表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
距離感ゼロの如月さんと自己評価ゼロのオレ  作者: 空色いろはに
新学期 編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/110

新学期 ~窓際の視線に届く声2~

 マサキは窓際の席で、いつも通りイヤホンをしていた。

 音楽は流れているはずなのに、頭の中は妙に落ち着かない。

 休憩時間に、リサに話しかけられた余韻が、まだ残っている。


 クラスの中でも目立つ、綺麗な子。

 話しかける側ではなく、話しかけられる側の人間だと思っていた。


(どうせもう関わらない……)


 そう思って、無理やり頭の中で区切りをつけたはずだった。

 なのに、妙に落ち着かない。

 イヤホンを触る指が、じっとしない。

 さっき見た<整いすぎている顔>が、やけに残像みたいに浮かぶ。


 そのとき。

 視界の端に影が入る。

 リサだった。


(……は?)


 いま頭の中で<もう関わらない側の存在>として処理したばかりの人物が、普通に目の前にいる。

 脳が一瞬バグる。


(いや待て、なんでまた来るんだよ……)


 心臓が跳ねる。

 目を逸らすのがワンテンポ遅れて、逆に不自然になる。


「ねえ、松前くん」


 近い距離で名前を呼ばれる。

 反射で見上げかけて、止まる。


 今度は、さっきより逃げづらかった。


 目の前に立ったリサが、まっすぐこっちを見ている。

 肩へ落ちた髪。

 白い肌。

 笑う寸前みたいに緩んだ口元。


 目が合いそうになって、マサキはすぐに視線を落とした。


(いや、正面から来るな)


 机の端を見る。

 けれど、そこへ逃げても視界の端にはリサが入る。


 制服の上からでも分かる身体のライン。

 細い腰。

 その上へ自然に乗る柔らかい丸み。


 立っているだけなのに、目のやり場に困る。


(さっきからどこを見てるんだオレは)


 そう思って、さらに視線を落とす。

 でも、今度は声が近い。


 落ち着いた声。

 名前を呼ぶときだけ、少し柔らかくなる感じ。


(……可愛いな)


 思った瞬間、マサキは内心で自分を殴りたくなった。


(いや、今それ考える場面じゃないだろ)


 頭の中が妙にうるさい。

 距離の問題じゃない。

 存在そのものが強い。


 イヤホンを外す動作すら、ぎこちない。


「……なに」


 できるだけ普通に返したつもりだった。

 けど、自分の声が固いのが分かる。


(今の返しは感じ悪すぎだろ……っ)


 空気の重さだけが残る。


「もう一回だけ誘うんだけど……」


 リサは続ける。


「クラス会のカラオケ」


(いや、なんでオレなんだよ。一人くらいいなくてもいいだろ)


「無理って言った…」


 即答。

 そこで話を終わらせる感じじゃないのが分かる。


(やばい、頭回ってない。さっきからずっと不愛想に返しちゃってるし、冷たい人間になってるだろこれ……なんでこうなるんだよ)


 さっきまで「可愛い」とか余計なことを考えていたのに、今は逆にそれを隠そうとして空回っている。

 態度だけが冷たくなっていく感覚がある。


(普通に返せばいいだけなのに、なんでこんな変な空気にしてるんだオレは)


 自分で自分の反応が気に入らない。

 距離を取りたいのに、距離の取り方だけが雑になっている。


 リサは一歩も引かないまま言う。


「絶対に楽しませるから」


 その言葉で、マサキの思考が一瞬止まる。


(なんでそんなこと言い切れるんだ)


 楽しませる、って何だ。

 自分は歌わないし、そういう場所は得意じゃない。

 それなのに、『絶対』なんて言葉が軽く出てくる。


 教室の向こうでは、まだクラス会の話が続いていた。

 何人かが、こちらをちらちら見ている。


 リサがここへ来た時点で、たぶん結果を待っている。


「あのー……松前くん来ないと、意味ないっていうかー」


 リサは少し言いづらそうにそう言った。

 その声は、さっきよりもずっと小さい。


 けれどマサキには、その言いづらさが別の意味に見えた。


(ああ、そういうことか)


 たぶん、人数の問題だ。


 全員で行く、という形にしたい。

 でも自分だけ断った。

 だから提案した側のリサが、わざわざもう一度誘いに来た。


 自分がどうこうじゃない。

 ただの人数調整。

 空いた枠を埋めるための確認だ。


 誰かが「如月さんが誘えば断らない」って前提でリサに言わせてる。

 あるいは、リサ本人もそれを分かった上で来ているのかもしれない。


 マサキの中でひとつ線が引かれる。

 さっきまでの「よく分からない誘い」から、「仕組まれた誘い」に変わる。

 その瞬間、妙な落ち着きが戻ってくる。


「……つまらなかったら帰る」


 さっきのような迷いはない。

 落ち着いたまま、冷たいくらいの声になる。


 リサは一瞬だけ目を瞬かせて、それから小さく笑う。


「やった、いいよ。来てくれるだけで十分だから」


 その一言で、マサキの中の<人数合わせ説>がさらに強くなる。

 リサは小さく息を吸ってから、表情を崩さないまま視線だけ揺らす。


「あ……場所、決まったら教えるね」


「……うん」


 短く返す。

 それだけで会話は終わったはずだった。

 なのにリサはすぐには戻らない。


「あの、無理言ってごめんね」


 その一言は、さっきまでの軽い声とは違っていた。

 マサキは反射的に顔を上げかけて、すぐにやめる。


(……謝る必要あるか? 調整枠の相手に)


 さっきまでの<誘われた>という感覚が、雑に整理されていく。

 最初から、空いてる枠に押し込んだだけだ。


「いや……別に」


 それだけ返す。


 リサはもじもじしているように見えた。


「あ……あの。じゃあ、あとでね」


 短く笑って、そう言うと、リサはようやく元の方へ戻っていく。

 その背中を見ながら、マサキはイヤホンを指でいじる。


 利用された、というほど強い怒りでもない。

 ただ、最初から期待していなかった方向に、予定通り収まっただけだ。


 そのとき、リサが振り返って小さく手を振った。

 一瞬だけ目が合う。

 さっきまでの申し訳なさとは違って、どこか安心したような、柔らかい表情。

 どこか嬉しそうで、気まずさを引きずっていない。


 人数合わせに使われた側としては、引っかかりが残ってもおかしくないはずなのに。

 その綺麗さが、まぶしく見えるせいか。

 納得したわけでもないのに、許す理由だけが雑に成立する。


(……別に、悪い奴ってわけじゃないんだよな)


 だから余計に、整理のつけ方が中途半端になる。

 マサキは視線を落とす。


(まあ……顔だけ出して帰ればいいか)


 さっきより音がクリアに聞こえた気がした。


 放課後。

 今日は始業式で、午後のHRが終わればそのまま下校できる日だった。

 教室の声が帰宅ムードに変わっていく中で、マサキはいつも通り窓際の席にいた。

 片耳にイヤホンを入れたまま、スマホを眺めているふりをしている。


(あの子……結局、場所教えに来なかったな)


 別に待っていたわけじゃない。

 そういうことにしておきたい。


 教えると言ったのは向こうだ。

 こっちから聞きに行ったら、待ってましたみたいで、それはそれで最悪だ。


(……いや、でも普通は来るだろ)


 場所はとっくに決まっていたはずだ。

 それを伝えるだけなら、わざわざ後回しにする必要もない。


 忘れられているのか。

 それとも、最初からその程度だったのか。


(……からかわれた、ってことか)


 そう思った瞬間、少しだけ腹が立った。

 でもそれ以上に、腹が立っている自分が恥ずかしかった。


 呼びに来るかもしれない。

 場所を教えに来るかもしれない。

 そんな可能性を、勝手に残していたのは自分の方だ。


(何を期待してんだよ、オレは)


 そう思いながらも、HRが終わってもすぐには席を立てなかった。

 落ち着かないまま、机に座り続ける。



(まだか……)


 そう思った瞬間、マサキはスマホの画面を見ないまま親指を止めた。


(いや、まだかって何だよ)


 自分で自分に突っ込む。


 来たとしても、場所を聞くだけだ。

 来ないなら来ないで、そのまま帰ればいい。

 それだけの話のはずなのに、席を立つタイミングだけが見つからない。


 頭の中では、もし声をかけられたらどう返すかまで勝手にシミュレーションしていた。


『準備できてます』とか。

『場所、どこですか』とか。


 無駄に整えた返答だけが、いくつも浮かんでいる。


(準備できてます、って何の準備だよ)


 自分で考えて、自分で恥ずかしくなる。


(……帰るか)


 そう決めて、ようやく椅子を引こうとしたところで。


「松前くん」


 横から名前を呼ばれた。


 マサキは椅子に手をかけたまま、びくっと肩を揺らす。

 リサだった。


「……な、なに」


 できるだけ普通に返したつもりだった。

 けれど、自分の声が少し低くなったのが分かる。


 リサは机の横に立って、軽く首をかしげた。


「準備できたー?」


「準備って……あとで場所教えるって言ってたけど」


 思ったより先に口が出た。


 言ってから、待っていたみたいな返しだと気づく。

 実際、待っていた。

 でもそれを認めるのは、なんか負けた気がした。


 リサは気にした様子もなく、当然みたいに言う。


「うん、だから迎えに来たよ」


「あたしが案内するから」


 その一言で、マサキは一瞬だけ固まった。


「……は?」


 想像していた返答と違った。


 店の名前とか。

 集合時間とか。

 地図の場所とか。


 そういうものを言われると思っていた。

 なのに、迎えに来た。

 案内する、と言われた。


「……いや、案内って」


 思わず口に出す。


 顔を上げると、リサがすぐ近くにいる。

 目が合いそうになって、マサキはすぐに視線を落とした。


(近いんだよ、普通に)


 距離の問題もある。

 けれどそれ以上に、言っていることがよく分からない。


 リサはさらっと続ける。


「松前くん、場所わからないと困るでしょ?」


(スマホで調べれば分かるんだけど……)


 そう思うのに、口には出せなかった。


 大勢でぞろぞろ歩くのは昔から苦手だ。

 気を遣う時間なんて最高に面倒だし、できるなら避けたい。


 でも、リサにここまで自然に言われると、断るタイミングが見つからない。


「ほら行こ」


 リサはすでにカバンを持っていた。

 いつでも行ける状態だ。


「みんなには先行っててもらってるから」


 その言葉が落ちた瞬間、マサキの思考が止まった。


(……あれ)


 みんなには。

 先に。


 つまり、今ここに残っているのは、自分とリサだけだ。


(……これ、二人で行くやつか?)


 理解した瞬間、頭の中が一気に忙しくなる。


(いや待て、二人?)


 クラス会だから、大勢で移動するものだと思っていた。

 それならそれで嫌だった。

 気を遣うし、騒がしいし、どうせ端の方を歩くことになる。


 でも今だけは、その方がまだ楽に思える。


 二人で歩くとなると、逃げ場がない。

 黙っていても変だし、喋っても変になる未来しか見えない。


(しかも相手が如月さんって何だよ。一番ダメだろ)


 ただ並んで歩くだけのはずなのに、その<並ぶ>という状況だけがやけに重い。

 何を話せばいいのか分からない。

 どこを見ればいいのかも分からない。


 断る理由はある。

 でも、ここで断ったらまた変な空気になる。


 受ける理由はない。

 でも、リサはもう行くつもりで立っている。


「松前くん?」


 名前を呼ばれて、マサキはようやく顔を上げた。


「……行く」


 それだけ言うと、リサはぱっと表情を明るくした。


「うん、行こ」


 ◇     ◇     ◇


 二人で校舎を出た。


 マサキは無意識に歩幅をずらす。

 半歩だけ後ろに下がる。


(喋るな……オレ、今喋るな)


 喋れば余計なことを言う気がした。

 変な間。

 変な返し。

 そういうものを全部避けたくて、自然と黙る方向へ寄っていく。


 けれど、リサはすぐに気づいた。


 ちらっと横を見て、それから何も言わずに歩く速さを少し落とす。

 マサキが半歩後ろにならないように、すっと横へ並ぶ。


(……合わせられた)


 その調整が、逆に意識に残った。


 気を遣われている。

 たぶん、そういうことだ。

 でもあまりに自然だから、指摘することもできない。


 マサキはイヤホンの音量を上げようとして、やめる。


(今それやるのも違うよな……)


 逃げる手段だけ増えて、どれも選べない。


 横を見ると、リサは普通に歩いている。


 同じ速度。

 同じ方向。

 それだけなのに、妙に落ち着かない。


(近い、普通に近い)


 距離そのものより、並んで歩いているという事実が重い。


 風で髪が揺れる。

 制服のスカートが軽く動く。

 そのたび、視線の置き場が分からなくなる。


 しかも、並んで歩いて初めて気づく。


(……あれ、身長同じくらいか)


 遠くから見ていたときと、横に並んだときでは全然違った。


 思っていたより、目線が近い。

 少し顔を向けられたら、それだけで視界の真横にリサの横顔が入る。


 肩は細い。

 立ち姿も、歩く姿勢も綺麗だった。


 なのに脚が長いせいで、制服姿でも全体のバランスが妙に目立つ。

 歩くたびにスカートが揺れて、細い腰から下のラインが自然に目へ入ってくる。


(スタイル良すぎ……)


 そう思った瞬間、マサキは慌てて視線を前へ戻した。


(いや、だから見すぎだ)


 何をしていても画になる感じがある。

 普通に歩いているだけなのに、どこを見ればいいのか分からない。


 そのタイミングで、リサがふと口を開いた。


「松前くんってさ」


 名前を呼ばれただけで、少し身構える。


「……なに」


 できるだけ短く返す。

 喋りすぎると余計なことを言いそうで、必要最低限に寄せるしかなかった。


「あんまり喋らないタイプ?」


 間が空く。


「まあ……得意じゃない」


 それだけ返すと、リサはくすっと笑った。


(……今の、なにが面白いんだよ)


「いいね。あたし、お喋りな男の子ちょっと苦手だから」


 一瞬、返す言葉が止まる。

 喋らないことを、悪いものとして扱われなかった。


(なに考えてんのか分かんねぇ……)


 リサは気にした様子もなく、また別の話題を出した。


「いつもなに聴いてるの?」


 何気ない一言なのに、マサキは反応が遅れる。


(そういうの、普通もっと仲いいやつ同士でやるやつだろ……)


「……音楽」


「それは知ってる」


 リサはまた笑った。

 肩が小さく揺れる。

 目元が柔らかく細まって、唇の端がふわっと上がる。


 その笑い方が、妙に可愛い。


 作ってる感じがない。

 普通に楽しそうで、そのまま顔に出てる。


(……今のオレ、素っ気なかったよな……)


 短く返しすぎた気がして、不安になる。

 会話を切ったように見えていないか、変に冷たい奴だと思われていないか。

 でもリサは気にした様子もなく笑っている。

 その表情を見て、呼吸が楽になる。


(……大丈夫か)


「ジャンルとか歌手とか」


「……別に、適当」


 曖昧に濁そうとして、言葉がそこで止まる。


(これ以上聞かれると困る……)


 話したくないわけじゃない。

 ただ、話せる形にする前に、頭の中で言葉が詰まる。


 短く返しすぎた気がして、マサキは少しだけ息を詰めた。


(今の、会話切ったみたいになったよな)


 けれどリサは、そこで終わらせなかった。


「そっか、あたしはロック系が好き」


「……そう」


 短く返す。


 それだけで終わるはずだった。

 関係ないはずの情報だ。

 覚えておく理由なんてない。


(……ロック系)


 なのに、勝手に頭へ残る。

 リサは横で小さく笑った。


「もー、松前くんさー」


「……なに」


「もうちょっと、あたしに心開いてよ」


 冗談っぽく言われたはずなのに、マサキだけがそこで少し固まった。


(心開くって、何をどうすればいいんだよ)


 素っ気ない返事しかしていない。

 なのにリサは、普通に会話を続けてくる。


 歩く速さを合わせて。

 短い返事も笑って受けて。

 話が途切れそうになるたびに、次の言葉を出してくる。


(気を使わせてるだけだろ、これ)


 ちゃんと話せない自分に、リサが合わせてくれている。


(こういうの、普通ならめんどくさいってなるだろ)


 なのに、リサはそういう顔をしない。

 ちゃんと向き合おうとしてくる。


(しかも……こんなキレイな人に、わざわざそんなことさせてるのか……オレは)


 そう思った瞬間、黙っていることの方が急に変に感じた。


 リサはたぶん、怒っているわけじゃない。

 責めているわけでもない。

 でも、これ以上全部任せるのは違う気がした。


(いや、黙るのは違うよな。……そういうの、失礼だと思う)


 そう考えてから、すぐに後悔する。


『心開いてよ』


(これって……黙ってる理由、言えってことか?)


 たぶん、そういう意味だと勝手に解釈する。

 間を置いて、マサキは顔を背けたまま口を開く。


「あのさ……正直、如月さんみたいなキレイな人と……なに喋っていいのか分からない……」


 ◇


 その言葉で、リサの足がほんの少し止まった。


「……え」


 間が抜けた声が出る。


 頬が熱くなるのが分かった。

 マサキの横顔を横目で見て、すぐに前へ視線を逃がす。


(い、いきなり何?)


 可愛いとか、キレイとか。

 そういう言葉を向けられること自体は、初めてじゃない。


 むしろ、慣れている方だと思っていた。


 でも、その多くは少しだけ分かりやすい。

 近づきたい。

 好かれたい。

 反応を見たい。

 そういう気持ちが、言葉の奥に透けて見える。


 だから、笑って流せる。

 ありがとう、と言って、少し照れた顔をして、それで終わらせられる。


 でも、マサキはそういうふうには見えなかった。


 必要のないことは言わない人。

 人を持ち上げるために、軽く褒めるようなこともしなさそうな人。

 そもそも、可愛いとかキレイとか、そういう言葉を簡単に口にするタイプには見えなかった。


 なのに。


(キレイだから、何を喋っていいか分からない……?)


 それは、今まであまり聞いたことのない言われ方だった。


 褒めて距離を詰めようとしているんじゃない。

 むしろ、距離を取る理由として言っている。


 口説こうとしているわけでもない。

 反応を見て楽しんでいるわけでもない。


 ただ、事実としてそう思っているから、困っている。

 そう聞こえた。


(……なにそれ)


 嬉しい。

 でも、落ち着かない。


 褒められたはずなのに、いつもの流し方が使えない。

 笑って受け取ればいいのか、否定すればいいのか、近づけばいいのか、離れればいいのか、全然分からない。


(あたし、そういう扱いなの? そういうカテゴリなの?)


 頭の中で処理しようとしても、うまくまとまらない。

 ただ、さっきの声だけが変に残っている。

評価くれるのメチャクチャ嬉しいです(^▽^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Xに本編で使ってないイラストを置いてます。
気になったら覗いてみてください。
Xはこちら
ロゴ

script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ