孤独
しまった…!
一瞬にして教室が静まり返る。
しかしその間も短く一気に騒がしくなる。
「うわっ!キレやがった」
「本性だ!これがこいつの本性なんだ!!」
悲鳴と感嘆に包まれる教室に良介は立ちすくんでいた。
「きーれーた!きーれーた!」
「やめとけよ、村上~!」
誰かがそういいつつも、だんだんそれは広がっていく。
「きーれーた!きーれーた!きーれーた!きーれーた!」
良介は足の力が抜けて席に座り込む。
山田の方をみる。
こんなやつに止めてもらおうとなんて思いたくなかったが、体が勝手に動いてしまう。
しかし、山田は何もしてくれなかった。
いや、何もしなかった訳ではない。
山田は良介がこっちを見ているのに気づいたとおもうと、ニヤリと笑った。
その時、良介は目の前が真っ暗になった。
山田が嫌な奴で良介の事を気に入ってないのはわかっていた。しかし良介は心の奥底では何かあれば自分を救ってくれると信じていたのかもしれない。
良介は自分に対しての嫌がらせが始まってから初めて孤独を感じたような気がした。
そうか…
俺は孤独なんだ。孤独。
ん?孤独なんて感じた事あったっけ?
ないよな。だってチームメイト(みんな)がいたんだから…
「幸せ者だったんだな、俺」
シーン…
その場の空気が静まり返る。
「うわっ、うわー。キモこいつ!幸せ者だったんだな、だってよ!」
どうやら、心の中で思っていた事が口にでてしまったらしい。
「えー!マジで?」
「なになになに?きっしょ」
「マジか、こいつ!」
どこにも自分の味方はいない。
良介はそう確信した。
孤独は誰にでもやってくる。
今、孤独とは全く無縁な者にも突然。
それは良介だけ例外ではない。
これからだんだん村上ら、三山らの攻撃がヒートアップしていきます。




