表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/80

間話2 ミミの独り言

「っあ~。つっかれた~」

『ミミ、お疲れ様でした。今日のフェス良かったよ!』

『ありがとう、サツキ!』


お風呂上り。PCの前に座りながら大きく伸びをする。

サツキからのチャットに返信してからぐたーっと背もたれに背中を預けた。

Vフェスの出演が終わり、ようやく家に帰ってきた。

無事イベントは大成功に終わり、皆で打ち上げ。

私は一次会の解散後、マネージャーに送られてそのまま帰ってきた。

大人はお酒を飲んでいるけど、私はまだ未成年。

飲むことはできないからし、遅くなると危ないから二次会にはいかなかった。

同年代の人も今回はいなかったし、微妙に居づらかったりもした。

私の事務所からの出演は私だけだったしね。


……それにどっちかって言うとカリタさん達と遊ぶ方が重要だし。


ちらっと時計を見る。時計は21時頃を指している。

”今日の集合は24時から”

まだ3時間ほど早い。どうしようかと思っていると、通知が目に入り確認する。


「あ、クローディアさんのLive配信……」


フェスと被るからリアルタイムでは見れなかった。後で見れるように通知設定はしたけど。

確か、シルビアさんがそっちに出演するからってフェスの出演断って、仕事が私に回ってきたんだよね。

本当シルビアさんって友情に厚いというかなんというか。

事務所と相談して決めたとも言ってたから、事務所の状況を俯瞰しているのかもしれなけど。


「そういえば、カリタさん達もちらっと出るって言ってたっけ」


今更私までフェス出演を断ることはできなかったし、仕方ないけど……少しがっかり。

リアルで会うチャンスだったのになぁ。


「過ぎたことを言っても仕方ないし見ようかな」


ボーっとしながら、クローディアさんのアーカイブを見始める。

1時間位だから、待ってる時間にちょうどいいし。


コメント欄は初めから盛り上がっていて、実に良い感じ。

始まる前にクローディアさんに電話はしたけど、その時は。ガチガチに緊張していた。

……それでも配信が始まったら緊張が全く見えない。彼女はプロなのよね。

シルビアさんもそうだけどこういう大人に正直憧れる。


「あー私もこんな大人になりたいなぁ」


配信するようになってから、配信外でも独り言を呟くことが増えた気がする。

コラボでもない限り、基本独り言のようなものだし、そういうものなんだろうかとも思う。

動画ではクローディアさんが歌い終わり、今、カリタさん達を呼んでいる所だった。


「あ、カリタさんとマツルさんは後ろの方か」


コメント欄もミキとバーゼスさんを知らない層が新たな女性Vの盛り上がっている。

クローディアさんの配信は割と女性もいるけど、比率で言うとやっぱり男性が多い。

あの二人が登場すれば、盛り上がるのも当たり前かな。

二人とも、クローディアさんに合わせて話すのがうまい。

楽しそうに話す姿は堂々としていて、こういう舞台に慣れているようにすら見えてしまうほどだった。


「本格的に配信者として適正ありそうよね。あの二人」

今後うちの事務所に誘っていいか、聞いてみようかな。

多分、本格的にマネージャーが付いたら人気が出ると思うんだよね。

……まあ、このまま個人勢としてあのゲーム以外の配信もするのかもしれないけど。

配信自体に興味があるのかはわからないし。


動画内では話が終わり、ミルシア・シードのCMソングを歌います。そう言って歌い始めていた。


この曲、初披露よね。聞いたことないし。ミルシア・シードの運営フットワーク軽いよね。

……なんでこの運営で最初期広告すらしなかったのか。それがわからない。


あ、カリタさん達はバックダンサーに徹している。

うーん。二人も何か話せばいいのに。きっと興味持つ人が増えるはず。

そう思いながらも視線は動画に釘付けになっていた。

え、と思う。クローディアさんの歌は元からうまいけど、期待できないと思っていた皆の演出が凄い。


「皆、上手くない? 素人のはずなのにセミプロと言われても納得できちゃうよ」


4人のダンスも全然素人に見えない。パフォーマンスがいちいち決まっていて、すごく格好いい。

コメント欄見ても、同様の意見で占められているらしく、歓声のコメント以外でも驚きのコメント。

中にはプロ連れて来た?的なコメントまでいる。


「なんだろう。みんな凄いなぁ」


あのゲームを始めてから、また凄い友達が増えた。

一回だけの配信のつもりで受けたゲームの配信だったのに、そこからこんな出会いであるなんて思わなかった。


「私もみんなのようになれるかな。……うん、なれるように頑張ろう」


誰にも言わないけど、自分も皆に追いつきたい。

……なんとなく、みんなに早く会いたくなる。


私はもう一度大きく背伸び。時計を見る。


……今日の集合時間。早くこないかなぁ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ