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ヨシュアの恋
ヨシュア様が戻ってくる。
宰相である父から聞いて、急いで王宮に向かう。
ディバレイド王国の王宮を囲うように建てられた6本の塔のうち、3本の塔は軍隊が管理していて、軍の帰還はその前庭で迎えられる。
王宮を抜け、前庭に辿り着く。
ヨシュア様の姿を探すモリーは、宝石のような輝きの魔力の存在に気がついた。ヨシュア様に負けない甘く、艶やかな魔力を、モリーは見逃す事ができなかった。
振り向いたその先には、王宮魔術師の黒いローブの、女性。
そこに、ヨシュア様も居た。
ヨシュア様が目を見開いて、王宮魔術師を見ている。
唇を噛み締め、モリーは見守った。
ヨシュア様が、恋に落ちた。
モリーにはすぐに分かった。
おそらく、モリー以外の誰の目にも明らかだったろう。
はにかみながら魔術師の手を取り、挨拶をするヨシュア様の姿。
魔術師は、カーテシーではなく、男性と同じように胸に手を添えて挨拶を返す。
けれどその所作は美しく、モリーの心もまた奪われた。
「魔女が…」
隣に立った、王妃様の呟き。
視線を落としたモリーの視界に。
握り締めた、王妃さまの白い指先が映った。




