Episode:危険なファーストミッション・後編(タイムリミットは12秒?)
翌日、榊は腕に包帯を巻いてきた。
成神は心配そうに、ただ、厳しい口調で、「榊どうした、その腕は。あなたは重要な能力者だ、体を大事にして下さいよ。」と話した。
「ありがとよ、こんなのすぐに治るさ。」
翔子はあきれ顔で「まったくドジなんだから。」と話していたが、ただ、みんなは知っていた、博士の言うことをやったのだと・・「ホント、ばか・・」
「それで、皆さん、成神さんのアイテム設計図によると、この銀河のお隣にある別の銀河の一番外側にある星に5つの物質が保有されていることが分かったぞぃ、γ銀河のリュート星と書かれておる。どうする、いくかね。危険なミッションじゃぞ。」
「御神君、見てもらえるかのぅ。」
「宇宙を見るのは初めてで怖いけど、望鏡を信じます。」
「では、この座標と必要鉱物リストを見てくれぃ。」
「ハイ、あっ勝手に頭が動きます、望遠が作動して、今大気圏を超えました、えっ火星?どんどん進みます、真っ暗の中に一つの星がズームUPされました、拡大機能が作動、星表面上に無数のマーキング確認、えっといくつもたくさん集まっているところ、あれです、あります見えました。ポイントマーク!戻ります。」
「さすが御神くんじゃ、実際に行くとなると何光年もかかるんじゃろうが、ほんの数分だとはナ」
「そこへ今度は私のスキルで瞬間移動するんですね、ガンバルー。」
「前にも話したのじゃが、この宇宙服がどれだけ持つのかもわからんし、ましてやその星で素手をさらす榊くんに何が起こるのか見当もつかん。それでもやるのかね。」
「こっちは、はなっから、その覚悟よ、なーおい。」
三人は榊から目をそらしながらも返事をした。「オッおー、ウッうん、ハッはい。」
「チー、なんだよ、ばらっばらじゃねーか。」
数日間の訓練を経て、いよいよミッション実行の日がやってきた。
「いよいよだな、気楽にいこうぜ!」と榊が手を叩いた。
「あんたが一番リスク高いのに、どーしてそんななのよ!まったくモー。」
「なるようにしか、なんねーだろ、そんなもんいくら考えたってよー。」
「みんな準備はいいかい。」と成神が集中を促すかのように話した。
「成神、あんたもクールね。」
「準備OKでーす。」と初ミッションに応えようと張り切る御神がいる。
「望、病弱キャラはどこ行ったの?、あーハイハイ、私も準備はいいわよ!」
「じゃぁ、訓練通りにやろう、円陣組んで神原さん・・」
「念のために聞くけど、望、宇宙服の中に、ゴーグルつけてんでしょうね?向こうで付けられないんだからね。」
「・・・・はっ博士ーっ、つけるの手伝ってくださーい。」
「なにがOKよ、心配になってきたわ。」
「お待たせしました。」
「社員旅行じゃないんだからね、の・ぞ・み さん。」
「ゴメン な・さ・い。」
「じゃぁ、改めて円陣組んで、神原さん・・跳ぼう」
そういうと4人は円陣を組んで、一瞬で消えた。
「場所は、望!」
「手筈通り、望のマーキングを共有します、色のついたものなんでも各自の収納ボックスに手当たり次第に入れてって、それと、あまり遠くに行くな、いいね!できるだけ固まって動くんだ。」
「じゃぁ俺は手袋を外すぜ!」
「榊が外したら、全員でカウントダウンだ、11秒が限界だからね、せーのー」
「イーチ、思ったよりかてーな。」
「二―、これは拾うだけだから、私にもできるわ、ラッキー」
「サーン、榊さん、もう手があんなに」
「ヨーン、だが、護波ってやつは効いてるぜ、心配スンナ!」
「ゴーっ、これは、あっ、叩けば取れる。」
「ローク、なにアレ、マーキングの色違うけど・・全部、頂よー。」
「ナナーっ、ちくしょう、ほとんどねじ切れねー、成神よー」
「ハーチ、リスクはあるが左手も使うか、必要鉱物を共有するから、ここで抽出を・・」
「キュウ、解析と抽出で5秒かかるけど、しゃねーやるか!」
「ジュウ、バカなの11秒超えるわよ、足し算できるの?」
「ジュウイチ、もう始めちまっているよ・・」
「ジュウニ、もう限界こえるぞ、榊!」
「たいへん、宇宙服が溶け出して穴が」
「お前たちの護波の時間、じゃぁ、こっから10秒かぞえろ!」
「イーチ、榊おまえ大丈夫なのか?、みんなもぎりぎりまで手を休めないで。」
「二―、こんなに穴が・・・広がって」
「サーン、抽出に時間がかかってるな、右手はもう使えねーな」
「ヨーン、私、もうダメかも」
「ゴー、もういい、翔子、跳ぶんだ!」
「ローク、まてよ、せっかく来たんだ、もう少し、手はつぶれても死なねーだろ!」
「ナナー、榊さん手から血が噴き出してる。私の胸の穴も大きく・・」
「ハチー、みんな、榊の元へ、集まってっ」
「きっ、きゅ、キュウーだぞ、榊・・気を失っ・・てる」
「ジュウだ、もどるよ!」
そして、ボロボロの彼らは隔離室の中に戻ってきた。
「早くここ開けて!出してよ」と神原がドアを叩いている。
へたり込んだ御神も遠のく意識越しに「榊さん意識ないし、宇宙服の穴もまだ広がっ・・」
「の、望!しっかりし・な、さ・い・・ヨ・・」と一人ずつ意識を失っていった。
彼らが目を覚ましたのは、それから2日後のことだった。
「あっ、あれー、生きてらー俺たち。」
「君たち、危険なミッションをよくやり遂げたな。」博士のその一言で、翔子も望も目を覚ました。
「あのー、つなぐサンは?」御神は周りを見渡しながら博士に尋ねた。
「彼ならぴんぴんしとるぞ!気も失わなかったしのー。」
「やっぱ、あいつ人間じゃない、けど、私たちもケガしてたのに、何ともないわね。」と不思議そうな顔をして神原がみんなを見た。
「これは、紹介が後になったのー、ほれ、5人目のメンバーじゃ。」




