婚約者だしね(ユーデル視点)
無属性、空間魔法に変えました。
第一王子の僕は色々と忙しくて、最近フレアに会えていない。
僕とフレアが婚約してから一年が経つけど、彼女への愛はまだ冷めていない。
むしろ日に日に強くなっていっている。
実は僕はフレアに言っていないことが2つある。1つ目は僕が魔法を使えると言うこと。
魔法にはそれぞれ属性があって、僕は無属性だ。使える魔法は空間魔法。
最近知ったばかりだからまだ使いこなせないけど。今の僕が使ったら成功する確率は50%。あまり信用ならない。
フレアには完璧に使えるようになってから教えるつもりだ。好きな人にカッコ悪い所を見せたくないしね。
完璧に使えるようになったとしても、空間魔法は見たことがある場所にしか行けないみたいだからもしフレアが知らない場所とかに誘拐されたりしたら助けにいけないのが不便だと思う。どこにでもいけたらヒーローのようになれるのに。
でもフレアの家にいつでも行けると言うのはとてもありがたい。
2つ目のフレアに言っていない事は、僕がフレアと婚約した日に父上と母上から伝えられたものだ。
ウェルローゼ家は…え?……指輪が光ってる…。
僕とフレアがつけている婚約指輪は少し工夫がしてあって、どちらかに何かあったときは指輪が光って教えてくれるようになっている。
フレアに教えるのを忘れていたけど。今フレアは何をしているんだ?
こんなときに扉がノックされた。
少しイラつきながらも「入って」と言うとしまったと思った。誰なのか確認し忘れた。
「失礼します。」
警戒が解けた。彼は王宮騎士の隊長だった。
「何かあったの?」
王宮騎士がわざわざ僕のところに来ると言うことは余程の事がない限り無い。
「王都で何か事件が起きたようです。」
それならよくあることだ。それを何故僕に?
「それがどうした?」
僕が彼にそう聞くと、彼は難しい顔をした。
「それが、その事件が奇妙なのもで、フレイリア様と似た少女が、あの召喚魔法で見たこともない武器を呼び出して撃とうとしているようで、髪の色は茶色だったみたいですけど瞳はアメジストだそうで、何かフレイリア様に関わっていることではないかと思い報告に来ました。」
僕は彼が言った事に驚いた。今、彼は召喚魔法と言った。
召喚魔法は伝説の魔法とも言われていて、今使えるものはいなかったはずだ。
しかもそれを使ったのはフレアに似た人だと言うのも引っ掛かる。
フレアは誰もが認めるほどの美少女で、そう簡単に似ている人がいるわけがないのだ。瞳も同じ色だと言う。
髪色なんてものは誤魔化すことも簡単だ。ただ、瞳を誤魔化すのは難しいのだ。
何だか嫌な予感がしてきた。
「今からそこへ向かおうと思うんだけど君も来る?」
僕は唐突に言った。一か八かだけどやってみよう。
そして僕は騎士団長の腕を掴んで巻き添えにした。さっき聞いたし大丈夫だよね。
僕は空間魔法の魔法を発動させた。
「王都へ!」
すると歪んだ空間が出てきた。これは成功したと言うことだ。
戸惑っている騎士団長と共にその空間へと入っていった。
入るとそこはもう王都になっていた。騎士団長に道案内をしてもらい、事件場についたが、人が多すぎて見えない。
僕はまだ小さい体を使ってすり抜けていった。
驚いたことにその先にはフレアの兄であるダルテリオスとヘーデリトスがいた。
髪の色が違うが多分間違いないだろう。あと一人、知らない少女がいたが誰だろう。
一番驚いてしまったのはフレアがいつもの穏やかな笑い方ではなく狂気に満ちた笑い方で凄く重そうでヤバそうな武器らしき物を何人かの大人に向けていた。
…フレアって魔法使えたっけ。
フレアは基本嘘がつけないタイプだから多分今日使えるようになったのかもしれない。
それにしてもよりによって召喚魔法って嫌な予感しかしない。
と言うかあの細い腕のどこにあんな重そうな物を持てる力があるのだろうか。
もしも彼女が公爵家の令嬢でなければ騎士に入っていい線がいけそうだ。
いや、そんなこと考えている場合じゃない。だって彼女の目が今にもあの人達を殺してしまいそうなほど狂ってしまっている。
彼女にかかった__の__は怒るとああなってしまうことらしい。
…これからが大変だ。フレアを守りきることが出来るだろうか。
こんなことで怯えていては彼女の婚約者なんてつとまらない。
こうなることも分かっていて彼女の婚約者になったのだから今さらその座を退く気なんてない。
とりあえずフレアが人殺しになってしまう前にフレアを止めてあげないと。
多分我に返ったときに彼女は後悔してしまうと思うから。そんな思いをさせたくないし、フレアには笑っていて欲しいからね。
「フレア、止まって!」
僕は迷わず大きな声で、狂ってしまった婚約者の名前を呼んだ。
次からフレイリア視点に戻ります。嬉しい事にPV40000いきましたこれも皆様のおかげです。これからも頑張ります!
お読み頂き、ありがとうございました。




