表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気絶してしまいたい。  作者: 上月志希
2/4

レアケースですか、そうですか。

どんなにお間抜けでも、レアケースならば、それはそれでありなのではないかと。

 レントゲンを撮った後、すぐにギプスをするのかと思えば、患部が腫れているからか、はたまた院長先生が不在で診てくれたのが外部のドクターだったからか、聞かれたのは「入院しますか」。

 初救急車に続き、初入院?と思ったが、準備だの何だのでめんどくさそうなので、入院はお断り。となると患部に湿布を貼られ、3日ほど後にまた来てくださいと言われた。やっぱり腫れてるのが要因か?


 その日は迎えに来た家人に負ぶわれ、クルマで帰宅。確か、市役所で車いすのレンタルもできるし…という話も出たが、借りてくるまではハイハイで移動するしかない。

 しかし、家の中すべてに毛足フカフカの絨毯が敷かれているわけがなく(毛足フカフカ絨毯そのものもないけど)、板敷の廊下などはハイハイだと膝が痛い。母が、ママさんバレーのチームに居た若かりし頃に使っていた膝用サポーターを出してきたので(物持ち良いな、母)装着。だいぶ楽になった。


 トイレは洋式なので、這い上がればOK(というほど簡単ではなかったが)。風呂場も、幸い数年前にバリアフリーで段差を無くしたので、床に直に座ればシャワーを浴びることができる。

 翌日、車いすをレンタルしてきたが、自力で操作するのは慣れないので難しく、かといって、ずっと押してもらうわけにはいかない。大体、家の中では使えないと、ほとんど使うことなくお帰りいただいた。


 そうやって、ハイハイ生活を3日ほど続け、ようやく2度目の病院。今度こそ、院長先生にお目にかかった。病院では、さすがに車いすに乗せてもらって移動である。

 診察室で、先日撮ったレントゲン写真を見せてもらうと、両足のほぼ同じところにヒビが。小指の骨につながる中足骨という(らしい)骨の小指に近い部分。クッキリと写った亀裂と位置の揃い方に、自分がどういうコケ方をしたのか不思議に思いつつも、ちょっと感心してしまった。

「何をやってたの」

「あー、お茶の稽古で正座してたんですが、立ち上がったら足が滑って……」

 正直に話したら「初めて見た」とお答えが。ハイ、レントゲンの技師さんに続いて2人目。院長先生、そこそこの年配で、たくさんのけが人を診ていらっしゃるだろうに、初めてですか、そうですか。やっぱりレアケースなんですね。


 その後、ようやくギプスを付けてもらったが、石膏付き包帯でぐるぐる巻きにするのかと思いきや、足首の後ろ側から踵、そして足の裏に沿うよう形のギプスで(Lの字を寝かせた形に近い)、指の付け根で終わる。で、その上から普通の包帯を巻きつけるのだ。つまり、指は動かそうと思えば動かせる。

 両足だったので時間は掛かったが、ギプスが固まり、包帯で固定してもらったら、ようやく立てるようになった。

 その後は、松葉杖の使い方のレクチャーである。もちろん2本。高さ(長さ?)を調整してもらって、まずは歩き方。出す足と反対側の杖を出す。杖を使ってはいるが、普通の歩き方と同じ。なるほど。

 階段は、杖で左右を支えながら一段上がり、次は両方の杖、最後に残った足を上げる。降りる時は、まず両方の杖を下ろしてから、片足ずつ降りる。


 しばらく練習をしてから、自分の足で歩いて帰路についた。これなら、何とか自力で動けるので、家での生活も楽になるし、仕事に復帰できる。やれやれだ。

あと1回ぐらいで決着をつけたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ