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捨てられた女  作者: yukko
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14/21

夫の新しい恋

1970年(昭和45年)3月15日(日曜日)から9月13日(日曜日)までの開催された大阪万博。

その頃、夫は京都に居た。

夫の最愛の女性の為に……。

その最愛の女性・恵子の姉の家族が見舞いに京都へ来ていた。

余命宣告を受けた後だから当然のことだった。

その時、夫は姉の家族を大阪万博へ連れて行ったそうだ。

「楽しかったんだ。彼女も連れて行ったんだ。それが最後だったけど、本当に喜んでくれたんだ。」と夫に聞いたのは何時のことだったのか。

その中の一人が、夫の最愛の女性に似ているという。

今の夫の心を掴んで離さないのは、その女性だった。

最愛の女性の姪に当たる女性。

名前は恵。

夫と初めて会った大阪万博の時は、高校生だった。

夫のただ一人の女性・恵子と恵子の姉は15歳年が離れている。

恵子の両親にとって初めての子が恵子の姉で、最後の子が恵子だった。

恵子と恵は叔母と姪だが、年が近かった。

恵は高校を卒業して就職して京都へ来た。

その恵と夫は京都で再会したのだ。

それが二人の始まりだった。


それを知らされたのは、案じて京都にまで来てくれた上司夫婦が来てくれた日だった。

二人が夫に尋ねた。「何があったのか。」と……。

夫はゆっくり、途切れ途切れに話した。


「離婚したいのか?」

「離婚…………。」

「恵子ちゃんが居るんだぞ。」

「……はい。」

「お腹の中に二番目の子が居るんだぞ。」

「……はい。」

「どうするんだ。無責任じゃないか。」

「…………はい、そうですね。でも! 好きになったんです。」

「18の子をか?」

「はい。」

「どこがそんなにいいんだ?」

「似てるんです………恵子に………。」


妻は泣き崩れた。

娘の恵子とお腹の子が不憫だった。

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