Y先生の嫌がらせ
更新おくれてすみませんでしたm(_ _)m
「そろそろ冬休みだなー」
「まだ1ヶ月もあるだろ。それより知ってたか?関口って上田にワークさせて、それが山田に見つかったらしいぜ」
「あー!だからこの前放送で呼ばれてたのか」
「あいつって事故以来変わったよな」
「そうか?もともとあんなんだったんじゃねえの?」
「 とうとう素を見せやがったか…」
「誰だよお前!」
最近クラスの誰もが良介の話題で持ちきりだ。
「おい!関口来たぞ!!」
良介の教室は1階の廊下を端まで行ききった所にある。
良介が移動教室から帰ってくる途中その声が聞こえた。
先に戻ってきていた奴らが良介の事を噂しているのだ。
最近いつもそうだ。
誰ももう気づいていると思わないのだろうか。
チャイムが鳴る。
良介はそれとほぼ同時に席につく。
別の階にある更衣室から女子が走って戻ってきた。
そのすぐ後、山田先生が入ってきた。
「はい、授業始めますよ」
「きりーつ」「れーい」「お願いします」
覇気のないあいさつをする。
「ちょっと、何そのあいさつ。あなた達は私の授業をうけるきがあるの?」
みな沈黙する。
その時良介は数学の教科書がない事に気がついた。
(おかしいな、今朝みたばっかりなんだけど…)
「特に関口。あんたのあいさつが1番気に入りませんでした。やり直しです。村上くん、よろしく」
学級委員長でもある村上が「きりーつ」と机に肘をつきながらこっちをみて言う。
「え?なんで僕なんですか?ちゃんとしました」
「おいー!てめえ先生にはむかうきかよ」
「黙って村上君」
山田が村上を細い目で睨む。
「さあ、早くしなさい。時間の無駄です」
早くしてー
教室の誰かが言った。
でも、誰か分からない。
「さ、もう一度。出来るまでやらせますよ」
山田が村上を見る。それと同時に村上が「きりーつ」と言う。
全員の視線が自分にあつまる。
仕方なく良介は立ち上がる。
「れーい」
「お願いします」
なるべく大きな声で言った。だが、
「もう一度。敬意が伝わってきません」
おいー、早くしろよー
また声が聞こえる。
良介は声のした方を睨む。
しかし、誰一人目を合わせない。
(なんなんだ、一体…)
「どこ見てるんですか?もう一度です」
「れーい」
「お…お願いします!」
精一杯の声だった。教室にその声が響く。
何人かの奴らがクスクス笑っている。
良介は今にでも殴りにいってやりたかった。
でもその気持ちを抑える。
「あなたね、あいさつは声がデカイだけじゃ意味ないのよ。ちゃんと腰を折って礼をする!わかる?あんたの大声なんて誰が聞きたいのよ。耳が汚れるわ」
クスクス…
また笑いがおこる。
マジで耳いたいし!黙れよなあ
ホンマー!てか、マジ浮いてない?
また誰が分からない声が聞こえた。
良介は「ちっ」と舌打ちをしてしまった。
抑えていたはずの感情が良介の中で反抗し始める。
「うわー。きれてやがる」
松下が爆笑しながらいう。
周りにも今度はゲラゲラという笑いがおこる。
「はい、静かにー」
山田に視線があつまる。
「もう一度やりなさい」
「さっさと決めろよー。いくぞ、れーい!!」
「お願いします」
しっかり腰を折って、声もほどほどに出していった。
「いいでしょう。座りなさい」
やっと解放される。
そう思った矢先だった。
「あれ?関口君の机の上に教科書がないんじゃないか?」
そう言ったのは関本だった。
「本当ですか?」山田が良介の席に近づいてくる。
「忘れたんですか?」
「いや、これは……!……はい」
「どうして授業前に言いに来なかったんですか!」
「隠そうとしたからじゃないんですかー!」
村上がまた口を挟んでくる。
「確かに。そうかもしれないわね。だってねぇ」
そう言って山田は教室を見渡す。
周りのクラスメートはニヤニヤ笑っている。
「いや、少し待って下さい!朝、ちゃんとあったんです。それに先生がおられなかったんですから、授業前に言いに行くなんて無理じゃ…」
「は?」良介が言い切る前に山田がそれを制する。
「あなたね、そんな誰も信じない事いってどうなると思っているんです?しかも人のせいにするんですか?」
「ひ、人のせいって事実じゃないですか。そ、それにどうして信じてくれないんですか!?」
「おいおい、マジかよ」
そう言って村上がその場に立つ。
「お前さ、上田にいろんな事しといて誰が信じてくれるんだよ。ひどい!上田がかわいそうじゃないか」
なんの心もこもっていなかった。
そんなの誰が聞いても分かるはずなのに…
ねぇ?最低だよね?
マジで最低。素直に認めたらいいのにね。
また小さな声が聞こえる。
認める?俺は実際何もしていないのに。
俺がしてるのを見た事なんかないのに。
「村上くん、えらい!さすが学級委員長ですね!分かる?関口くん?あなたね、はっきり言ってやってることが汚いです。村上くんを見習いなさい」
再びクラスに笑いがおこる。
と言うよりかはずっと誰かが良介をみて笑っている。
ふざけるな。
何も知らないのに。
「見習えだって?」
「何か言いましたか?」
シンとした空気が教室を包む。
「お前ら何を根拠に言ってんだよ…
ふざけるな、ふさけんじゃねぇよ!」




