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読み切り短編集  作者: おしるこ


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36/61

逆プロポーズ大作戦★

〔あーすき〕

「ん?何が?」

〔まみちゃんが〕

「…ありがとう」


これだよ

俺が大好きな彼女は

俺の求めているリアクションはしてくれない


〔まみちゃぁん〕

「なに?」

〔俺のこと好き?〕

「…そうじゃなきゃ付き合ってないよ」

〔好きって言って〕

「電車の中なんだけど…」

〔誰もいないし〕

「いるし」

〔見てないし〕

「見てはいないか…好き」

〔声ちっちゃくなった!!〕

「…あとで、ね」

〔ほんと!?〕

「…ん」


友達にはあんまりガンガンいきすぎるなよ、

うざがられて嫌われるぞ

なんて言われてる、けど…

とまんないんだもん 無理

この気持ちをさ

どうしても伝えたくなっちゃう


もちろんずっと一緒にいるつもりだし

ゆくゆくは一緒に住んだり?結婚とか…


これからだって時間はたっぷりあると思うけど

まみちゃん可愛いしモテるし

俺以外の人に目がいかないようにしたくて

焦っちゃうよ


「祐?着いたよ 降りないの?」

〔…あ、降りる降りる!ごめん〕

「…」


まみちゃんの手をとってゆっくり歩く

スーパーで買い物もして

俺の家まで向かう


〔まみちゃん〕

「ん?」

〔だいすき〕

「…ありがとう」

〔あとで、でしょ?〕

「うん あ、ねぇ祐」

〔ん!?なになに!?〕

「…今週の土曜日なんだけど」

〔空いてる!〕

「ん、違くて」

〔え?〕

「友達と出かけるから会えないって言っておこうと思って」

〔あ…そっか…〕

「…」

〔あの、それは…その…〕

「しほとちさとと」

〔そっか!うん…わかった!帰ったら連絡して?

もしあれだったら迎えに行くけど!〕

「大丈夫」

〔そ、か うん 気をつけてね!〕

「ん」


そりゃ、まみちゃんだって友達付き合いは大事だもんな

わかってる

わかってるんだけど

会えないのか…さびしい


でも、あんまり言い過ぎると…

やっぱうざいよな…

〔…あ、着いたね どうぞー〕

「うん お邪魔します」


今日は俺の部屋で

まみちゃんがご飯作ってくれるんだ

いつも何日か分作ってくれていて

野菜も摂れるし助かっている


「〜♪」


珍しいな…鼻歌うたってるなんて

〔どうしたの?ご機嫌だね?〕

「…あ、うん この曲、さっき流れてたでしょ」

〔え?〕

「スーパーで」

〔そうだったっけ!気に入ったの?〕

「耳馴染みがいいよね あのスーパー好きだなぁ

品揃えもいいし」

〔そっか!なんかうれしい〕

「なんで?」

〔俺の家に来てくれるために寄ったスーパーを気に入ってくれたんだもん〕

「…ん」


このまま一緒に住もうよ、なんて言いたくなるところを抑える…

まだ、早いよな…


〔おぉー!今日もありがとう!!

すごいたくさん作ってくれたんだね

まだいられるでしょ?ご飯食べよ!〕

「どういたしまして うん」


冷めたら冷凍庫に入れてくれるんだって

優しいし可愛いし家事も完璧だし可愛いし

たまに見せてくれる笑顔も可愛いんだよなぁ


〔あー!うまかったぁー!ごちそうさま〕

「よかった 洗い物しちゃうね」

〔あ!いいからいいから!俺がやるから!

ね、まみちゃん〕

「ん?」

〔次なんだけど…〕

「うん」

〔日曜日は…だめ?〕

「大丈夫だよ」

〔うん!よかった!迎えに行ってもいい?〕

「うん ありがとう」

〔楽しみー!〕


その後、まみちゃんを家まで送って帰ってきた


【土曜日】


19時

…

今日はまみちゃんとは会えないんだよな…

一応Rileはしたけど…


しょうがない…


お腹すいてきたな

まみちゃんが作ってくれたやつ食べようっと

何にしようかなー


ん?着信音が聞こえる 誰だろ

はいはーい…

え!?まみちゃん!?

〔どうしたのー?まみちゃん!〕

《もしもし?祐さん!》

〔え?えっと…しほちゃんかな?〕

《うん!まみが…まみがぁ》

〔え!?え、落ち着いて…!

どうしたの?何があったの?〕

《まみが…飲みすぎちゃって…迎えに来てください!さっきから、男の人がナンパみたいな…しつこくて…!》

〔今すぐ行く 場所教えて!!〕


もしかしたらお迎えコールがあるかなーなんて思って着替えといて良かった…

ダッシュでその場所に向かう


それにしても…ホテル?今どきの女子会って

そんな感じなのか…


よし!タクシーにも乗れた

10分かからずに行けそうだ…


珍しいな…まみちゃんが飲みすぎるとか…

体調大丈夫かな…


あー…心配だ…

〔すみません…もう少し急いでいただけますか…?〕



【真美point of view】


祐は私のことが好きだ

自意識過剰ではなく、本当に私のことが好きだ


私への溺愛ぶりは相当のものだ


でも

もう3年も付き合ってるのに

結婚とか…そういう話にならない


泊まって行ってよって言われたこともない


旅行にも行きたいのに

〔俺がちゃんと責任を取れるようになってからにしよう〕なんて言う


責任ってなに?

2人で背負うものでしょう?


だから


私がその責任を背負うことにしたの


《来るって!タクシー捕まえたらしい

早く!急いで!》

「大丈夫…もう、いつ来てもいい」


"バタンッ"

〔まみちゃんっ…へ…?〕

「祐 ごめんね 騙して」

〔どう…し、え?何で…ウェディングドレス…?〕


「祐…私と結婚してくださいっ」

〔…………はい〕

「…よかった…用意してあるの 着替えて?」

〔へ?あ、はい…〕


祐はホテルの人に連れて行かれた


《よかったね!まみ!》

[おめでとう!まみちゃん!]

「…こんなことして、嫌われないかな…」

[何でよ!はいっていってたじゃん!]

「…みんなもいるし、ホテルの人もいたし…断れない状況だから」

《ううん ちゃんと見てなかったの?祐さん、涙ぐんでた》

「…ほんと?」

《うん もう!自分の旦那の顔ちゃんと見てあげなよー》

「…うん」

《じゃ、あたし達は帰るね!》

[改めて式とか挙げるよね?楽しみにしてるから!]

「ありがとう…2人とも…!」


しほはこのホテルで働いていて

この結婚式の準備をしてくれた

ちさとは花屋さんで働いていて

このブーケを作ってくれた


"新郎様のご準備が整いました"


「…」


かっこいい…

背が高くてスラッとしてる祐は

やっぱりタキシードがよく似合っている


〔…まみちゃん おまたせ〕

「祐…ありがとう」

〔俺がありがとう、だよ

俺から言わなくてごめんね


愛してます 結婚してください〕

「…祐っ!」

抱きついた私にびっくりしながらも

祐はいつもの笑顔になった



そして2人だけの結婚式を終えた



〔まみちゃん 指輪まで用意してくれてたなんてーありがとうね、本当に

でもぉ俺が用意したかったのにー〕

「祐とどうしても結婚したかったんだもん」

〔ありがとう!そっかぁーうれしいよ〕

「私が…」

〔ん?〕

「可愛くないからかなって…不安だった

だからね、料理作ったり、お部屋お掃除したりしていつでもお嫁にいけるよって…アピールしてたの」

〔え!!そ、そうだったの…!?

うれしい…そんな風に考えてくれてたんだ…

まみちゃぁん…あいしてるー〕

「私も…愛してる」

〔…っていうか、可愛くないとかないから

いつもずっと可愛いから〕

「もぉ…」

〔…〕

「なに?」

〔まみちゃん、俺…今日も明日も、ずーっと

帰したくないから もう、ずっとここにいて〕

「ありがとう あのね」

〔うん?〕

「お泊りの準備もしてあるから」

〔…!まみちゃぁん〕

「…重い」

〔だぁってぇ くっついてたいんだもぉん〕


溺愛されている


それが心地よくて ずっとこのままでいてほしいって思ってしまう


何年も、何十年先も…


そんな風に 求めてしまう


「…」

〔お?どうしたの?まみちゃん〕


あなたに離れていってほしくなくて


抱きしめている


「ずっと私のそばにいて 祐…」

〔もちろん!〕




タイトル〘逆プロポーズ大作戦★〙



                     Fin…


こちらの記事はnote様で同一名義にて投稿しております。

再編集して投稿しております。

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