新しい魔法
16話
次はオルビスがいない時にしかできないこと。
魔法練習だ。
「ステータスオープン」
総合ステータスにはさっき『隠蔽』した魔力量、体術は400と変わらず表示されていた。流石にスライム退治の時の1振りで体術値を上げるのは無理があったようだ。
スキル欄には『ブースト』『隠蔽』『スノウ』そして『フレーム』が追加されていた。
おかしい。
依頼に行く前に『隠蔽』をしたはずだ。
しかし『隠蔽』が解けている。
要はあれなのかもしれない。
スキルが増えるとスキルにかけていた『隠蔽』が解除される。
魔力が増えると魔力値にかけていた『隠蔽』が解除される。
こういうシステムなのかもしれない。
くそ欠陥スキルだったのである。
俺は神が「どうせ力のバランスは崩れないし…」といっていたことに納得した。
ついでに個人ステータスも確認したが一見何も変わっていなかった。
だが!!通常の人には見えないだろう。俺には見えていた。そう!!レベルが上がっていることに!
俺のレベルは21レベルまで上がっていたのだ。ヴェリトの時の戦いでスキルを撃ちまくったからだろう。
そういえばヴェリトの時の戦いは必死でよく覚えていないが、『スノウ』を展開した後、俺は魔法を飛ばしていた。それまで飛ばしたことがなかった。普通魔法は撃つものだから飛ばさないとそれは魔法じゃない!ただのマジックだ!と思うはずだ。だが俺はそれをやっていなかった。
人は必死になると急成長を遂げ、その時だけこれまでできなかった何かができるようになることがある。だがそれが過ぎるとまた人はできなくなる。要は感覚なのだ。頭の中の邪念がなくなりそのことだけ考えた産物が感覚なのだ。だが今はあの時みたいに頭にブレーキになる邪念がない状態ではない。しっかり信号で止まっている。
だからこそもう1度考える必要がある。
動くもの……地球…飛行機…鉄道…車…人間…そういえば俺昔でかいショッピングモールによく行ってたっけ。
映画館もう一回行きたいな〜
デカすぎて3館の建物が橋で繋がってたんだっけ。
それが長くて空港みたいに動く歩道があったな…動く…歩道?動く歩道!
そうか!飛ばしたいところまで動く歩道があるイメージをしてそこに魔法を乗せる感じにすればいいのか!
『スノウ』
展開した魔力を目標に決めた壁に向かって伸びる動く歩道に乗せる感じで…
俺の生活魔法に戻した『スノウ』を動かした。
しかしそれはエスカレーターのように降下して行った。集中力が足りなかったのだ。
無理に近い
道をイメージしてそこに乗せるイメージをする。だから考えた。動く歩道全部を道としてイメージするのではなく、『スノウ』が乗っているところだけ動かせばいいのではないかと…
『スノウ』
俺の考え通りにやってみた。
思った通りだ!
『スノウ』は壁に綺麗にぶつかった。
では…追加されて気になっていたスキル『フレーム』を発動して、さっきみたいに魔法を飛ばす。
『フレーム』
魔力展開が始まった瞬間…
「アッツゥゥゥゥ」
俺はバカだった。
『スノウ』の時も手に冷たいものが触れたように魔法には実体がある。幻ではないのだ。
『スノウ』と同様に魔法を前に押し出すイメージをした。
俺はバカだった。
手が熱すぎて周りを考えず『スノウ』を放った壁に飛ばした。
その後すぐ我に帰り、炎が燃え広がる可能性に気付いた。
服を脱ぎ洗面台から出る水で濡らしそれで火元を叩いた。そうすると火は消えやすいとどこかで聞いたことがあったのだ。
火は無事に消えた。
アーシャかオーシャ、それとも他の誰かが火事に気づいてしまったらかなりまずい。
だが誰も来なかった。
よかった。
俺は次から、初めての魔法を使う時は外に出てやろうと決めた。
『隠蔽』
最後に魔力、スキル、レベルを隠し、休息に入った。
誤字があったら知らせてください。




