遊び人PTは10万G争奪クエストの清算をする。
さて、また、馬車に揺られて、おっちらおっちら。
冒険者ギルドに帰り着いたころには夕暮れ時。
あのーダナンって人から1000Gで凄く良いテントかったんですよ。
今日は野営でもよかったんだよ?
ギルドに入ると早速清算タイムだ。
まずは緊急クエストとしての、ゴールデンスライムの宝玉を一つ渡す。
10万Gゲッツ。
さらに宝玉が10個もある……ギルドの通常価格で売れば一つ5000Gになるらしいが、ダナンのおっさんがまた、高額報酬で買い取りを出すかもしれない、売るのはやめておく。
さらに主にラッシャーが狩ったスライムの大群からの大量のドロップ品を売りさばく。
途中まで幸運を封印していたが、ごめんなさい幸運さん。
あんたは偉大なステータスだ。
ドロップ品の売却とドロップGで、こちらもなかなかの金額となる合計で2万Gだ。
スライムといっても、色々いたからね。なんか銀色のやたら経験値の高いのとかいたしね。
「いろいろあったが、このクエストを終わらせてくれたことには感謝しよう。冒険者も時機に戻ってくるだろう。特に手薄になっている東の樹海方向へ人員を割り振ることができるだろう。」
「こちらこそ、ありがとうございました。本当に色々勉強になりました。真の冒険者とはあなたのことだ。ぜひまたPTを組んでください。」
「ピッケル、よく聞け俺はお前とは二度とPTは組まない。それだけは決めている。馬車馬のごとくはたらかされっからな。うちの受付嬢以上にお前は、人使いがあらいぜ。」
人聞きがわるい……お宅の受付嬢と一緒にしないでもらいたい。
あちらは人外だ、俺はまだ人間の範囲内……ただのちょっと幸運の高い遊び人だ。
「私もまた是非ラッシャーさんとPT組みたいわ。教えてもらいことが山ほどあります。」
「私も、ぜひまたPTを!ラッシャーさんの回避はほんと芸術の域です」
あれだけの数のスライムを相手に一歩もひかなかったラッシャーの評価はうなぎのぼりだ。
おっさん最後のモテだぞ?PTメンバーに来ればいいのに!
「ははは、勇者と聖者にほめられるたあ。俺もまだまだ、腐っちゃいないな。お嬢たちとはまあまた機会があればな。だがピッケルてめーはだめだ!お前は遊び人やめて、ただの一兵卒になれ、見込みはあるんだ。」
おっ地味に評価くれた。だが、遊び人はやめられないぜ。
寧ろ、辞める方法あるなら早く教えてくれ……
とりあえず、ラッシャーとの熱い友情を確認してギルドを後にする俺たち三人。
ここからが勝負所。ここで得た12万Gをどう分配するかだ?
12万Gあれば、しばらく遊んで暮らせる。なにか間違いが起きてもおかしくない金額だ。
殺人事件的な……
「さてこの12万Gをどう分配するかだな。今後のPTでの金の分配の基本形となる取り決めとなるから、しっかりと話し合いたい。」
女2男1数の暴力に出られたら勝ち目がない!民主主義反対だ。
ってこの二人にかぎってはそんなことはないだろうけどな……
「ピッケルがリーダーなんだし、ピッケル決めなさいよ。私はお金のこととかよくわからないし、どうしてもたりなくなったらお父様からもらうわよ?」
さすがカリン、勇者様かつ貴族様らしい豪胆な意見だな。お父様のご支援も素晴らしい。
だが、下手に貴族を頼って貸しを作るつもりはない。
倍返しを要求されるのが関の山、貴族に借りを作るなんて魔族を殺すよりたちが悪い。と俺は勝手に認識してるが合ってるかな?
「私もお金には興味はないですね。幸い前回の冒険で使っていた装備がありますし、私もカリンも装備は整っていて、レベルが上がるまで暫く装備にこまることはありません。前回のPTのお金も実はひきついじゃってまして……一番成長幅の大きいピッケルさんの装備代やみんなの消耗品なんかに使ってもらえれば。」
前勇者PTの金だと……なんという負の遺産。ありがたいが使いたくないな、呪われるだろ確実に。
「二人とも太っ腹だなあ。だが、ここは公平に行かないとダメだ。金の問題でPT解消なんて一番悲しい結末だからな。これから得たドロップ売却資金の半分は、PT資金としてみんなの宿代や、ポーション等の消耗品代金や装備の充実にあてる。資金の管理は俺が行うが、二人も必要だと思うときはいつでも行ってくれ、また二人の反対が少しでもある場合はPT資金は使わない。残った半分を、三等分しそれぞれが受け取る。使い道は自由とする。これでどうだろう?」
「異議ないわ。!」
「私はお金なんて要りません!というと怒られそうなので、ピッケルさんがそれでよいなら私はそれでいいですよ?」
「じゃあそういうことで、早速今日はPT資金で豪華な夕食でもと思うんですが、いかがでしょう?」
「そうね、ラクーンには美味しいお店が沢山あるものね。」
「久しぶりに酔っぱらってしまうかも?」
「でもピッケルはその前にやることがあるでしょ?」
「ですね。早く武器屋へいきましょう?」
「えっ?武器屋……」
「そうよ?。装備してる、ゴブリンソードの錬成しなさいよ!さっそくPT資金の使い道ができたわね。」
「はい。+20なんて見たことないですが、ピッケルさんならできると思います。必要なら私のお金も出しますのでいつでもいってくださいね……ピッケルさんに使って貰えるなら、本望だと思いますし。」
錬成依存症がばれていた件……
どうやら、時折不意に独り言のように「早く錬成したい」等々錬成依存症特有の言動を無意識に発しており二人はそれをとても心配していたらしい……あらピッケル恥ずかしい。
でもカリン、シャル、やってみればわかる錬成ってとってもすごいんだぜ。
+20なんて夢のまた夢とおもっていたが、これだけの資金があれば……
今回の冒険でレベルもあがっている、レベル20だ、もう立派な成人なんだ。
幸運もその分あがっている。
正直あの幸運で錬成をしつづけても+20にたどり着く気がしない。
今のレベルであがった幸運でもまだ足りない。
あらゆる手段をつかって幸運をあげてから、錬成に挑まなくては結果が見えている。
しょうがない貯めに貯めた、スキルポイントを使う時が来たようだ。
頭の中でスキル取得ウィンドウを呼び起こし、レベル上昇とともに数ある取得可能スキルの中から一つを選択し取得した。
その名も、「ステータスアップダイス」
取得必要スキルポイント10
使用SP60 再使用可能時間 一時間
「各種ステータスに効果を及ぼすスキル。ダイスを振りその結果通りのスキル変動が起きる。ダイスの5割はステータスダウンの効果が出る。」
というスキルだった。
取得して初めて説明文がでるこのシステム、博打っぽくて好きだよ。
でもこのステータスアップダイスに関しては予測してた通りの効果だ、ステータスダウン5割が意外と高いなという印象だが問題ない。
ふふふ。5割のステータスダウン?九割がステータスダウンだって当たる気がしないね。
だってオレのチートは幸運で、さらにレベルアップ時の上昇補正が一番高い遊び人なんだ。
さあ、俺の錬成をめぐる長く厳しい冒険の旅がいまここに完結せんとす!!




