18 虎視眈々
メンテナンスが終わり、レイはラヴィアン・ワールドへと舞い戻ると同時にアナウンスが入る
『第一プロコトル終了 同調率上昇により加速機能が開放 以後現実との時間差が三倍へと変更されます
こちらの3日は現実での一日となります ハロー ワールド ハロー ヒューマン』
(加速機能!予測スレにあったけど本当に来るとは思わなかった!)
アプデ情報スレには実現不可能と言われる機能の実装や、イベントの開催、はたまた
レイドやらと希望も入った予測が飛び交い、その中の一つに時間加速機能が入っていた。
現在の人類の技術的には理論的には可能とするも、医療で試験的な実験を行っているだけなのだが
その事に気がつく人間はごく少数なのであった。
(これでもっとやり込める!それに、このマフラーの性能も確かめられるし!)
ここ何日かアプデも有りラヴィアン・ワールドから離れていたレイは
最初は複雑な気持ちになりながらも、性能はどうかや、そろそろレベルも上げたいという気持ちに
なり、これも運命かと素直に手に入れたアイテムに喜び、使用することにしたのだった。
「よし・・・行こう!」
お祈りを済ませ、意気揚々と門の中へ向かうレイであった・・・
■
月白虎は退屈していた。
発生・・・生まれてから長い間この場所を巣と定め、偶に外での狩りを行う
それだけの日々を過ごして退屈を感じていた時、『それ』は現れた。
最初は他の魔物同様の雑魚で、餌が巣に侵入して来ただけだと思って居たのだが
幾度殺し、食らっても、『それ』は現れる
何度も、何度も、毎日、毎日。
次第に動きを読まれ、浅からぬ傷をつけられる
段々と追い詰められる感覚に焦りを感じる
先日には命の危機を感じ『奥の手』まで使用させられた。
月白虎は生まれて始めての感情に支配され始めていた。それは
【狩られる側の感情】が芽生えている事に起因する。
ここ何日かは来なかった『それ』は現れる。
暗がりから門が開くと同時に疾走を開始する『それ』に向かい咆哮するも
円を描きながら回避される
距離が詰まって来たことを察知し、『それ』の背後を取り右前腕を振り下ろすも、読まれているからか回避される。
本来であれば、『これ』で大体終わるのだ。簡単に殺し、後は食らうだけ。
苛立ち咆哮するも、『それ』は素早く腰に下げた痛いやつで襲いかかる
上下段に構え交差するようにしながら『それ』は【疾風】と叫び、硬直で動けない左前腕を二対のそれ(二刀)が切り裂き月白虎は痛みで悲鳴を上げつつ、右前腕の爪にてすくい上げる様に振るうも
『それ』は掻い潜り、腹下へ潜り混んで腹を切り裂きながら背後へ走り抜ける。
一度距離を取る為に飛び、周囲に自信の血が飛び散る
『それ』も月白虎の血を頭から浴び、体躯を真紅へと染め上げていた。
唸り、威嚇を上げながら『それ』を睨む
その小さき2つの蒼い眼は真剣に、そして確実に己を殺すと殺意を漲らせる。
月白虎は焦りを感じ、嘶きをあげ自信の強化魔法を発動
光る体躯にて『それ』へと疾走し、踏みつける為に跳躍、後に破砕音と地面を割りながら着地するも
踏みつけた感触は得られず
今日の『それ』がいつもより早くなっていると、再度前足を裂かれながら、横に転がる『それ』に襲いかかる
朽ちを大きく開けて噛み付くも、まるでわかっていたかのように半歩後ろに下がり、顔へ一閃を受ける
振り払う様に回転しながらしっぽを振り回し、後方へ飛び退き、光に包まれつつ『それ』の背後を取る。
すぐさま前へ走りだす『それ』に向かい、再度自信から光りを発し『それ』の正面に現れ、右前腕を振り下ろし、月白虎は『それ』の切り裂かれる姿を想像して笑みを零す。
だが、『それ』は眼前へと現れる。
振り下ろしを側転にて回避し、すぐさま跳躍。そして抜刀の構えを取り、身体に紫色の電気を発生させ
【紫電】の一言と共に月白虎の視界に、紫の光りが一閃される。
「ウガァ!!」
痛みに立ち退き、奪われた視界に恐怖を感じ、月白虎は奥の手を発動する。
リスクを伴うも、確実仕留めるられる技
全身の血が抜ける感覚、身体の脱力を感じながら、『それ』の着地音と共に発動する
「ぐがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
月白虎は巨体から全方位に蒼い光りを放出
血で滲む視界に『それ』が巻き込まれるのを視認し、勝利を革新し・・・
【紫電】
目の前に現れた『それ』が紫色の雷光を放つのを最後に、月白虎の意識は闇へ落ちる。
月白虎 LV20
HP500 MP50
A 124
B 55
M 55
S 113
R 20
スキル
・ルナクリティカル ※使用限界 1
・月白虎咆哮撃 ※使用限界 1
・欠月切り ※使用限界 3
・月下招来光 ※使用限界 1 使用後ステータス下降20%
使用限度は一戦闘につきです。
プレイヤー側には基本ありませんが、一部有り。




