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読み切り短編集  作者: おしるこ


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26/61

ガリ勉とギャル

〈なぁ…あの2人、付き合ってるってマジ…?〉

『?あぁー長谷川と彼女?付き合ってて長いんじゃねーかな』

〈うぇぇ!?どう考えても…似合ってな『お前…それ以上は絶対口に出すなよ アイツに知られたら面倒くさいから』

〈わ、わかってるよ…本人の前でなんて言わねぇけど…〉


だってよー…


家柄も良くてクソ真面目の長谷川と…ギャルだぞ!?


彼女…何つったっけ…

あ、そうだ

"斉藤美音"


爪はなげぇしデコデコしてる、髪は金髪、ミニスカで化粧も濃い…


それが何だって付き合うことになったんだろ


みんな不思議に思っていた


ま、長谷川が良けりゃいいけどさ


『あ、いたいた おーい 長谷川』

〔どうした〕

『文化祭のことなんだけど』

〔あぁ、わかっている 今から委員会があるのだろう?それに出席したらいいのか〕

『すまんな 学級委員までやってるのに』

〔いや、構わない あっ、少し連絡してもいいだろうか〕

『もちろん ゆっくりでいいぞ』

あー彼女、か


〔…あぁ、僕だ 今からなんだが…あぁ、うん…

2時間はかからないと思うが…すまない

では、あとで…あぁ、******〕

ん?なんか小声で言ったな

〔待たせた、行こうか〕

『あぁ、なぁ…長谷川?』

〔なんだ〕

『通話の最後何て言ってたんだ?』

〔…聞いていたのか〕

『聞こえたんだよ』

〔気にするな 行くぞ〕

『へいへい』


俺達は文化祭実行委員会に出席後、

クラスで話し合うことをまとめて教室を出た


『あれ』

〔どうかしたのか〕

「あーっ!賢人ー」

〔…美音か 待たせたか?すまない〕

「待ってないよーさっき着いたの!

もう終わったー?」

〔あぁ〕

「じゃあ帰ろっ!」

〔あぁ じゃあな、髙橋〕

『お、おう…』

「ねぇ、賢人、さっきね…」


2人は腕を組んで歩いて行った


なんだ、長谷川のあの笑顔は…!

初めて見た…

彼女に対してだと、あんな顔するんだな…


【次の日】


『おはよ』

〔あぁ、おはよう〕

『あれからデートしたのかよー』

〔…そうだが、なんだ〕

『別にー?お熱いことで』

〔…〕

『そういえばさ』

〔なんだ〕

『なんで付き合ってんの?』

〔…気になるのか〕

『俺だけじゃなくて、みんな気になってるぞ?』

〔なんだと!?〕

『そりゃそうだろ…』

〔知らなかった…そうか、気になるものなのか〕

『で?どういう経緯で?』

〔…大したことではないんだが そうだな

簡単に言うと、一目惚れだ〕

『…どっちが?』

〔僕だが…〕

『あーいう子が好きなのか』

〔彼女がどんな化粧をしていても構わない

僕が見たのは、スッピンだったしな〕

『スッピン!?そんなのいつ見る機会があったんだよ』

〔話せば長くなる〕

『まだ授業は始まらないぞ』

〔はぁ…あれは、2年前だな

彼女は…〕


長谷川の話をまとめると…


斉藤には兄弟が4人いて

小学4年の弟、小学1年の弟、5歳の双子の妹がいる

その子たちと公園で遊んでいるところを見た


可愛らしい人だ…そう思って見ていたら

足元にボールが転がってきた


{ボール取ってくださーい}

〔あ…あぁ、これか〕

{ありがとうございます!}

「ありがとうございますーって、長谷川!?」

〔?すまないが…どこかで会ったことがあったか?〕

「あたしーあー…今メイクしてないんだった!

斉藤!斉藤美音!」

〔…え!?あ、あぁ…弟や妹といるのか〕

「そうそう!この子たち体力おばけでさーちょっと休憩してたの!長谷川は?何してるの?」

〔コレを買った帰りなんだ〕

「うわぁー…ガリ勉ぽいもんね!」

〔…〕

「あ、ごめーん 怒った?褒めてるんだけど!」

〔…そうか〕

{ねぇーちゃーん!鬼ごっこしよーよー}

「えー!待ってぇーお姉ちゃん、足が…」

〔僕が鬼になろう〕

「え?長谷川が…?」

〔休んでいるといい ほら!行くぞー!〕

{わぁー!逃げろぉー!}


何回か同じクラスになったことはあったらしいけどまともに話したのはその時が初めてだったらしい


その後、2人は時間が合うときにこうして弟と妹の面倒を見るようになって

勉強が苦手な斉藤に勉強を教えるようになって

さらに仲が深まった…と


『へぇー』

〔なんだ…高橋が聞きたいと言ったんだろう〕

『いや、まぁ、そうなんだけどな

なんつーか…人の惚気なんてあんまり聞くことないからさ』

〔…それは僕もそうだな〕

『でも、それなら…』

〔なんだ〕

"キーンコーンカーンコーン"

『いや、席戻るわ あ、後で文化祭のこと決めるんだったな?』

〔あぁ、そうだな〕


そりゃ、あんな顔にもなるか

お互いのことをよくわかってるんだもんな


ギャルだからとか関係ないよなー


〔高橋〕

『なんだ?』

〔なんだ、ではない うちのクラスの出し物を決めるぞ〕

『あ、そうだった へいへい


おーーい、みんな 座ってくれ』

〔文化祭の出し物を決める

希望はあるか?何個かあるうちから多数決で決める〕


…うちのクラスはダンスになった

俺は次点の劇でも良かったんだけどなー


〔決まったものは仕方がないが…ダンスか…〕

「賢人ー!終わった?」

〔あぁ、もう帰れる〕

「なになにー?ダンスなの?」

〔あっ…ほかのクラスの出し物はまだ…〕

「大丈夫だってー内緒にしとくから!」

〔…〕

「一緒に練習してあげよっか!ダンス!」

〔出来るのか?初耳だぞ〕

「美音さんにまかせなさい♪」

〔あぁ 頼りにしている〕

『…イチャイチャは帰ってからにしてくんない?』

「あれ、高橋いたのー?」

『いたよ!!』

「ごめんごめん!なになにー?うらやましい?

あたしたちがラブラブで!」

〔美音…〕

『うらやましい…はうらやましい!あ、そうだ!

斉藤に聞きたいことあったんだった』

「ん?なに?」

『昨日通話の最後、長谷川なんて言ってたんだ?』

〔おい、高橋…〕

「え?通話の最後…?あぁ、それは…


あいしている って言ったのよ♪

いつもそれで切ることにしてるの!」

〔はぁ…〕

長谷川が顔に手を当てて天を仰いでいる

『…へぇー?ラブラブでいいなぁ?長谷川』

〔…忘れてくれ〕

『俺、記憶力いいんだよなぁ』

〔…美音、行こうか〕

「はーいっ!」


2人は腕を組んで歩き出した

お互いを見つめ合う横顔が

お似合いなくらい、眩しかった




タイトル〘ガリ勉とギャル〙


 

                     Fin…


こちらの記事はnote様で同一名義にて投稿しております。

再編集して投稿しております。

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