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とにかく頑張ろう

三章が始まりました。


「はっ…」


朝目が覚めると、私は不安になる。

この幸せな時間が、終わってしまうような気がして。


「大丈夫、私には沢山の味方がいるんですもの…」


私は侍女に無理言ってベッドの横に置いてもらったこの間のバレッタを強く握りしめた。


ゆっくりと深呼吸をして、体を落ち着けて、やっと一日が始まったと感じられる。今日は王都に行く日だわ。


私の能力を封じてもらうために、王都へ。だから気は重いけど、終わったらユーデル様に会っていいと言われているから、それだけが楽しみだ。


精一杯お洒落をして行こう。


「お·は·よ·う·ございます。フレイリア…様。あれ、起きていたのね。いや、起きていたんですね」


私の専属侍女となったエレナが嫌々ながらも私を起こしに来てくれたみたいだ。皆と同じ侍女服のはずなのに、エレナが着ると違うように見える。これはいわゆるヒロイン補正と言うやつだろうか。


エレナが敬語だなんてとても新鮮な気がする。…嫌々だけど。これから絶対に一緒に行動することが多くなるんだから、エレナと仲良くなりたいなぁ…。まぁ、急がなくてもいいか。


「おはよう、エレナ。誰も居ない時はフレイリア様なんて呼ばなくていいんですよ。別に敬語も要らないわ」


まぁ、誰も居ないとき限定だけどね。


「なら遠慮なく。フレイリア、いつまでベッドにいるの?早く用意して朝食を食べなきゃ」


あ、いつものエレナだわ。と言うか服を着せることがエレナに出来るのだろうか。


「ドレスは簡単な物しか着せられないけど、我慢してよね」


お洒落しようと思っていたんだけど、…まぁいっか。


「ちょっと!動かないで!髪が結べないじゃない!」


「痛い、痛いです!」


それから10分くらいかけてやっと…


「ふぅ…やっと出来たわ」


素敵に仕上がっている。エレナ結構すごいじゃない!!沢山時間はかかってしまったけど。


「さぁ、早く行くわよ」


「えぇ、行きましょう」



◇◇◇


私は今、馬車に揺られながらサンドイッチを食べている。

どうしてかと言うと、それは用意に時間がかかりすぎて、ご飯を食べる時間がなかったから。


だから急いで作ってもらったサンドイッチを馬車で食べているのだ。


「エレナも食べます?」


ムスッとした顔で馬車に乗っているエレナに言った。


「いいわ、そんなの」


「でも、何か食べないとお腹が空きますよ」


ぐいぐいとサンドイッチを推す。


「んんん…自分で食べれるわっ!」


怒られました。そしてエレナさん、一気に食べると喉がつまると思いますよ。


「んがっんがっうっ」


ほらやっぱり。


「お水ありますから飲んでください」


エレナは私が渡した水をガブガブと飲んだ。


「ふー…生き返ったわ」


エレナは悪い子じゃないんだけど、素直になれないみたい。性格がゲームのエレナと違うのは、やっぱりこの世界が現実だからだよね。


でも、私以外の転生者がいないとは限らない。エレナが転生者かもしれないし…。


…なわけないだろ。いや、こんなに口は悪くないけれども。


「あと少しで着きますよ」


別の侍女が言った。窓を見てみると大きなユーデルの家、王宮はもう近くだった。


「お城なんて初めてだわ」


「何度見ても慣れませんね」



「着きましたよ」


ゆっくりと馬車から降りると、城の門のところでユーデル様が待っていた。


「ユーデル様っ!」


私は走らずおしとやかに、でもやや早足でユーデル様の元に行った。


「フレア、いらっしゃい」


「では、ウェルローゼ公爵令嬢殿、王の元へ参りましょう」


「はい」


私は城の人が案内するままについていった。そしていつかに見た重々しい扉の前に来た。


「ごめんね、フレア。僕はここまでしか行けないんだ。用事が終わったら僕と沢山話そうね」


とユーデル様が小声で言ってきた。…え、ユーデル様ついてこれないの?!どうしよう、すごく不安。


「さあ、どうぞ」


城の人が重々しい扉を開けて、私を中に進めてきた。よし、覚悟を決めよう。私は足を踏み出した。


「お久しぶりです、陛下。フレイリア·ウェルローゼでございます。本日はお招き頂きありがとうございます」


淑女の礼をとり、顔を上げる許可を貰うのを待った。これからどんな事が起きようとも、へこたれません。きっと大丈夫。

だから…



私、頑張りますよ!!












お久しぶりです。更新が大分空いてしまい、申し訳ないです。ゆっくりだとは思いますが、更新、頑張っていきたいと思います。感想や、質問などありましたら、遠慮なく伊戸菜に教えてください。更新の励みになります。お読みいただき、ありがとうございました。

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