試験I
34話
34
あれから数日後、俺はギルドに来ていた。
家は一応そこらの宿だ。
そう、今日は冒険者ランクをDからCに上げるための試験を受けに来たのである。
「あの・・・試験を受けに来たんですけど・・」
「では、冒険者カードをここに置いてください」
俺は指示通り置いた。
「DからCですね!では試験をいつにしますか?今日でも、明日でも、明後日でも、冒険者ギルドが空いている日でしたらどこのギルドでも可能ですが・・・」
「今日でお願いします」
今日はオルビスに内緒で来ている。オルビスは今日、Aランク冒険者の集まり?のようなものに行っているらしい。最近の魔族の動向などを話し合うのだろう。騎士の方はいいのかという疑問にかけられ、聞いてみたがもうやめたらしい。元々、俺が城から出たときに辞めるか迷ったらしいが、ちょうどアバを救ったときに起きた出来事で気持ちがふっきれて辞める決心がついたという。
ちなみにアバは家で待機だ。
試験に動物を連れて行けない。誰からも聞いたことはないが常識と思っている。アバがどうしても行きたかったら連れて行けなくもなかったが、前の戦闘でただでさえ封印で少なくなっていた魔力を使ったため、休みたいらしい。
「では、あちらのドアを進んだら部屋があるので、その中にいる人に試験を受ける旨を知らせてください」
「分かりました、ありがとうございます」
「いえいえ!」
俺は言われた通りに進みあり部屋の前に辿り着いた。
「失礼します!試験を受けたいのですが!」
「入って」
中からは女性の声がした。
「DランクからCランクに上がる試験を・・!」
「そうか、試験か。なかなか珍しいじゃないか。もしかして、勇者だったりしてなぁ!!ハッハッハ!まあこんなところにいるはずがないんだがな!いや、いてくれたら困るな!」
なかなか、豪勢な人だった。酒が好きそうだ。
「名乗るのが遅れたな!私の名前はアリス!冒険者ギルドのトップだ」
「戒様!?」
アリスさんの後ろから声が聞こえた。聞いたことがある声だ。
「どうしてここにいるんですか!?」
オルビスだ。逆に聞きたい。なぜここにいる??
「こいつがあの氷のAを変えたやつか!」
「皆さん!こちら戒様です!」
そこにはオルビスを除き女、男、男、男がいた。
詳しくいうと、凛としてそうなやつ、痛いやつ、ハイなやつ、筋肉なやつと、さまざまだ。ちなみに凛としているやつはアリスさんだ。
「ハッハ〜!!チミィ!!元気にしてるかぁぁいぃぃ!!」
「この腕が・・グハッ!暴走する前に・・ここから逃げろ・・!」
「ちょうどいい!オルビスを変えた人間だ、私が試験をやろうか!」
「いや!アリス!!俺がやる!この俺がやるんだ!!」
「いや、私が」
「この俺がやるんだ!!」
「私だと言っているだろ!」
その2人は今にも戦い出しそうな雰囲気を出していた。
「フタリともぉ!!ハイになってきたなぁ!!だが!チミタチだけじゃなく!?この私もみてみたぁぁいい!!」
「この僕の腕を・’・抑えてくれる・・のか?」
「ったく、しょーがねーな」
「そうですね!じゃあじゃんけんにしましょう!あ!オルビスはダメですよ!身内扱いですから!」
「ハッハッハ!!では・・・私からァァァァァ!最初はハ!じゃんけん・・・グゥぅ!」
「ぱあ!俺はぱあを出したぞ」
「私はチョキです!」
「この腕が・・・天が・・俺にチョキを出させた!グハッ」
「では決まったな!この俺が試験をすることがな!」
「・・・・・・」
俺は沈黙を貫いた。そしてゾウムシの如く気づかれないように、それとなく部屋から出ようとした。
「何をしているんだ!こっちが試験会場だぞ!」
俺は抵抗する時もないまま連れてかれた。
三十四 合わせたら十七になって合わせたら十七になりました。




