表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宝石令嬢と白蛇公爵  作者: 暁紅桜
II章:《宝石箱》
82/90

7話

女性陣がお茶会をしている同時刻。執務室の扉がノックされ、そこで仕事をするリュシュリシュが返事を返す。

訪ねてきたのはユリウス。結婚式の準備についての相談や書類などを手にしてやってきた。


「順調か?」

「はい。特に母上が、レーネのドレスのデザインに気合が入ってるようで」

「あはは。まぁ、男兄弟だったからな、娘のドレスを選ぶのが楽しいのだろう」

「そうですね」


ふと、ユリウスは部屋にある鏡に向ける。

映るのは自分の姿。人間としての自分の姿だ。呪いによって白蛇の姿に変わってから、まさか愛しい人ができ、その人と結婚することができるとは思ってもいなかった。

本当に神様がいるのであれば、感謝の言葉を口にしたいと思った。


――― 穢らわしい……邪悪な獣に汚された人間


「………」

「そういえば、陛下の話は受けるのか?」

「え?」

「……セレーネと結婚後、爵位をもらうことだ」


現国王の妹君。ラベンダーの呪いを解いたことで、その褒美としてセレーネと結婚したのちに新しく公爵位をいただくという話だった。

ユリウスはリュシュリシュに話をすると、その時は返答しなかったが、彼はあっさりと許可を出した。

元々呪いが解けた後、ルキウスではなく、ユリウスを改めて後継者にする予定だった。だが、弟の努力を無碍にしたくないということで断った。それでも、優秀な長男をこのままにするわけにはいかないと思っていた。

それはセレーネも同様だった。

ソルネチア家もルーンナイト家もすでに後継者がいるため、優秀な2人を結婚させてそのままにするわけにはいかない。

2人の幸せを願っているからこそ、2人の才能が活かせることをしてほしいとも考えている。

爵位をもらうことで、きっと2人の家は国にとって重要な家門になる。魔法の才能を持つセレーネと騎士としても領主としても優秀なユリウス。三大公爵家と呼ばれる3つの家門以上の存在にきっとなるだろう。


「……まだ考えています。セレーネもまだ悩んでいるみたいですし」

「そうか……とはいえ、もらうにしろもらわないにしろ、私はお前たちが困っているときは手を貸す。だから、気を使うなよ」

「……ありがとうございます。父上」

「あぁ。そうだ、式についてはすでに陛下に連絡をれている。教会を介さずに、式を挙げられるように進めているからきにするなよ」

「……ありがとうございます」


教会での出来事は、すでに陛下やリュシュリシュの耳にも入っていた。

彼らの独裁国家のような振る舞いは長年の悩みの種だった。だが、それでも大きな動きがあったわけではない。陛下もリュシュリシュも、彼らの動きが加速した原因は、双子の女神の特徴を持ち、なおかつ宝石眼をもつセレーネの存在だった。

きっとこれから、彼らはどんな手を使ってでも彼女を手に入れようと動くだろう。


「ユリウス」

「はい」

「しっかり、セレーネを守るんだぞ」

「……もちろんです」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ