつ報復を受けてもおかしくない。私だけじゃない。私と関わる人達にも、害は及ぶかもしれない。」
「………。」
「それでも、見逃せないのよ。ルールを守らないような奴等がのさばっていいなんて、有り得ない。口で言ってわからなければ、それ以外の方法で教えなきゃならない。それが、ただの私のエゴだったとしてもね。」
「…それが、先輩の考え方、ですか。」
「そうよ。」
「……………。」
「…ふふ、相容れない考え方、って感じね。」
「え、あ、いえ、その、」
「はぁ~、わかってくれないのか~。先輩悲しいな~えぐえぐ~。」
「え、えと………」
「………ふふっ、あはははは。ごめんごめん。そんなに困った顔しないでよ。ほんっと、素直だね、キミ。」
「………、本当、どう反応していいか、困りますから………。」
「あはは、わかったわかった。なるべくからかわないようにするわ。なるべくね。」
「………からかう気、満々ですね。」
「あ、わかる?」
「……………。」
「あはははは。じゃあね!」
「…大丈夫、かな…。」
つづく
注:この作品はフィクションです。
正論も、行き過ぎれば暴力になる。けど、だからといって、ルールを破る者を野放しにするのも危険なわけで。




