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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年  6月

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漆原教授の麻酔銃

 昨日のお昼、いつものように情報番組をつけていたら、リアルタイムでクマの捕獲現場を見ることになりました。


 なんか家の上の方から映してはうだうだ言ってるなあと思っていたら、現場の多分アナウンサーが、


「今、何か音がしました」


 と言ったのが麻酔銃を撃ったところみたいで、どうやら3発目が命中したみたいでした。


 しばらくしたら民家の庭の中に何か黒いモノが動いているのが見えました。麻酔銃が命中したクマが、まだ動けるので立ったまままだゆらゆらしていて、しばらくしたら倒れて完全に寝てしまったらしく、そうなってやっと、人間が何人かで引っ張って移動させてました。


 いやあ、あんなの見たの初めてです。ちょっと見入ってしまったなあ。


 その時に使った麻酔銃と言っていいんでしょうかね、長い棒の先に針がついていて、それをクマのお尻に向けて撃って刺さったら、麻酔薬が体内に入るようになっているんですが、それを映しているのを見た時に、


「あ、漆原教授の麻酔銃だ」


 と言ってしまいました。


「動物のお医者さん」


 という漫画の中で、で主人公と主人公の親友に、主人公の恩師(?)の漆原教授が使い古しの注射器を改造して麻酔の吹き矢を作らせてたんです。


 注射器の針の先を塞いで途中を削って別に穴を開けます。それを注射器の先端のゴムでフタをしておいて、吹いて突き刺さった時にずれたら体に麻酔が入るという仕組みです。


「ここに飾りをつけてよ」


 という教授の要望でお尻の部分に「毛糸のふさ」を付けてたんですが、テレビで見たのはもっと長い物でしたが、ちゃんとふさがついてました。


「かわいいだけじゃなく、方向を決めるのに必要との話も」

 

 みたいに説明してあったけど、多分本当に必要だから付けてあるんだなと、今回初めて知ることができました。


 マンガでは、主人公の先輩の飼い猫を去勢手術のために麻酔で捕獲してましたが、今回のクマは捕まえたら処分してしまうんだろうなあ。それを思うと単純に一緒一緒と喜べない部分もあるものの、それでもやっぱりなんとなくうれしかったです。クマさんごめん。


 無事に捕獲されたんですが、どうももう一頭いるらしいという話なので、明日もまたあの麻酔銃(吹き矢?)を持った人たちが探すことになるんだろうなあ。


 クマも必死でしょうが人間だって必死です。できたら捕まえてどこかでのんびり暮らせたらいいんでしょうが、昨年も半端ない数のクマを捕獲しているらしいので、とってもそんなことしている余裕はないようです。


「黒板の裏はクマの卵でいっぱいなんだ!」


 そういうこと言ってガクブルしている人がいるかも知れない、なんてこのネタは動物のお医者さんを読んだ人だけ分かればいい、うん。

私の短編集「小椋夏己のア・ラ・カルト」に山から出てくるクマの話があります。

本当にこんなにうまくいけばいいんですが、そういうわけにもいかないですよね。


「22 クマ太郎とクマ次郎」


https://ncode.syosetu.com/n4412hr/22

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