Episode:恐るべき二人の能力(全能と分解)
「どんどん情報が入ってきてます、例のUPした文章のことで。」
「最初から3ページ目までは、星の位置を示しているとか、2つは不明だが、最後の一つは木星の衛星では?という情報、それから地球にはないものの元素記号だろうって、あとは機械図面だけど、今の技術じゃ作れないものもあるようだ・・だそうです。」
「と、言うことはだ、成神の頭ン中ニャー、そういった類の情報がいっぱいあって、イメージすればそれに類する情報を書き出すという訳か?」
「確証はないが、ハズレではなさそうですね。そういや、会社を辞めた日、チクショーと叫んだ途端に、頭の中にいろいろ飛び込んできた。」
「だとすれば、成神!お前、地球上にはない、いろんなものを作ったり、調べたりできるってこったな。」
御神は憧れの視線を成神に向けた「全知全能の神様みたいです。」
「俺からも一つあるぜ、左手のことだが、触った物質の構成のようなものが頭に浮かぶんだ、それを指定した場所に取り出しておくことが出来る。
「やっぱ、リサイクルマンだ!」を笑いながら神原は榊を指さした。
「但し、どこへでもってわけじゃないぜ、せいぜい半径500メートルの範囲内ってことだ、その範囲なら指定したコップの中にも入れられるぜ、試しにビールの空き缶やってみたらお気に入りのカップがアルミで固まっちまった。」
「あらー、やってみたんだw。」と、また、神原はおどけてみせた。
成神は冷静に、「ということは、まとめると、私には地球外の知識を意識したものの内容で引き出せる能力もあって、榊は現物からその構成を読み取って分解することができる能力ってとこだね。」
またまた、神原があきれた表情で「どっちにしても、今まで聞いたことのない超能力ね!あんたたち人間なの?」と二人を指さした。
「仮説ですけど、成神さんの力は、欲しいと思うイメージを頭の中で解析して、必要な情報を取り出すというもので、最初の情報は場所、例えば別の星とか、その材料がそこにあって、そこのその物質を使って図面通りに組み立てればそれができるんじゃないですか?」と御神が話し始めた。
「そしてそれを可能にするのが榊さんの左手とか。」
「そうだよ、きっとそうだわ。」と御神が言い終わると同時に、榊が現実問題を突きつけた。
「はいはい、で、どうやって目的の星?木星の衛星まで取りに行くんだ、その星のどこにあるんだ?」
神原が自慢げに話すが・・・「そこでよ、私と望の力が登場するのよ!まず望が木星の衛星を捕捉、そして私が跳ぶのは・・ダメよね、私は自分で見た所しかダメだし、行くだけで、その物質をとれないし・・」神原は自問自答しながら、さっきの自信はなくなって行き、声がだんだん小さくなった。
そこに、嬉しそうに手を広げみんなにアピールする御神がいた、「一人ではだめでも4人なら・・こういうのはどうですか、成神さんのテレバス使って4人の意識を同期させるの、つまり私の見たイメージを翔子さんも認識して跳ぶ、とんだ先で榊さんが右手でねじり取る、そしてまた跳んで戻るていうのであればできますよ、きっと。」
「そう、うまくいくかなぁ、硬い物質だったら取れんゾ、しかも手の届かないところだったら。」
「そこはトライアンドエラーで繰り返すとか・・」とめげずに御神が切り返すと
「御神さんの千里眼を鍛えられないかな。」と成神が問題提起をする。
「どんなふうにですか?」と不安げに御神が問いかけた。
「拡大した時に、お目当ての物がどこにあるか、マーキングできるとか・・」
「それに耐えられるゴーグルと成神さんの情報イメージがあればできるかもしれませんが・・」
「そうだな、これから必要になりそうなものも、リストUPしてスキルから情報を取り出しておこう、いけるところからやるしかないか。」と成神は前を向いた。
そこへ神原がさらに問題を持ち掛けた、「あのー、宇宙に目を向けるなら最低でも4人分の宇宙服は必要だよね。」
「だよナ、その宇宙服でさえ月までしか行ったことがないんだぜ!」と榊も追い打ちをかけた。
それでも、前を向く成神が、嬉しそうに「それじゃ、ボールペンと・・はじめるか。」と肩をまわした。




