魔法の理解
22話
「ここです♪」
マセルさんは2階に俺たちを案内し、1つの部屋の前で止まった。
「では♪いい眠りを!」
部屋を見渡した。
「え…」
ベットが1つしかない。
オルビスを見たが、いつもの顔をしていて、動揺してなさそうだった。というかオルビスは他人に表情をあまり見せない
「…オルビスさん…大丈夫ですか…?」
「広井様…大丈夫です」
まあ、オルビスが大丈夫と言っても俺は控えておくのだが。
この家は風呂がないらしい。だから俺は歯磨きをして寝る。ただそれだけだ。
「広井様…電気を消します」
いつも着ていた鎧を脱いだオルビスが布団に入ってきた。
まあ…すぐ出ていったりはしない。
これはやましい気持ちはない。オルビスに気を使わせたくないのだ。オルビスが寝たらさっさと出ていく。あと、魔法の練習もしておきたかったのだ。今後馬車旅が多くなる。だからこそ魔法を練習できる1人の時間が減っていく気がしたのだ。
(寝過ぎて、寝付けないこともあるが)
(オルビスにバレずに…)
そっと階段を降り、家を出た。
ぶらぶら村を少し周回しながら俺たちが村に入ってきたところ、村の玄関口に来た。その近くには馬車が停まっている。
村の外は森が広がっている。
それが村の外から見えていた。もちろん今回の依頼の対象の山を見えており、俺がいるのはそれのちょうど反対側だ。
「流石に近いとバレるな…」
俺は少し森の中に入った。
「ガルルルル」
森の中から鳴き声が聞こえた。
そこには犬がいた。いや狼か。
俺は馬車に乗っているとき、時々動物が見えていた。熊はいなかったが狼兎ぐらいは見えていた。だが1つ違っていた部分があった。穴という穴から赤い光が出ていたのだ。
それは今にも消えそうな微かな光だったが。
でも普通の狼ではないことは確かだ。
今にも逃げたい。だが、俺は魔法の練習がしたいのだ。
ちょうど、狼は俺に気づいていない。
魔法の練習台にもってこいだ。
せっかくだ。赤い光を出しているんだ。もっと赤くしてあげよう。
『フレーム』
俺が放ったフレームは俺が考えた歩く歩道戦法で飛んでいった。
狼が気づいた。だが、俺の『フレーム』はもう避けられない。
「ガル!ガルゥゥゥゥ………」
死んでいった。死体は残らなかった。そこには魔石だけが残った。なぜかはわからない。オルビスが教えてくれていないからだ。まあ…質問していないから必然っちゃ必然なのだが。
俺は魔石を拾った。オルビスが大事だと言っていたからだ。
では本当の目的、魔法練習をする。
『スノウ』
俺は生活魔法の『スノウ』を展開した。
「いちいち“生活魔法の”『スノウ』って考えんのめんどくさいな」
「生活魔法、『スノウ』と2つ別々に考えてるな…」
「どうにかして1つに収束できないかな……」
『スノウ』、だけだとベースが定まっていないのだ。“生活魔法”、“大雪の感じ”“もっと激しい雹のような感じ”…のような感じだ。
「名前=イメージを設定すれば…」
「じゃあベースの『スノウ』をそのまんま『スノウ』、生活魔法の『スノウ』の雪多いバージョンを『スノウズ』、攻撃魔法化した、おそらく戦闘で最も使うであろう魔法を『スノウル』にしよっかな」
「まあ…戦わなくていいんだったらそれでいいんだけどね…」
まあ名前がダサいかもしれないが、名前は関係ない。ただ名前とイメージが一致すればいいのだ。
ということで俺は『フレーム』も進化させていく。
『フレーム』は手のひらサイズの魔法だ。狼の時は毛皮で伝播して倒せたもののこのままでは他の生物へは効かないことは明白な問題だ。
「炎…」
「青い炎…」
青い炎は完全燃焼している炎であり、赤い炎の状態である不完全燃焼の時よりも断然温度が高い。
その条件は空気により多く触れさせることだ。
「だったら…炎を変形させる…っ」
『フレーム』は熱い。展開してから一瞬で…いや展開する段階で変形する必要がある。
『フレーム』
「アッツゥゥゥゥ」
木々に燃え移らないように上に向けて撃った。
「ダメだ…練習か…」
「めんどいな…だけど楽しいからいいか!アニメの中でしか見れなかったことがこうして実際にできるんだから!」
不意に頭の中にる疑問が生まれた。普通1番初めの転移直後に出てくる疑問だが今出てきた。
「っていうかこれ夢じゃないか…?こんなことが現実で起きるはずないよな…」
俺は若干躊躇したが思い切ってほおを叩いてみた。
「イッタァァァァァ」
どうやらこれは夢じゃないらしい。
「ってことは練習か…」
「『ブースト』があるのにできないのか…」
『フレーム』
今度は熱いと思う前に空に向けて撃った。
また失敗した。
「そうか…そうか!忘れてた。名前つけないと」
「じゃあベースのやつを『フレーム』って呼んで今練習してるやつを『ブレーズ』って言おうかな…」
『ブレーズ』
また失敗した。
俺はこの日、日の出までずっと練習し続けた。
だができなかった。
「まあ…気長にね…」
日の出間近、俺はマセルさんの家に戻った。
誤字があったら教えてください。
久しぶりの2000文字です!
他の話を書いてる作者さん…1日で4000ぐらい行ってそうなペースで書いてて尊敬します…。
明日はおそらく投稿しません
魔法の名前を区別しやすくしました。




