10.コラボレーション・ゲーム戦士!!
――さて、『ゲームウォーリアー』と『A.I.M.S』。作者の描く2つの作品が、同じ世界観で交差するこの外伝。
前回はダブル主人公、桐山剣とキッドの共同戦線をご覧頂いた所。今回はその他の参加者の様子を、私、語り部ナビのMr.Gと共に読んで頂きましょう!
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――舞台は、終末都市の地下軍事施設『Ω-716』。
外界から遮断され、閉塞感とシルバーメタリックの壁から伝わる冷たさ、そして圧倒的なスケール感が同居する施設の構造。
この無機質な施設に、愛も情熱も要らない。
ここに入り込んだ者の感情を凍てつかせ、弱い心を容赦なく喰らい尽くす。ほら、今にも闘争心に乏しい者が怯え泣く声が……
「みのりさん、はじめまして! あたし、響波天音!」
「私は、響波琴音と申します」
「知ってるよ。貴方たちのダンス動画、配信で良く観てるもん! 近くで見るともっと可愛い〜っ♡♡」
……めっちゃ和気あいあいに挨拶してるじゃないですか。愛情に溢れてますがな。
――施設の部屋などを繋ぐ細く長い通路。
ここは非常警報が鳴ると、上から厚さ数メートルの耐核スライドドアで封鎖し、侵入者の足止めや爆撃を防ぐのに使われる『防衛区画』でもある。
そんな区域で、剣の親友・河合みのりと、キッド率いる『エレメント◇トリガーズ』チームの応援チアガール姉妹が出逢った。
橙色のストレートヘアに金色のリボンカチューシャを付けた、お転婆そうな娘が響波天音。
黒髪を三つ編みに結い、銀色のリボンを飾ったお淑やかな雰囲気の娘が響波琴音。
歳は共に15歳で、性格も容姿も似てない双子。二人揃って『響波姉妹』!
以前トリガーズの配信チャンネルにて、大会の応援で披露したチアダンスや応援歌の動画がバズり、社会現象を巻き起こした高校生アイドル。
当然、みのりもトリガーズのチャンネル登録をしており、響波姉妹のダンスを完コピする程の酔狂ぶり。
推しの二人に出逢えたことで、彼女の心から殺伐としたエリアへの恐怖はダストシュートへ投げ込むかの如く捨て去られた。
「ところで、二人はどうしてこのゲームに参加したの?」
と、みのりは素朴な疑問を響波姉妹に投げかける。
「あたしたちも、あの招待メールが届いたの」
「ハリアーさんたちが、選手として出られるか確かめたいって、参戦を許可してくれたんです」
「それじゃ、このゲームが実戦デビュー!?」「「そうです!!」」
響波姉妹は、これまで『A.I.M.S』や他のゲームでの参戦経験が一切無かった。チアに徹していた二人だったが、密かに仲間とゲームの練習を積み重ねていたのが、ようやく実を結んだのでした。
「ねぇねぇねぇ! みのりさんって、『AMAZING』で一度強い人と戦って勝ったことがあるんですよね! 公式戦でオーブを貰ったの、あたし観たよ!」
「えっ? ……あれは特別ルールで、槍くんや穂香ちゃんや皆で力を合わせて、ギリギリ勝てただけだから……」
「それくらいにしときなさいよ、天音。みのりさんが困ってるじゃない!」
「えー、だってぇ〜」
みのりは響波姉妹の2つ年上。それに関わらずグイグイと迫ってくる天音に彼女はたじろぎ、空気を読む琴音はそれを制止した。
「ごめんなさい。天音ってば、ライブ配信で公式試合を観てから、『シャッフル』にすっかりハマっちゃったみたいで」
「本当? それじゃ尚更仲良くしようよ! レミちゃんと穂香ちゃんにも貴女たちを会わせてあげたいわ!」
「わぁ、素敵! 参戦した甲斐があったわ。ねぇ、琴音?」
「そうね、天音。今後も宜しくお願いします、みのりさん!」
みのりと話せば、誰もが仲良し。ゲーミングチームの垣根を超えた『てぇてぇ』な友情が芽生えたのだが……気を付けて。そんな仲を引き裂こうとする不届きな奴らが現れたよ!
ドガガガガガガガガッッッ!!
「きゃあっ!!?」
「な、何!?」
「え、嘘……! 囲まれた……!!」
狭い通路に、突然の一斉掃射。辛うじて避けた三人は狼狽え、みのりが直ぐに状況を把握し絶句する。
先程、剣とキッドに襲い掛かったアンドロイド傭兵『ファントム』が、みのり達の眼前と背後に迫っていた。最悪なことに逃げ道の無い一本道。完全に袋小路にされていた!
「早く、二人共カードで対処しないと!」
みのりは響波姉妹に『AMAZING』カードで応戦するよう指示する。しかし、
「え、でも、何を出せば良いか分かんないよ〜!」
「まだ私たち、キッドさんから詳しいルールを教わってないんですよ!」
「えぇ!?」
『エレメント◇トリガーズ』の面々が忙しかったせいか、響波姉妹の調整まで間に合わなかった様子。突貫工事にも程があるタイトな計画か。
そして両サイドのファントム軍が、か弱きヒロイン3人にアサルトライフルの照準を定めた。
(どうしよう。こんな時に限って、天ちゃんと琴ちゃんを護れる攻撃カードが手札にない……!)
なんと、頼みのみのりの初期手札5枚は不運にも、防御・回復カードばかり。敵を排除する手段がなかった!
「ゴメン……! 私、二人を護れないかも……!!」
「そんなぁ!?」
「せっかくデビューしたのに、2分で出番終わりなんて嫌ぁ! 助けて〜!!」
阿鼻叫喚、3人の悲鳴が狭い防衛区画に木霊する。今にもファントムが引き金を引こうとした、その時!
『――アクションカード、【スパイラル・トルネード】!!』
◎――――――――――――――――――◎
〈アクションカード〉
【スパイラル・トルネード】
属性:緑 EG:④
・効果:対戦相手全員の行動を
10秒間不能にする。
◎――――――――――――――――――◎
――ビュォォォオオオオオ!!
突如、ファントム軍の足元から強烈な風が吹き込み、敵の身体を浮かせるほどの上昇気流を巻き起こす!
身動きが取れなくなった所で、追撃のカードが反対側から発動する!!
『アクションカード、【バースト・ブラスター】!!』
◎――――――――――――――――――◎
〈アクションカード〉
【バースト・ブラスター】
属性:赤 EG:⑤
・効果:対戦相手全員に500ダメージを与える。
◎――――――――――――――――――◎
強風で浮き上がったファントムたちに、爆ぜる火花が連鎖し、敵全体へと炸裂する!
風に煽られた火花は瞬く間に猛火へと変わり、熱風となってファントムの装甲を焼き尽くす。そこへトドメの一撃が放たれた!
「そりゃああああああああッッッ!!!」
通路の奥からもう一人、超高速で肉薄した影が、三叉の槍『トライデント』を振るいファントムの残骸を切り裂く!!
――みのりたちの前後を塞いでいたファントム軍は、駆けつけたゲーム戦士たちの連携によって一掃された。絶体絶命のヒロインたちは、間一髪で救い出されたのだ。
さて、窮地を救った戦士たちの正体は……?
「「ハリアーさん!!」」
『スパイラル・トルネード』で敵の動きを封じたのは、トリガーズのリーダー・ハリアーこと風見颯。
「槍くん、倭刀くん!!」
そして、『バースト・ブラスター』で追撃した池谷倭刀と、トドメの槍術で敵を粉砕した天野槍一郎の二人!
悲鳴に導かれ、狭い防衛区画に集結したゲーム戦士はこれで6人。
さぁ、混迷を極めるこの戦場に、次なる戦士は誰が姿を現すのか!?
――本日のゲーム、これまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽
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次回もゲームウォーリアー外伝をお楽しみに!!




