表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】POD Enemy  作者: D-delta
エピソード2 劣等感を抱く小さき子

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

80/110

第八十話 家に帰り行く生存者たち

今回は短めでございます。

 空を遮る雲はなくなって青空が現れる。青空に浮かぶ太陽は大地を照らし、戦いでボロボロになった生存者たちを照らす。まさしく戦いの終わった空である。

 神話型『PODE』との戦いを終えた生存者たちは焼け野原となり、いくつもの黒煙を上げている戦場から離れていく。 


「みんな、帰ったらなにする?」


 満身創痍の美保を抱えているレイテットがみんなに問う。

 アイーラは首を傾げ、美保は難しい表情でレイテットの問いに二人とも悩む。その中で右目の流血を抑えている雛が一番に口を開いた。


「まずは荷物の整理。それから思いっ切り休憩しよう!」


 レイテットは「うん!」と頷きながら言って雛の言うことを肯定した。

 そしてレイテットに抱えられている美保は「ごめん、私は身体がこんな状態だから先に休憩させてもらうわ」と申し訳なさそうに告げる。

 美保はレイテットと雛ほど人間離れしていない。爆風を受けて無事じゃない方が普通である。


「大丈夫ですよ、美保さん! 私と雛君とアイーラでやりますから!」

「美保さんは無理せず休んでいてください」


 もちろんレイテットと雛は美保の状態を理解して告げる。そんな二人の気遣いのある言葉に対して美保は「ありがとう」と優しげにお礼を言った。


「えーと、私も荷物の整理しなきゃ駄目?」


 気遣いとお礼の行き交う場でアイーラは突然場違いなことを言い始める。


「そりゃあもちろん! アイーラにも手伝ってもらうからね!」

「えー……面倒くさい」


 また出てきたアイーラの怠け癖に対してレイテットはいつもの元気さで告げる。

 そして怠け癖を出すアイーラの表情は今までよりも明るい。その明るさこそ、自らを許容してくれる友達に気付けて得ることが出来た証拠だ。


「美保さんみたいに全く動けない訳じゃないんだから手伝ってね!」

「はいはーい! もしも整理にもたついたらカバーよろしくね、二人とも」


 レイテットに押し切れられ、アイーラは頼りたいように言う。


「もちろん! なにかあったら言ってよ!」

「カバーは出来る範囲でいくらでもする。レイテットが言うようになにかあったら遠慮なく言ってくれ」


 温かく優しいレイテットと雛の許容してくれる言葉。

 アイーラはそんな言葉を聞けて嬉しく、自然に笑みが出てきて表情も感情も曇ることはなかった。


「さぁ、そうと決まればさっさと帰ろう!」


 アイーラの明るい声に押されて生存者たちは帰路を歩み行く。

 時刻は午後の四時。太陽は地平線の向こう側へと向かい、今日と言う様々なものが混ざり合った激戦の一日は終わりに向かう。

 そうして誰一人欠けず、温かく優しい心を失わず、今日も生き残った生存者たちは家へと帰る。


第二章これにて終了です!

次は生きる意志が折れるか折れないかの第三章、なにかしら人間離れしている生存者たちの中で唯一ただの人間でしかない美保のエピソードでございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ