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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年 5月

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黄金のペットボトル

 最初に言っておきますが、あまり気分のいい話じゃありません。というか、吐きそうになる話なので、そういうのは苦手という方はここから先は読まないでください。読んでおいて文句言うのはなしで。


 この間のナイトスクープで、


「高速道路の中央分離帯に落ちているペットボトル、大部分が黄色い液体が入っているのはなぜ」


 という依頼を出した方がありまして、実際に調べに行ってました。


 私は、


「そうだったかなあ」


 ぐらいの意識で、ペットボトルが落ちているのを見ても、


「投げ捨てしたのか落ちたのか分からんけどあかんなあ」


 程度にしか思わず、中の液体の色どころか内容物の有無すら記憶にないぐらいです。


 それでも依頼の内容を聞いて、あまりいい予感はしなかったんです。


「多分そういうこと」

 

 を知りたいんだろうなあとおぼろに思いました。


 そして実際にそうでした。


「あの黄色い液体は尿ではないだろうか」


 やっぱりそうか。でもそんなことあるのかなと思ってたら、ありましたね。


 探偵と依頼人が行って、高速道路を管理する人たちと一緒に中央分離帯を探したら黄色い液体が入ってるペットボトルが12本だったかな落ちてて、中身は本当にそうでした。


 もうね、見た途端に吐き気がしました。探偵と依頼人が「そのペットボトルを作ってる会社の印象が悪くなるから」と他の容器に移しながら、もうげろげろ言ってるんです、臭いって。それ見てるだけで涙目ですよ。おえっとなってきた。


 管理会社の人に聞いてみたらやっぱり多くて、それ専用というわけでもないでしょうが、直接下水に流せる流しみたいなところから全部手仕事で捨てていると。その作業しているだけで臭くてたまらないとのことです。


 探しに行く前に実際に車の中でペットボトルで排尿できるのか実験したらできてたようです。できるんですね、すごいな。


 それで長時間運転する長距離トラックの運転手さんたちに来てもらい、ペットボトルにやったことがある人を聞いたら3人があると。


「サービスエリアに入れなかったり、トイレに行けない時にやったことがある」


 とのことでした。ですがその方たちは、


「捨てたりして会社の迷惑になってはいけないので、持ち帰って会社等で処理した」

 

 らしいので、やってもいいけどそうしてほしいものです。


 女性運転手の場合はペットボトルにというわけにはいかないので、中には、


「そういう時用の小さいバケツを積んでいる」


 人もあるとか。


 長距離運転して時間の制約もある中では、どうしてもそういうことも起きてくるんでしょうね。でも、プロの運転手さんではなくても、そういうことをせざる得ない人も出てくることもあると思います。


「もっと大型トラックが駐車できる施設がほしい」


 と、ドライバーさんたちがおっしゃっていましたが、私はそれでは解決しないんじゃないかなあと思いました。だって、どうしてもでペットボトルやバケツにしても、その人たちは多分ちゃんと処理してますよ。投げ捨てる人って、それがもう楽しいとか、やってはいけないという感覚がない人な気がします。もしもどこのドライブインに行ってもすっと入れて、トイレも並ばずに行けたとしても、そういう人はあえて車の中でやって、車を走らせて中央分離帯に捨てるんじゃないのかな。


 テレビでそういうことはやらないようにと呼びかけてましたが、逆にそれを見て自分もやってやろうと思う人も出るんだろうなあ。片付けてる人に申し訳ないとやめてくれる人の方が多ければいいんですが、そうなってほしいと祈るしかありません。


 生理現象はどうしようもないこと、普通の状態でなんでもなくても、急に調子悪くなることだってありますしね。その時にどう行動するか、そこにやっぱり人間性が表れると思います。


 色々と失敗して生きてるけど、こういう恥ずかしいことをする人間にだけはなりたくないなあと、吐きそうになりながら見てました。


 そうそう、管理の現場ではそういうペットボトルのことを、


「黄金のペットボトル」


 と呼ぶそうですが、そんな黄金いらないから。

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