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Episode:危険なファーストミッション・前編(護波の時間)

Teamsメンバーは、安堵したからか、のんびり3日をかけて目的地に着いた。


「なんだぁ、この断崖絶壁は、サスペンスドラマか?」と榊はおどけて言った。


「なーんにもないじゃない、岩と崖と海ーっ」と両手を広げ、太陽と潮のかおりを神原は体で受けた。


そんな時、地面の一部が円筒状にせり上がり、扉が開いた。


「諸君、よく来たのぅ、さぁ、こちらへ」


成神はのけぞりながら、「こっ、これは?」


「地下へのエレベーターじゃよ、ささっ、乗った乗った」


みんなはそれに乗ると扉が閉まり地下へと向かった。


「ずいぶんと降りるのね、ところで車はどうするの?」と神原は苦楽を共にした車を心配した。


「処理班が処分するじゃろうて。」


「ちょっと待ってよ、仮にもあれは、Teams1号機なんだから、壊さないでよ!」


「オォ、神原ヨ!たまにはいいこと言うな!」


「たまってなによ!いつもでしょ。」


扉が開き、目の前に大きなドックが広がりを見せた、そこには忙しく働く大勢の人もいた。


「彼らは賛同者じゃ。」


「へぇー、てことは、超能力者ってこと?」と成神が驚く表情を見せた。


「いやいや、普通の人間じゃよ、私の思いに賛同して、いわゆるボランティアじゃな、成神さんのように脳に命令する能力は私にはないのでな、こっちじゃ。」


みんなは忙しく働く人々の横を頭を下げながら通り抜けた「こんちわー、宜しくー、こんにちは、Teamsでーす。」


「さてと、ついて早々じゃが、成神君の資料から次のことが分かった、君たちの予想通りで最初が材料のある星とその座標、だからピンポイントで御神君の能力でマーキングできると思う、次が必要説明書じゃ、ものなら設計図、知識なら言葉や文化などが記されておるし、物質ならやはり元素記号じゃ、組み合わせて作ることもできるのじゃが、道具は成神君の知識に頼らなければならんな。」


「なら、物質元素構成機を検索して資料を出しておきます。」


「わっはっは、簡単に言ってくれるな、こっちはこれでも資料の解析に3日間、飲まず食わずの徹夜だったんじゃよ。」


「なんか、すいません。」


「じゃが、最後のページだけがわからんのじゃ、まだ解析中じゃな。」


「はぁ、すいません。」


「そうじゃ、君たちが最初に作った道具、えーなんじゃったか、宇宙ゴーグルとやらを見せてくれんか。」


「これ、私のですからね、壊さないでくださいよ。」と御神が大事そうに抱えたゴーグルを博士に渡そうとしたその時、成神が書いた宇宙ゴーグルの資料の最後のページが飛んできて、宇宙ゴーグルを包み込み光を放った。光はやがて消え出てきたのは、きれいに磨かれ、着色された宇宙ゴーグル、いや ”望鏡<ノゾミキョウ>” というアイテムだった。


「はっ、博士、宇宙ゴーグルの資料に望鏡という名前が書き加えられています。」と研究者の一人が伝えた。


「なんじゃと、それじゃ、最後のページは完成保証書のようなものじゃな、というか使用許可書じゃな。」


「じゃ、これは、名実ともに私の望鏡ね、かけてみよーと。すっすごい、機能がUPしてる。」


「ずるーい、私のも早く作って頂戴!」


「お前のは、うっ、宇宙服だろ、ふっふっ、それに4人のな」と笑って榊が神原に言い返した。


「あっ、宇宙服で思い出したわい、JAXEから宇宙服を4着もらってきておるぞ、あの宇宙ステーションでテスト済みの物じゃ」


「でも、博士よー、こんな分厚い手袋してちゃー、ねじ切ったり、抽出したりできねーぞ、俺!」


「そうじゃな、お前さんだけは手袋なしの素手しかないのう、もろに放射線の影響を受けるしのぅ、能力者特有の護波もそう長くはもたんじゃろう。」


「護波ってなんですの?博士」不思議そうに御神は博士の顔を見た。


「超能力を使う者は、得てして無防備になる場合もある、意識を集中するのでな、そんな時、無意識のうちに体を守るオーラのようなものが出る、それが護波じゃ、じゃがそれは、幼いころからの生活によって護波の持続時間はそれぞれ異なるのじゃ。」


「大体どれくらいなんですか、護波の持続時間は?」と、また、御神は博士に興味深く尋ねた。


「幼いころに力を使わずにいた場合、君たちの場合じゃな、一般的には12秒ぐらいじゃ。」


あまりの短さに驚きながら神原は聞き返した「たったの12秒?、ミジカっ!」


「それでも、ないより ”まし” っていう事なんですね、博士。いけるか榊!」と成神が榊の顔を見た。


「ああっ、任しておけ。」


「何言ってのるの、ナニが任しておけよ、地球の、アメリアの、NASに行った時の事忘れたの?ちょっくら行ってこようって20秒だよ、ねぇ20秒、わかる8秒オーバー、わかってる?」と神原は、いらだちながら榊を見て言った。


「えっ、20秒、そだっけ、8秒もオーバー・・クックッ」


「榊っ!なによ人が心配してるのに、そのわざとらしい動揺は・・」


「まあ、練習していくしかないだろう、4人の呼吸を合わせて協力してよー。博士よー、その護波の持続状況は、どうやったら確認できるんだ?」


「そじゃな、焼いて赤くなった鉄でも、体につけてみるんだな、火傷するまでの時間が護波の時間じゃ、やれるものならな。ふぉふぉっ」


「なにそれ、怖いです博士」御神は軽蔑するような表情で博士を見た。


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