お昼休憩をしておいで
※ 2026/4/17 修整済
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こうして店内では整理番号順に客クマたちが、お花見をした後、順番に入室してくれたので白いクマ子ちゃんたちの仕事もスイスイと捗りました。
厨房では黄色いクマの店長が、はちみつケーキを次々とダイナミックに焼きあげていました。
黄色いクマさんは魔法杖をくるくる動かすと、まあ不思議!
卵と小麦粉とミルクが空中に飛び交って、大きなボールの中にストンと入っていきます。
そのボールをシャカシャカと凄い速さでかき回す大きなしゃもじが現れました!
混ぜ合わったボールのケーキ種は、巨大なオーブン窯で焼くケーキの型皿、数個に次々と入っていきます。
暫くすると、オーブン窯から、こんがりと焼き上げた真ん丸のスポンジケーキが、勢いよく飛び出してきました。
仕上げは厨房専用のミツバチたちが、巣から運んできた蜜瓶から、ケーキにたっぷりとはちみつを注いでいきます。
はい、はちみつケーキのできあがりです!
完成したはちみつケーキを、店長が魔法の杖をクルりと回した魔法で、空中でぽんぽん箱詰めしたものが、飛びながら次々と厨房からお店の棚に置かれていきます。
それを1つ1つ白いクマ子ちゃんが、綺麗なバラ模様の買い物袋に入れていきます。
そして既にケーキを予約していた、店内で列を作って並んでいるクマ客へ渡してお金を受取ります。
その他、お花見でサービスしたアカシア茶や、はちみつマフィンなども注文するクマ客に応えているシ白いクマ子ちゃん。こちらも一緒に飛ぶようにはちみつケーキは売れていきました。
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一方、黒クマ君は新しく来店したクマ客たちに、整理番号を渡したり裏庭へ案内したりと、誘導係りを担当しています。
ひっきりなしにクマ客が来るので、黒クマ君はお店と裏庭へ行ったりきたりと大忙しです。
その他にもミツバチたちが給仕するため、客たちにミツバチが飛んできても驚かない様に、給仕するミツバチの説明とテーブル席の案内もしなければなりません。
こればかりは黒クマ君が説明しないと、ミツバチは話せませんからね。
それでもエプロンミツバチたちは、お茶の片づけや茶器洗いまで全てしてくれました。
とはいえ、さすがにくたびれてしまう黒クマ君。
──はあ、これでミツバチたちがお客さんを誘導してくれたら、もっと僕、楽になるんだけどなあ。
朝からひっきりなしにクマ客たちが来るので、黒クマ君も白いクマ子ちゃんも、目が回るくらい働きどうしでした。
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ホッホォ~、ホッホォ~!
とお店の鳩時計の音が2時を打ち鳴らします。
ようやく大勢いたクマ客の波が一段落した頃、白いクマ子ちゃんと黒クマ君もヘトヘトになりました。
お腹もとっても空いていますし、額に汗がにじんでいて、とても疲れた様子でした。
そこへ黄色いクマの店長が、にこやかにお店に入ってきました。
「やあやあ白ちやんと黒ちゃん、よくがんばってるね!」
「叔父さん、ではなく店長!お疲れ様です」
「店長、お疲れ様で~す」
白いクマ子ちゃんたちは、声だけは元気に返事をしました。
「うんうん、けっこうけっこう!だいぶ順調じゃないか。もう2時だね。疲れたろうから、いったんお昼にして看板も『準備中』にしよう」
「え、お昼休憩していいんですか?」と黒クマ君がキラキラと目を輝かせました。
それもそのはず、さっきから黒クマ君のお腹はグーグーと鳴って、いまにも目が回りそうだったのです。
「うんうん、今夜は王都でお祭りの花火があがるから、大抵の客は午前中に買いにくるんだ。午後は少ないと思うよ。1時間くらいなら休んでも大丈夫だろう」
「わあい!叔父さん待ってました、私もお腹が空いちゃったわ」
「そうだよな、白ちゃんごめんね。お昼はお店のはちみつマフィンを食べていいよ。あと君たち用に、ふきのとうとクルミの特製スープも作ったから、それも飲みなさい。とっても疲れが取れるスープだからね。私はもう食べたから、店内で品出しをしておくよ」
「「わあ、ありがとうございます!」」
白いクマ子ちゃんと黒クマ君は、両手でバンザイをして喜びました。
中でも黒クマ君は、はちみつマフィンとふきのとうの特製スープと聞いてウキウキしました。
黒クマ君はふきのとうが大好物だったのです。
えへへと黒クマ君は、思わず口の回りからよだれが出てしまい、舌をペロペロ出してよだれを拭きとりました。
※ ようやく休憩できて黒クマ君たち良かったですね。
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