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浄弓の巫女サクヤ 〜里の因習なんて無理なので御神力を使って鬼を倒しに行きます〜  作者: 一角獣
第2部 進化〜進撃の巫女姫〜

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議事録

おはようございます

 供物の集落の片隅に建造された厩と馬場、その一角に新たに鬼防寮のための建屋と訓練施設が造られた。


 ここ最近、武具に限らず、あらゆる物に御力を籠めて貰うのが鬼避けや妖魔避けになると噂が広まり、鬼防寮の面々による御力籠めは社の大きな収入源になっていた。


 その収益のお陰で、それまでは金食い虫と言われてた鬼防寮だったが、一転稼ぎ頭となったことで施設建設が認可されたのである。

 実はもう一つ意図がある。


 サクヤや千代の結界術を始めとして、鬼防寮の鍛錬は周囲に被害が出る危険性が高い、というより既に被害が出たので隔離する必要が出てきたからだ。



 そんな鬼防寮だったが、新しく寮舎で今後の方針について会議が開催された。

 今回はその会議の議事録をもって話を進める。

 何故議事録があるのか。それはサクヤが極めて気分屋であり、事あるごとに「そんなこと言ったか?」という態度であっため、小平太が記録に残せと言った結果である。

 尚、議事録内の※は、実際には議事録に残ってはいない発言や、残す上で記載方を変えた発言である。



 第4回 鬼防寮方針決定会議 議事録


開催日時  ○年如月○日 ○の刻

参加者   サクヤ、藤十郎、小平太、千代、左馬介、伊都、猿丸、蒼士郎、蒼衣、馳遊馬、騎重郎、龍子


議題 「直近の行動予定について」


サ〉日頃の鍛錬お疲れ様です。今日は今後の予定について話を進めます。先日、白狸の祠にて、狸のヌシ様より祟神になってしまった神について伺った。由々しきことであり、私としても憂いている。ヌシ様に対し、浄めたうえで封印をするお約束をした。実際できるかは不明だが、できることをしたいと考える。その祟神は彷徨っておられるとのことだが、元々坐しておられた社の近辺におられるものと推測している。当面はそちらへの対応をしていきたい。又、その祠と同様に、呪物を持ち込まれて綻びができた御神域を書き留めたものも頂いた。こちらについても浄めたうえで封印する方針である。

小〉再優先は祟神でよいか?

サ〉そうなる。実際に元の社近辺におられるか、猿丸には事前調査を頼みたい。

猿〉了解です。

伊〉霊徳童子や白銀童子への対応は?

サ〉現状は将軍からの連絡待ちとなる。

十〉全員での行動となるのか?

サ〉浄めと結界術の両方ができるのが、自分と千代だけなので、効率を考えても二手にわかれての行動となる。また、全員が動いても無駄が多いので3班に分かれての活動になる。

小〉班分けは?

サ〉1班は自分と蒼衣殿、龍子殿。2班は千代と伊都と左馬介。3班を藤十郎殿と小平太、蒼士郎、馳遊馬、騎重郎。猿丸は調査があるので班分けしない。

伊〉自分も入るのか?

サ〉千代の禊祓を補助してほしい。

伊〉了解した。

小〉3班の役目は?

サ〉遊撃隊的な意味合いが大きいのと、蒼士郎や馳遊馬達の底上げをお願いしたい。(その3人を鍛えて直してくれ。連れて行った所でまだ使い物にならん。)

士・馳・騎〉(ぐっ…。)

サ〉当面は話した通りだが、他に懸念はないか?

猿〉叢左大臣の手の者がサクヤ様に接触を図る恐れがある。警戒を厳にしていただきたい。

十〉何故左大臣がサクヤに接触を図るのか?

猿〉意図は不明。現在調査中である。千代をサクヤ様と誤認して接触を図ってきたがお引取り願った。(返り討ちにして拷問にかけました。解放した者を尾行して左大臣屋敷に戻ったのを確認しました。)

サ〉了解した。(そんなことがあったのを聞いていないぞ。なぜすぐに報告しなかったんだ?)

猿〉(確証を得てから報告した方がいいと、私が判断しました。けっして千代がサクヤ様を恐れていたからではありません。)

千〉(猿丸!余計なことを言わないで!)

サ〉(ほう、まだ鍛錬が足らないようだな。)

猿〉恐らく左大臣方は千代をサクヤ様と誤認したままと思われるので、接触してくるとしたら千代になる。

サ〉2班の戦力を強化した方がいいか?

千〉それには及ばない。自分と左馬介がいれば十分かと思われる。いざとなれば伊都殿を防御結界で囲んで戦えばいい。

伊〉(ひぃっ!)

サ〉千代は防御結界を張りながら、他の結界術も展開できるようになったのか?

千〉二つまでなら可能です。(サクヤ様のように使い放題ではありませんが。)

小〉(千代、サクヤを基準にするな。お前まで神様になる気か?)

衣〉(そうですね。御力籠め、禊祓、結界術。これらを使えるだけでも凄いことなのですから、それ以上は神の領域でしょう。御力の2つ持ちが当たり前のようなこの鬼防寮が異常なのです。)

左〉(くそうっ!負けてられねぇな。)

馳〉(まだ御力が使えるだけお前達はましじゃないか。俺達なんて腕一本で鬼とやり合わなきゃならないからな。)

サ〉(馳遊馬もここでの生活が長いのだから、そろそろ力量が満ちているだろう?何かしらの御力が使えるようになってないか確認してみたらどうだ?破魔の矢に籠めれるなら可能性はあると思うぞ。)

馳〉(!サクヤ殿が授けてくれるのか?)

サ〉(だから…私は神様じゃないんだから、授けれるわけではない。)

小〉(似たようなものじゃないか。大した違いはないだろう?)

サ〉(全然違う!ヌシ様が授けて下さる御神力は血の記憶に直接刻み込む物で、私がやっているのは元々ある力に気付かせることだ。だから結界術や禊祓などは私が使えるようにさせることはできない。)

十〉(それでも十分だとは思うがな…。)

伊〉(先程から議事録に書けない内容ばかりなのですが…。)

サ〉(そうだな…。)他に議題はないか?特にないようなので、これで終わろうと思う。では、宜しく頼む。

全〉了解しました。


議事 伊都





 会議終了後、馳遊馬と騎重郎はサクヤの御力籠めによる『能力開発』を行ったところ、馳遊馬は無事成功し、身体強化ができるようになった。一方の騎重郎も無事成功したのだが、まさかの結界術が使えることが判った。


「騎重郎、其方出身はどこだ?西国か?」

「俺自身は櫛の出身だが、両親は西国の…確か、雲の国だったような気がする。」

「なるほどな。それなら納得ができる。

 では明日から千代と同じ鍛錬をやってもらおう。千代、やり方を教えてやってくれ。」

「わかりました。騎重郎さん、ご愁傷様で…いえ、宜しくお願いします。」

「なんだよ!ご愁傷様って、そんなにヤバいのか!?怖えよ!」

「ついでだから騎重郎は2班に加わって千代に教わりながらお役目を果たしてくれ。弓の稽古もできて一石二鳥だろ。」

「俺、生きて帰れるのか…?」


少し短いですが…きりがいいので

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