11.初対面? 再会? 交わり合うゲーム戦士たち!!
――仲間の援護によって、九死に一生を得たみのりと響波姉妹。
『シャッフル』と『エレメント◇トリガーズ』。二つのゲーミングチームが交錯するクロスオーバー現象によって、今ここに新たな絆が紡がれようとしていた。
「俺っちに世話焼かせるなよ。『エレメント◇トリガーズ』のハリアーって頼もしいメンバーが居なかったら、お前らの初陣も三分で終わってたぜ。天ちゃん、琴ちゃん?」
響波天音・琴音の姉妹に皮肉を飛ばし、いい気になっているのはキッドの相棒・風見颯こと『ハリアー』だ。A.I.M.Sの時とは異なり、キッドや響波姉妹と同じeスポーツユニフォームに身を包み、背番号『27』を背負っての登場である。
「あー! ハリアーさん、また意地悪してー!!」
「天音、落ち着いて……」
ムキになる天音と、それを宥める琴音。そんな『トリガーズ』側の軽妙なやりとりに対し、『シャッフル』側は対照的だった。
「大丈夫かい? みのりちゃん」
「ったく、か弱い姉ちゃんら相手に挟み撃ちたぁ、ふてこい奴らや。バーベキューにして正解やったな」
青みがかった黒髪に眼鏡を掛けた長身の青年が天野槍一郎。そして、短身のツーブロックで血の気の多い後輩が池谷倭刀だ。
「ちょっと、倭刀くん。『か弱い姉ちゃん』に私も入ってるのかしら?」
「ふぁ!? んなこと言ってませんって! 先輩みたいな勝利の女神様に不敬な真似は……」
「調子良すぎるぞ、倭刀」
冗談を言い合える仲の良さは、関西を拠点とする『シャッフル』の特徴だ。彼女らもまたチームユニフォームを纏い、みのりが『19』、槍一郎が『1』、倭刀が『3』と、それぞれの想いを込めた番号を刻んでいる。
さて、そんな個性豊かな面々が顔を合わせれば、当然こうなる。
「……あれ、もしかしてお前ら、桐山剣んとこの『シャッフル』のメンバーか!?」
目を丸くして驚いたのはハリアーだ。
「わー! ハリアーさんだーーー!!」
トリガーズの配信リスナーであるみのりは大喜び。
「貴方が『ハリアー』さんですか。精密なスニーキングと素早いキャラコンに長けた選手だと聞き及んでいます」
公式選手として相手の情報を把握している槍一郎は冷静に分析する。
一方、池谷倭刀だけは――
「………………誰や、アンタ?」
全くの初耳であった。
三者三様の反応を見せるシャッフル一同に対し、ハリアーは意外な反応を返した。
「お前ら、何を言ってんだよ。前に一回、俺っちに会ったことあるだろ?」
「「「えぇ!!?」」」
予想外の言葉に場がざわつく中、ハリアーが答えを明かす。
「ちょっと前の『GWクエスト』だ。ツヨシ城の攻略ゲームでお前らと桐山剣の四人チームで挑んだだろ? あの時の依頼者『怪盗ハリアー』――そいつが俺っちなんだよ」
その瞬間、三人の思考が繋がり、記憶がフラッシュバックした。
「「「あーーーーー!! あの時の怪盗が貴方ですか!!!」」」
「そういうこと! お前ら久々だなぁ!!」
真実が判明した途端、場は一気に和気あいあいとした空気に包まれる。世界観を共有する者同士、意外な場所で縁がつながることは珍しくない。
「あの時はどうして依頼人なんてやってたんですか?」
みのりが興味津々で尋ねると、ハリアーは苦笑いしながら答えた。
「配信者ってのは、色々と資金稼ぎが大変でな。あのクエストの報酬で、賞金とレアなアメイジングカードを貰えたってわけよ」
「レアカード!? じゃあ今、デッキに入ってるんすか!?」
「もちろんだ。見てみるか? ツーブロックのあんちゃん」
「俺は池谷倭刀ってんです!!」
巡る因果は糸車。ゲームで繋がれば老若男女問わず、誰もが仲間で人類皆兄弟。世界平和の道はここにあり――。
「……あの、取り残された私たち姉妹はどうなるんですか?」
「そっちの話についていけなーい……」
放置された響波姉妹のツッコミが虚しく響く。ちょっと! この娘たちも混ぜてあげて!!
▶▶▶ NEXT▽
――場所は変わって『Ω-716』のハンガードック。戦闘機や戦車が並ぶ広大な格納庫内では、すでに火花が散っていた。
ドガガガガガガガガッッ!!
「危ないっ!」
「いやあ!!」
シャッフルの大森穂香と畠田レミが、アンドロイド傭兵『ファントム』の集団に狙われ、逃げ惑っていたのだ。
そしてここでもまた、『エレメント◇トリガーズ』の面々との新たなクロスオーバーが起ころうとしていた。果たして、彼女たちの運命は――!?
――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
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