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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年 5月

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とくりゅう

 今、毎日のようにテレビから聞こえてくる単語があります。


「とくりゅう」


 正確には、


「匿名・流動型犯罪グループ」


 を略してそう呼びます。


 よく知った仲間ではなく、ネットなどで集めた知らない人同士が組んで、その時だけのグループを組んで悪事を働くという感じですか。


 元々は知らない者同士が組んで犯罪を犯してすぐ解散したら捕まりにくい、そこから広まったみたいですが、最近ではそういう「仲間」が信用できないのか、ネットに足跡が残ってしまうからか、一時よりは少し減ったとか。


 今回栃木で16歳の少年たちが起こした犯罪もそういう感じのようですね。指示役と言われている夫婦の知人の少年が、自分からつながる仲間を集めてやったと言うんですから、匿名でもなければ流動でもない気がする。昔からよくある悪い人が集まる方法ですよね。


 それでもやっぱりとくりゅうとくりゅう言われてるのは、夫婦の上にさらに命令する人か組織があり、そこがネットででもつながってるからだろうか。事件の後、夫の方は東南アジアに逃亡しようとしていて、あっちに受け入れる組織があるようですし。


 どういうことからやったのか分かりませんが、「少年」と呼ばれる犯人たち、本当にびっくりするようなことをしていました。人だけならいいというわけではないですが、騒がれるとヤバいと思ったのか、飼われていた犬3匹の命まで奪ってました。その後であらためて人を襲ってるんですから、人も動物も関係なく、命を奪うという行動に対する感覚が私とは違うのかも知れない。


 この「少年たち」がこの後どうなるのか、指示役と言われている夫婦の上にいる存在が捕まるのか、色々と気にはなるところですが、もうね、個人的には少年法なんていらないと思ってます。


 少年が襲って命を奪った被害者、少年がやったということで、一定期間が過ぎたら戻って来るでしょうか。少年が盗んだお金は子ども銀行のお金で笑って済ませられる事件でしょうか。「子どもがやったこと」で済ませられることなら少年法の適用を考えてもいいけど、結果は同じです。殺された人は戻ることはないし、奪われたお金は普通に市中に流通して、悪いことした人間が甘い汁を吸うことになります。どこにも子どもがやった要素なんてありません。


 元々少年法は、戦後親を亡くして生きるためにどうしようもなくて犯罪に手を染めた、子どもである年齢の人間がその後に更生することを考えて作られた法律です。もういいんじゃないですかね、そろそろ廃止しても。何か事情があるのなら、大人と同じ扱いにして、そこで情状酌量すればいいだけのこと。

 

 そして最近とくりゅうとくりゅうと聞こえてきて、苦々しく思うのは、ちょっと前にオリンピックで「りくりゅう」が華々しい成果を挙げて、その響きを心地よく聞いていたのに、一文字違いで大違いの単語がばんばん流れてくることです。すごく不愉快です。


 もう一度、いい方の言葉の方がたくさん聞かれるようになってもらいたいものです。少なくとも今回の実行犯たちは「とくりゅう」ではないような気がしますし。

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