遊び人PTは10万G争奪クエストに挑戦する ②
ゴランの密林に入るとすぐにモンスターと遭遇。
ショートカットしていきなり密林の奥まできやがって、ちゃんと入口からは入れ!
と言わんばかりの赤いスライムの大群だ。
正式名称レッドスライム単体の討伐ランクE 群れているとランクはC以上となる。
さすがは、ゴールデンスライムの生息する森。スライムの森か?
だがこいつはメンドクサイ、50匹近い数だ。
こういうメンドクサイ数の多い敵は、「物真似」ファイヤーストームで一気に蹴散らしてしまいたいところだが、先ほどから幸運チート縛りプレイにはいっているので、それができない。
さあラッシャーお前の出番だ、あるんだろ?範囲攻撃!ビバ一挙殲滅。
「ラッシャーさん範囲攻撃あったりします?」
「おいおい、副ギルドマスターをなめるなよ。そんなもの在るか!魔法職じゃねーんだ。」
おいラッシャー見かけだけで使えないおっさんだっておちはやめてくれよ?
「勇者の嬢ちゃんはどうだ?勇者なら魔法もある程度いけるだろ?」
「私は、炎系初級まで、シャルも氷系初級までだけど、範囲といえるほどの攻撃魔法はまだ使えないよ。」
「じゃ面倒だが一匹一匹仕留めていくか!」
本当に面倒だがしょうがない。
「ラッシャーさんは左側、カリンは右側担当、打ち漏らしは俺の担当で!」
軽い支持をだすと、ラッシャーはすぐに動き出す。
「スピードチャージ発動!」
敵が接近する前に自己BUFFする、ラッシャー。
「シャル殲滅速度が欲しい、敏捷アップの魔法を!」
「はい。『森の精霊シルフよ、私と私の仲間に加護を風の加護を!スピードアップエンチャント』効果は三分ほど、敏捷が1.3倍になっているはずです。普段とのスピードとのギャップに混乱しないように気を付けてください。」
さすがシャル聖者だ。言われたことは大抵なんでもできるいい子だ、後はMP管理だよなあ。
自己BUFF&シルフの加護を得たラッシャー。
『さんをつけろよ。この遊び人』と言われてもしょうがないくらいの殲滅速度だ。
一秒に一体くらいのスピードで敵を倒していく、すべて一撃だ。
ランクEのモンスターだから当然か?
カリンの方も観てみる。
こちらは二秒に一匹といった感じだが、確実に一撃で仕留めていく。
わが軍は圧倒的ではないか!!俺とシャルやることおわった感があるな。
暇だからカードゲームでもしようかな。怒られるかな?
しかたないから、クロスボウの練習でもしよっと。
俺はアイテムボックスにゴブリンソードをしまいクロスボウを装着する。
アイテムボックスは出し入れに最低1秒かかる仕様になっている。ゴブリンソードをしまうのに1秒、出すのに1秒合計2秒のロスだ。
普段前衛ではこんな悠長なことしてられないが、後衛だからこそだ。
飛び跳ねるスライムに狙いをすます。スライムに確実に当たるようになったら次はラッシャーだ!死にはすまい。
さすがに、動いてる相手に当てるのは難しい。
敵の動きをよく見切り、ジャンプから着地した瞬間を狙いトリガーを引く。
引くと同時にバシュンという音で、レッドスライムがはじけ飛ぶ。
流石ヒッグスが選定した、疾風のクロスボウだ。
早い早すぎるぞ!拳銃ですかこれ?
15メートルほどの距離だったが、打った俺でも目で追うのが精いっぱいだ。
15メートルの距離でこいつを敵に打たれたら避ける自信はない。
その後もクロスボウの練習、再装填は事前にかなり練習していたんだがやはり2秒はかかる。
さらに狙いを定めるのに3秒ほど、タイミングが悪いと5秒ほど、俺の殲滅速度が一番遅い。
そうこうしている間に、ラッシャーが左側の敵を殲滅する。その間役1分
カリンの方も殲滅力こそ劣っていたが、おれがクロスボウでポチポチころしてたので、ほぼ同時に殲滅完了だ。
やはりカリンは、下手な連携をさせないほうが輝くな。まるで勇者みたいだぞカリン!
いまわかったが、このPT強いぞ!なによりいいのは、頼れるおっさんがいるってのと、
前線で、魔物+勇者の攻撃を気にしながら攻撃しなくていいっていう気楽さだ。
中衛最高!ゴブリーヌと出会う前にクロスボウとであっていれば……
クロスボウ+20をねらったものを!!
「終わったか。思っていたより時間がかかったな。」
いえ十分早いです。生まれ変わったら軽戦士になりたいくらいだよ。あんたの動きは人外だ!
ただし、驚きもあった、50匹のスライムを倒して取得したのが、レッドスライムの水晶1と10Gだったということ。レッドスライムの水晶は冒険者ギルドで一つ50Gで買い取ってもらえるとのことだが、合計60Gだ。下手にポーションなんぞつかっていたら赤字経営だ。
だが、これが普通の狩りなのだと実感する。ビバ幸福!お前に全振りして本当によかったとおもった瞬間だ。生まれ変わっても俺は幸運全振りにするよ!
だが、幸運よ、お前がいなけりゃ、ゴブリーヌを育てようなんて気にならなかったし、魔王PTに誘われることもなかった。やっぱどっこいどっこいだわ!
「思っていたより、敵がおおいな、ラッキーというべきか?ここらにはまだ冒険者がきていないってことだな、ゴールデンスライムとの遭遇確率もあがるってもんだ。」
他のみんなもドロップ品を確認していれば、レアドロップの少なさに、カリンとシャルは違和感を抱き、ラッシャーは普段通りのドロップに「高幸福の奴がいたはずだが……」なんておもったはずだが、そこは冒険上級者のラッシャーと金持ち貴族の生まれカリンだ。スライムごときでいちいちドロップの確認は行わない。そのまましばらくしないでくれ。俺とカリンにとってラッシャーは最高のお手本だ、こいつから盗めるだけ戦闘技術を盗んでおきたい。
「ラッシャーさんさすがですね。動きに無駄がないというか、洗練された戦いですね。カリンもラッシャーさんの戦いしっかり見ておいてくれ。」
「ふふん。これでも一応副ギルドマスターだからな、おっさんになろうとも、そこらの若者にはまだまだまけんよ。」
「ラッシャーさんにスピードではとても勝てないわ。次はスキルも織り交ぜていきます。」
カリンのやる気に火が付いた!つまりはラッシャーの命の危険が危ない。
ラッシャーの胸筋がぴくぴく動く。
なんだ女の子に褒められてうれしいのか?
うちの女子に手をださないでください。
「また魔物の気配だ、みんな戦闘態勢にはいってくれ。」
まさかその胸筋って索敵能力ついてる魔法のアイテムかなにか?
今度はがしてみるか?
なんいっている間に、敵が見えた、今度のはなんだかデカいです。
数でダメなら大きさでってか?
さあいけラッシャー。お前が見つけた敵だ先陣を切らせてやるぞ?先陣こそ武士の誉れ!そのまま一人で大将首とってこい。




