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ラヴィアン・ワールド  作者: てろめあ
明けの陽光は眩しく
25/41

23 外で稼いだ金は全て装備に回すも次の町ではもう弱い

一話一話が短いなとかんじたので、ちょっと増やします

若干更新頻度がさがりますが、お楽しみ頂ければ幸いです。


「ん・・・何か言いましたか?」


「いんえ、なんも言ってへんよ あ、レイ そろそろそのよそよそしい言葉使い、辞めて

 くんなまし もうレイは一族に一人なんしから」


「わ・・・わかりました・・・」


(多分種族変更でそういう設定かなにかかな?とりあえず合わせとこう。タマモさん可愛いし・・・)



「タマモ、このまま狩りを続けていいの?」


「はらはら もう日もおちんすえ? そろそろお社に戻って一眠りしんす レイも戻りんしょ?」


「んー今日は色々起きすぎて疲れたからそうしようかなぁ・・・」


その後しばらくムーンウルフ狩りに勤しむも、新たな装備も発見できず

新しい術をタマモから授けられたわけでも無いレイ。

次のレベルへの必要EXPが多い為か、レベルも上がらず、未だ四匹狩っては来た道を戻り

また出発を繰り返す。

基本タマモは後ろを着いてくるだけで、偶に妖術にてレイの返り血を綺麗に洗い落として

くれていた。


「そろそろ武器の耐久値も・・・やば!町に戻らなきゃ!砥石が無い!」


「はらはら、それは大変でございんす しからば これをあげんす」


そっと差し出された手の平に、勾玉の首飾りが現れた。

レイはお礼告げながらアクセ欄から装備する。



■ 武器 右手 左手 打刀二対 レア度2 (レア)


■ 頭 


■ 体 月食みの着物 レア度3(ユニーク)


■ 腕 


■ 腰 


■ 靴 月狼のブーツ レア度2(レア)


■ アクセ 九尾の勾玉 レア度3 (ユニーク)



・月狼のブーツ レア度2(レア)

・B(防御) S(敏捷) 上昇 小

月狼の皮から作られたブーツ


・九尾の勾玉 レア度3 (ユニーク)

・九尾タマモとの念話を可能とする

・幽玄の間へと一日一度だけ行き来する事が出来る

タマモより送られた翡翠の勾玉の首飾り

眷属に送られる一品となっており、タマモ自ら作成されている。



「それがあれば あてといつでもお話できんすえ 困った時 いつでも声をかけんすよ?

 それから 邪な視線を向けてくるヒューマンには気をつけんし 何匹も仲間を殺されていんす

 あとあと いつでも幽玄には来ていいんすえ?

 それとそれと・・・・」



あれやこれやと心配なのか、事あるごとに何かあれば自分の元へ来るように言うタマモに

レイは亡き母親の面影を浮かべ心が暖かくなるのを感じた。



「ん、ありがと・・・じゃあ買い物終わったらタマモの所に一回行くよ 宿はもう他の客が居るだろう し、また人が増えてるだろうから・・・」


頬をかきながら笑顔でそう告げるレイに胸からあふれる愛おしさが止まらないタマモ


「わかりんした!まだ化性術も覚えてないんすから ほんに気をつけなはれや?」


終始心配するタマモと別れ、(最後に抱きしめられた)町への帰路を目指すレイ

周囲は夕暮れに差し掛かり、森は黄昏にくれていたのだった。


■


「葛の葉」


レイが去った後の洞窟内にて誰も居ない暗闇へと呟くと

空間が霞、黒装束に見を包んだ人間(・・)が現れ、膝を付き頭を垂れる


「玉藻様 葛の葉 此処に」


一瞥もせず、告げる。


「零を守れ 神命である 気取らるなよ」


「御衣に この生命尽きようとも 必ず」


「神子であり 我が子であり あの子は我らの・・・・」


「■■王の感知は阻害しておりますゆえ ご安心を」


全身全霊を賭す覚悟と空気を醸し出す黒装束


「・・・・頼みんしたえ? あてはお風呂の準備がありんすから

 ぎんー! きんー! 赤狐(せっこ)の阿呆を起こしてくんなましー!」


途端に空気を変えた主を見送り、黒装束は陰へと消える。


「気持ちはわかりますが・・・我らが主はいつもいつも・・・・」


誰も居なくなった洞窟内に、極小のため息が響くのであった・・・



■



「ついたー!」


もはや陽も落ち、辺りが暗闇に包まれた頃、レイはグリーンベルへと到着していた。

北門の門番より仮の身分証を再度発行して貰い、足早に道具屋と砥石を買ったドワーフの店へと急ぐ。


(まだやってるかな?とりあえず道具屋で野営セットだけは買おう!あとドワーフのおっちゃん

 に久しぶりに会いたいな!)


急ぎ道具屋への道を走っていると、横から飛び出した何か(・・)にぶつかってしまう


「きゃっ!!」


(!?避けたはずなのに・・・??)


レイはユニークスキル【天眼】の影響もあり、視界に写った物の動きを先読みする事が出来、

さらには獣人に進化した事も相まって異常な回避性能を有している。

だが、衝突してしまった(・・・・・・)


「ごっ、ごめんなさい!大丈夫ですか・・・?」


手を差し出し、ぶつかってしまった少女へと手を差し出す


「あっ、大丈夫ですっ!あたし良く人にぶつかるんで!」


朗らかな笑みを浮かべながら、赤髪の少女はレイの手を取る。


「わっ!和服!?ジャパニーズわびさびっ! それに・・・コスプレ?」


じっと耳と尻尾を訝しげに見つめられる


「っ・・・・そうです!ガチャで出ました!」


「わぉ!そうなのね!あたしは赤星の旅団(レッドスター)のメディよ!」


オーバーリアクションを取りながら手を差し出す赤髪の少女と握手を交わし

レイは答える。


「あ、レイです。ソロやってます。」


「あらら!まだソロの子がいるのね!それは大変だわ!うちの旅団き来ない?」


「えと・・・まだギルドには所属して無いので・・・ごめんなさい!」


「おーう!ふられちゃったわね!まぁいいわ!じゃあフレンドになりましょ?」


すぐさまアイコンが現れ、フレンド登録の承認の有無を迫られる。

レイは何か嫌な物を感じ、先を急ぐことにした。


「先をいそぐので、ごめんなさいっ!!」


拒否を選択し、足早にその場を立ち去るレイ

その後姿をメディはじっと眺めていた。


「ラッキーね・・・団長に報告しましょう・・・・」



三日月の様に歪な笑顔を浮かべながら。



■



「すいませーん!ドワーフさーん!」


どんどんと入り口を叩きながら声を上げる


「す・い・ま・せーん!」


どんどんとドアを叩く


「すいま「じゃかわしわぁあああああ!今槌をうってんでしょうがあああ!」ごめんなさい」


しゅんと耳と尻尾をたれ下げながら謝るレイ

良くしてくれた第一村人?だった為、心なしかテンションが上っていた様だ。


「ん?こんまえの嬢ちゃんか。おめえさん獣人だったんか?」


そういえば以前は普通にヒューマンだったと思いながらも、ドワーフからは邪悪さは無く

単純な興味から来る質問だろうとレイは直感的に判断した。


「あの・・・多分そうです。自分もまだよくわかってなくて・・・」


「ふぅむ・・・偶にエルフだか猫人族になる奴もいっからなぁ・・・多分嬢ちゃんは

 妖精の悪戯にあっちまったか?」


難しい顔をするドワーフに尋ねるレイ


「妖精の悪戯ってなんですか?」


「んあ?あぁ・・・・なんつうか流行り病みてえなもんでよお、偶に種族が入れ替わったり

 突然違う種族になっちまう奴がいるんだわ。昔はそれが大問題だっつってこの国も荒れた

 もんだがなぁ・・・・俺としちゃあ武器が沢山売れて儲けたがな!」


がははと笑うドワーフ


(ううん・・・そういう設定(・・)なのかな?まあ大丈夫そうだし、要件を済ませよう!)


「そうねんですね・・・わかりました!とりあえず砥石と、刀直して下さい!」


「おう!まあ知り合ったよしみだ!なんか困ったら俺に言ってみろい!グリーンベルのワッツって

 言えばそれなりに名前が通ってからよ!・・・・ってなんだ。ただの修理かよ。」


「あぅ・・・ごめんなさい・・・・」


もはや泣きそうになるレイを見て慌て始めるワッツ


「お・・・おうおう!早く武器みせやがれい!・・・あー・・・名前は?」


「あ、はい!レイですっ!」


武器を直してもらえると喜ぶレイに、ワッツは一瞬くらっとするが、持ち前の職人肌を出し

女房のアルーシャに見つかる前に済ましてしまおうとそそくさと鍛冶場にレイを迎え入れる。


「しっかし、使いこんだなぁ・・・・あと一振りでもしちまえば折れるぞ、これ」


「えへへ・・・・」


「ばぁろい!褒めてんじゃねぇぞ!ったく・・・最近は武器を粗末にする馬鹿が多くて困ってん

 ってのによお」


刀を研ぎながらワッツは愚痴をもらす。


「すみません・・・・最近多いんですか?」


「別におめえさんって言ってねぇだろがい!寧ろおめぇさんは大切に使ってらぁ!

 最近旅禍が色んな所でわんさか増えたろ?領主やらなんやらの貴族共は革命だなんだ

 ってうるせいがよお・・・問題は旅禍の奴ら、すぐ武器をぶっ壊して来やがる。

 一本一本よぉ、鍛冶師が魂込めてつくってんだ!だのに奴ら雑魚武器だのなんだの

 言いやがって!次会ったら俺のハンマーの錆にしてやらぁ!」


ゲーマーであればその思考に落ちるのは仕方ないけど、マナーが無い。

もう少しで自分もワッツの逆鱗に触れていたかもしれないなぁと思いつつ、

レイは会話を続けた。


「ちょっと・・・マナーが悪いですね。聞いてるだけだと嫌な奴らですね・・・」


「だろお!それによお、旅団だかなんだか知らねえが、ギルド経由で大量で武器を

 降ろせだなんだ最近五月蝿くてよお!こっちは鍛冶師の高み目指してこんな田舎

 に引っ込んだってのに、これじゃ王都とかわんねぇよぉ馬鹿野郎め。」



「王都・・・・王都にワッツさんはいたんですか?」


「おうよぉ!我らがドワーフの国ドワルディアを飛び出て修行の旅をして、いつの間にか

 工房やらカミさんやらなんやら手に入れて、しばらく暮らしてたんよお!」


「へぇ・・・何処にあるんです?王都。後ドワーフの国。」


「おう!もうちょっとで研ぎ終わっからちょいとまってろい!

 そういや、おめえさんも旅禍の一人なら素材はねぇのか?なんか出来っかもしれんぞ?」


刀の修理をあらかた終えたワッツがレイへ問いかける。


「だいぶなくしちゃいましたけど・・・めぼしいのはこれですかね?」


月白虎の毛皮 月白虎の爪 月晶石を取り出し、ワッツに見せる。


「おう!どうせ大したこ・・・・・・」


カラン、と刀を落とし素材に釘付けになるワッツ


「あれ?どうしましたー?あのー刀は無事修理終わりましたかー?」


顔の前で手を振るも、フリーズして動かないワッツ。

仕方ないと終わったであろう刀を取ろうとすると、手を掴まれた。


「俺に・・・・おめぇさんの武器、打たしてくれねぇか?」


真剣な眼差しで問いかけるワッツ

レイが少し戸惑っていると


「月白虎の素材も大概珍しいがよぉ・・・この月晶石は格別だ。

 こいつはよぉ、月光を千年浴び、濃いマナの中で初めて生まれる晶石でなぁ

 伝説の中にしか登場しねぇって言われてたんだ

 月の巫女が居た時代は比較的手に入ったって聞くがよぉ・・・

 頼む!俺におめぇさんの武器を作らせてくれ!こいつを使うのは俺の・・・

 いや、ドワーフの夢なんだ!」


「・・・・刀は打てますか?」


「研ぎながらもう覚えた(・・・・)二刀でいいか?」


「お代は・・・?」


「いらねぇ!それを使えるだけでおつりがくらぁな!」


月晶石を指差しながら叫ぶワッツ


「・・・・わかりました。お願いします。」


「しゃおらあ!最高の武器作ってやっからなあ!」



『クエスト ワッツ300年の妄執 が開始されました』


アナウンスを聞きながら、レイはワッツの年齢を聞こうかどうか悩むのであった・・・

だいたいこれぐらいで、一日、1,2話投稿で行こうと思います。

長くする分、内容を濃く、だれずに展開させたい!(ただの希望)



・タマモ 九尾 LV5■■

ー考えの読めない妖狐の長 振り回されながらもどこか憎めない人柄は過去が原因かー


「いや、あれはなんも考えてないっすよ」

赤い狐が尾を何本か抜かれた後、同族に漏らした一言。


■ワッツ ドワーフ LV87

ドワルディア第二工房筆頭鍛冶頭

元王都専属鍛冶工房 魔法銀(ミスリル)の金槌 頭領

噂に名高い鍛冶師 様々な理由により現在はグリーンベルのしがない鍛冶屋

いつか■■級の武器を作る事を夢見ている。

妻はドワーフのアルーシャ LV186

かつて高名な旅団の一員だった過去を持つ。

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