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幸運全振りで異世界転生!職業遊び人で目指す異世界最強  作者: ひろち
遊び人と執事の対決
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遊び人とPTの事情

 無事に昨夜と同じ場所まで帰り着き、ダナンのテントをセット。

 帰って来られたのだ、マイスイートホームへ。


 だが、今日の夜も無事とは限らない……


 夜はシャルがいつもにまして、豪勢な料理をつくってくれる。

 誰かの誕生日?

 とっても精が付きそうなメニューですなぁ。

 体力回復第一ってことですよね。


「無事ピッケルさんに再会できたのが嬉しくってついつい作りすぎちゃいました。一杯食べてくださいね。」


 シャルお前いいお嫁さんになるよ!金のある旦那のもとへ嫁げればな……

 なぜうちには最高級食材しかないんだ?


 貴族に聖者と遊び人のPTだからだ、良いもんばっかり普段から食いすぎなんだな!

 庶民の味方勇者がこんな豪勢な食事ばかり食べてると知られたら……


 とにかく、せっかく作ってくれた料理だ、しかも最高級食材の数々。

 俺は、腹が割けたレッサードラゴンのことを思い出しつつ、腹が割ける勢いで食べる。

 これくらいの甲斐性ないと、遊び人はやれないぜ。

 ううっ吐きそうだ。


 残していいですか?


 美味しそうに食べる俺とカリンとキャトルをみるシャルの嬉しそうな笑顔を見ると残せない……

 愛情って重いです。

 万事休す。


「それにしても、三人は帰ってくるの遅かったけど何があったの?心配したんだよ。」

 

もっぱら自分の命の心配を……


「悪かったわねピッケル、シャルが…」

「ごめんなさいご主人さま、シャルおねえちゃんが…」


 その時室内にすさまじい殺気のようなものが充満する。

 なに?なに?また魔族か?

 楽しい食事を邪魔するなんてまったくもってけしからんですぞ!

 さあかかってこい!今すぐにかかってこい、この食事から逃げるいい機会だ、助けて魔族さん。


 殺気の源を確認すると、そこには……




青白く光るこん棒(聖者の杖)を握り締めるシャルがいた。



「カリン! キャトル! 私からピッケルさんにちゃんと説明しますから、少し黙っていてくれるかしら?」


「きゃっ」


 殺気に当てられた二人が悲鳴をあげる。


 さすが呪われた聖者、魔族に勝るとも劣らない殺気だ。

 でも、俺の知ってるシャルにこんな殺気は出せないよな……

 あーそうか。殺気じゃなくて呪いだったか?

 シャルなら呪いの一つや二つ自由自在に扱うだろう、俺は一人納得した。


「ピッケルさん本当にごめんなさい。遅くなったのは私のせいなの……」


 泣きそうになりながらシャルが話し出す。


 泣きそうだし長いので要約する。


「道に迷った。」


 短くし過ぎたのでもう少し説明する。


 星になった三人は、一人レッサードラゴンの住処に残されてしまい、命の危険があるピッケルさんと合流しようと先を急ぐあまり俺とは反対方向に爆進した。

 途中キャトルが間違いに気が付いてくれて修正してくれたが、レッサードラゴンとの戦いもあり、帰るのがおそくなった。

 実にありきたりな話だ。


 そんなありきたりなギャグで俺は死にそうになったのか……


 いいんだシャル俺は怒らないよ、だって君のこん棒と呪いが怖いから……


 話を終えたシャルは実に満足そうだ。


「ええ、そうねシャルの言う通り、ほんとにそうなのよ!」

「そうなんです、シャルお姉さまのいうとおりであります!」


 ……隠し事ができないタイプが二人もいるな!


 でも根ほり葉ほり聞くのも躊躇われる。

 だって、シャルが隠したがっているのだから、そこは彼女の意思は尊重しよう。

 彼女にとっては、どうしても俺に知られたくないことなのだろうから。


 …………

 ダメだ。我慢できない。

 人の秘密とか大好物だ。

 遊び人の本性がうずいてたまらん。

 今はこれ以上は追及しないことにし、後からキャトルに真相を聞くことを誓う俺である。


「そっかみんなも大変だったんだね!でも三人ともかなり強くなったし、俺も生きてる。明日は四人でちゃんと連携して狩りをしよう。」


「ええ、必死でピッケルを探し回ったからかなりの数のレッサードラゴンを倒したわ。」

「はい!キャトルもかなりレベル上がりました。もうレッサードラゴンの尻尾なんて二度とくらいません。」

「いつもは、ピッケルさんに助けてもらってばかりの狩りだったから、三人だけという緊張感本当にいい連携訓練になりましたよ。」

「三人の絆もとっても深くなりました!もう喧嘩はしいないです!」

「明日の私たちの戦い見ていてよね!吃驚するほど成長してるわよ。」


 うーん。カリン強くなるのもほどほどにね?俺の防御力を超えることは、禁止します。

 あと、本当に見ているだけでいいかな?


 そんなこんなで、多すぎる食事は、成長期のキャトルが食べ尽くしてくれた。

 ありがとうキャトル、この恩は忘れない。




 よして、夜が来る……長く恐ろしい夜が、勇者と聖者とハイゴブリンに囲まれて逃げ場のない夜が……


 俺はシャルが風呂にはいり、カリンが大きい方のトイレに行ったであろうタイミングでキャトルを呼ぶ。

 小でありませんように…できれば便秘ぎみでお願いします。


「キャトル手短にシャルの今日の状況を話して。」


「はい、ペラペーラペラペーラペッぺっぺってことだったんです。」


「よし、行ってくれ、話したことはくれぐれも内密にな。シャルに悟られないようにな!殺されるぞ。」


 持つべきものは良いハイゴブリンの仲間である。


 話を聞いた俺は、あることを決意した。


 それは、彼女の為であり……彼女たちの為であり……俺の為でもある。

 リスクのある賭けだがしかたないだろう。


 えっどんな話を聞いたかって。


 では手短に、ペラペーラペラペーラペッぺっぺ


 乙女の秘密を暴露する趣味はない。



 さて、全員がお風呂に入り終わり、さあ寝るぞという時である。


 シャルが俺とのすれ違いざまに小声で囁く。


 近い、近いぞ!風呂上がりにそんなに密着しちゃだめです。

 柔らかいものがかすりましたよ、かすっただけだ、っち惜しかった。


「二人が寝静まったあと、二人だけで外で少し話せませんか?」


 ???…………夜の密会の約束……それは、それだけは……PT内恋愛は厳禁だぞ。

 みんなごめん。俺は遊び人だ!

 女性にこうまで、言わせてしまっては、断るわけにはいかないんだ。

 だって遊び人だもの!

 職業遊び人でよかったね、この何しても許される感じが堪らないぜ。

 だが、今度ばかりは許されるのか……


 PT崩壊させちゃったらシャルのせいな。


 俺は二人にばれないように小さくうなずいて見せる。


 シャルは二人に見えない位置で今日一番の笑顔を見せる。


 ああ、本当に清楚で綺麗だな。呪われてるとは思えないよ。


 そういえば呪いってキスで感染したりしないよね?


 呪われた聖者と山奥で二人になる、肝試しするんだっけ?


 そうだどうせなら五寸釘と藁人形持っていこう!


 必殺必中シャルの呪いでセバスチャン死すべし!!




「じゃあみんなそろそろ寝ようか?」


「そうね、明日もたくさん狩りをして、レベルを上げる必要があるものね。さすがに私も今日は疲れたわ、主にピッケルを心配してだけど!もう、ホントに心配したんだからね……」


「ご主人様!今日は安心して寝てくださいね。三人で狩りをしているとき、シャルおねえちゃんの提案で、ピッケル様も疲れているし、寝ているピッケル様の邪魔をしたり、セバスチャンさんを倒すまでは、抜け駆けはしないって協定したんです。」


「ちょっとキャトルちゃん!協定の話はしちゃだめですよ。」


「あうぅ。ごめんなさい。ご主人様はみんなの物協定なんて結んでません!」


「そうね、シャルとの約束を破ると怖いものね!本当に早くねましょうよ。」



 えっと、PTの為にも素晴らしい協定かもしれないが、とりあえず俺は物じゃないってのと……


 お前らシャルロットってやつに絶対裏切られてるぞ!

 罠にはめられてるぞ。

 シャルさんは今夜仕掛ける気満々ですぞ。


 これは、すべて周到に仕組まれた罠だ!


 二人を協定とやらで縛り付けておいて一人抜け駆けするだと!

 まさか、言い出しっぺのシャルが一番に抜け駆けするだとは二人も思っていまい。

 既成事実さえ一度作れば後は、なし崩し的に……


 なんてこった。

 シャルのそういう裏表あるところ好きだね。

 伊達に呪われた聖者なんて背反するあだ名つけられてないもんな。つけたのは俺かも知れんがけどね。


 もういい、俺は覚悟を決めた、俺は男だ!

 なるようになるがいいさ。



「じゃ、みんなお休み!」

「おやすみなさい。」三人がハモる。

 仲いいんだか悪いんだかはっきりしてくれ。



 俺は胸をドキドキさせながら布団に入る。


 ダナンの最高級羽毛布団だ、一度寝たらもう他の布団には変えれない。

 最高の一品だぜ。


「今日は本当に色々あったが、あと一仕事か……」



 などと独り言を言う間もなく、



 俺は、布団に入った瞬間深い眠りに落ちた…………



 そうして朝まで起きることはなかったのである。

 最高に気持ちよかった!


 本日も俺の貞操は守られた。


 俺の防衛本能がそうさせたのか?

 まあ、大概ダナンが悪い!


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