創建 5000万年 小さな家
草原の向こうに小さな家が見える。
窓から、家の様子を覗くと、ベビーベットがあり、そこには、赤ちゃんがいた。
そのベビーベットには、小さな神社で売り付けられたお守りが、適当に結びつけられたいた。
若い夫婦は、あの神社のお守りの御利益で、赤ちゃんが出来たのかなとも思っていた。
あのハイキングが、二人を親密し、結婚するきっかけになったのは、確かだった。
なぜ、そうなったのか、二人には、思い当たるような出来事はなかったが、あの安物のお守りが、なにか、幸運を招いたということもなさそうだった。
パパ「おい、新しいマジックを覚えたんだ。見るかい。」
ママ「ちゃんと練習したの。いつも、ネタがバレバレなんだもん。とても、マジックとはいえないものばかりなんだから。ちゃんと練習しないと、ダメだよ。」
パパ「まあ、それなりに、練習しました。」
ママ「それなりにね。じゃあ、見せてごらん。私が、タネを見破ってあげる。」
パパ「じゃあ、やるね。ここに紐とリングがあります。じゃあ、ママが、紐の両端をしっかり持っていてください。じゃあ、やるね。エイ!」
ママ「???」
パパ「リングの中に、紐が通りました。」
ママ「それは、きっと、リングに細工があるんだわ。私は、紐をちゃんと握っていたんだから。」
パパ「それは、秘密。だって、マジックなんだからね。じゃあ。ママが驚いてくれたので、もう一つ。ここにに、ボールがあります。ここに、魔法のふろしきをかけます。おまじないのお粉をかけて、おまじないを唱えると。見ててください。僕は、ふろしきの端っこをもっているだけですよ。」
ママ「ありゃー、こりゃー、まあ、ホンマにー。すごいんじゃない。」
パパ「でしょ。でしょ。」
ママ「このマジックいくらで買ったんですか。ちょっと、高かったんじゃない。お小遣いで買える範囲にしてくださいね。家計には、ゆとりがないんですから。パパの給料は、ママの給料より、安いんですからね。」
パパ「大丈夫だよ。ちゃんと、お小遣いの範囲で買えるものしか、買ってないさあ。でもね、中には、人体浮遊とか、人体切断のマジックの道具も売っているんだよ。」
ママ「そんな大きなもの買ったら、パパは、駐車場の車の中で寝ることになるんですからね。」
パパ「わかっています。これで、職場のみんなをちょっとだけ、びっくりさせるだけさあ。まずは、練習、練習。ママが驚いてくれたので、まずは、大丈夫かな。」
パパのマジックの練習を、猫のトムが、珍しいそうに見て、ときどき、揺れる紐にとびかかっていた。
ベビーベットの中でも、リリーが、不思議そうに、パパのマジックを眺めていた。




