小さな悪の組織の光景2
「俺たちはぁっ!!」
「俺たちはぁっ!!」
「あぁくのぉぉっ!!組織だぁっっ!!」
「悪の組織だぁっ!」
「ちょ、だから違うって。」
「あれ?違った?」
「悪の、じゃなくて、あぁくのぉぉっ!!。言ってみ?」
「ぁあくのぉおっ!!」
「逆逆。」
「っおぉのくあぁ!!」
「その逆じゃなくて!絶対やると思ったけど!」
「すごい!やると思ってたんだ!これってあれだよね。よちのーりょく、ってやつだよね!」
「ん?」
「ねっ!」
「………ん~、」
「ねっ!ねっ!」
「………そうだな!そうとも言える!悪の組織たるもの、よちのーりょく、くらいはもっておくべきだぞ!うん。」
「おーっ!!すごいー!!」
「そんなわけで、今日の議題だ!」
「うん!」
「正義の味方について考えよう!」
「え?」
「どうした?」
「え?だって、僕たち、悪の組織、なんだよね?」
「勿論そうだ。」
「なんで悪の組織が正義の味方のことを考えるの?まだ、ざゆーのめいも決まってないのに。」
「甘いっ!お前は甘いっ!ミルクキャラメルといい勝負だ!」
「お、…おぉ~………。なんか、怒られたっぽい気がする!」
「いいか?悪の組織あるところには正義の味方がいるものなんだ。そうじゃなきゃ、バランスが取れないだろ?」
「そうなの?」
「悪の後に正義。正義の後に悪。そうやって世界は回ってるんだ。」
「お、………おぉ~…、なんか、難しい…。」
「じゃあお前、お腹空いたらどうする?」
「ご飯食べる!」
「眠くなったらどうする?」
「寝る!」
「そういうことだ。」
「?」
「お腹が空くからご飯を食べる。眠くなったから寝る。悪がいるから正義が来る。そういうことなんだよ。」
「そうなの?」
「だって考えてみろ?正義の味方は、どんな時に現れる?」
「え?………ん~と、悪いやつが現れた時!」
「だろ?」
「あぁ!本当だ!!悪いやついないのに正義の味方が現れるの見たことない!」
「だから、だ。俺たちのいるところには、正義の味方がいなきゃならないんだ。わかったか?」
「うん!わかった!」
「よし。じゃあ早速、正義の味方について考えてみよう。」
「はいはーい!!質問がありますっ!!」
「お?なんだ?」
「正義の味方って、人間の味方はしてくれないの?」
「……………ん?」
「正義の味方って、正義、の、味方、なんでしょ?人間、の、味方は、してくれないの?」
「……………。」
「……………。」
「…それは、すごくデリケートな問題だな。」
「でりけーと?」
「そうだ。バリケードくらいデリケートだ。」
「おぉ。ばりけーどなでりけーと。」
「………お前、秘密は守れるか?」
「…おぉお、なんだかいきなり、すっごいまじめな雰囲気。」
「答えろ。守れるか?」
「う、うん………。守る。」
「誰にも言わないか?」
「うん。言わない。」
「そうか。……………なら、本当のことを教えよう。」
「ほ…、本当、の、こと?」
「あぁ………。………正義の味方。あれ、実は、本来の読み方じゃあ、ない。」
「え!?。せいぎのみかた、じゃ、ないの!?」
「あぁ………。歴史の闇に葬り去られた真実。それを今、お前に明かそう。」
「ど、どきどきどきどき。」
「あれは、本当は、まさよしのみかた、と、読むんだ!!」
「……………え、……………えぇえぇえぇえぇっっっっっ!?!?」
「驚くのも無理はない。けど、これが真実だ。」
「…ま、まさよしの、みかた?」
「そうだ。元々正義の味方は、今から1000年以上前。地方領主であった榊田倉乃庄正義が、自身の護衛団として5人の衛士を雇ったのが始まりとされている。彼らは一目でそれとわかるように、それぞれ違う色の羽織を着ていたそうだ。」
「!!それって!!」
「そう。戦隊ヒーローの原型だ。」
「………す、すごい。そんな真実が…。で、でも、なんで、その、まさよしのみかた、が、いつの間にか、せいぎのみかた、に、変わっちゃったの?」
「……………それを聞いたら、もう後には戻れないぞ。それでも、聞きたいか?聞く覚悟はあるか?」
「………………ぼ、ぼくは……………、後には、も、もど…………もどれ……………もどらなく、ても!!」
ぼーん、ぼーん、ぼーん
「あ、3時だ。」
「おやつの時間だから帰ろう。」
「うん。じゃ~ね~。」
「じゃ~ね~。」
つづく
注:この作品はフィクションです。
ツッコミ不在(^_^;




